オクのリマインダー機能を利用しようと目印的に入札していたらそのまま落札となって私のもとにやってきた、、。

1992年製とバブルも終焉期、物量投下などと言われたハイグレード仕様が乱舞した時代の最後の産物で、その内容は今では想像つかない位贅沢なものです、、。

 

 

下が333ESJです、上はテクニクス(現パナソニック)のSL-P999で比較対象になってもらった、。

この333というグレードは中堅で上位に555というグレードがある、ESJというのは型式で年代により中身も変わっていくんですね、。

なので555ESJというのがこの時の最高グレードで、この機種現在でも人気が高く程度の良い物は発売時と変わらぬ価格で流通するくらい今になっても良い音を出すんですね、。

 

では333ESJの中身を見てみよう、、。

 

 

じゃーーーん、中身がしっかり詰まっていますよー、下手なプリメインアンプよりも充実していますねー、。

それもそのはずでこの機種何と重量が12キロもあります、この時期のCDプレーヤーは大体5キロ前後ですから倍以上有ります(この後継機であるCPD-XA3ESは重さ6.6キロになりバブル崩壊の波をくらいます)、、。

それは堅牢なシャーシーと電源とメカに有ります、、。

採用されているFBシャーシーは特性の違う金属を張り合わせて共振をなくした板を使用しいます、上級機555との違いは銅メッキがしていないだけだ、、。

そして強力な電源回路、、。

 

 

トランスはオーディオとデジタル回路は完全別離されている、。

もちろん直流への変換回路もそうで、、。

 

 

ブリッジが単体のダイオードで組んである、オーディオ回路はこの時点でアンプのようにL、R別になっているのが分かる、。

電解コンデンサはニチコンのオーディオ標準品、大容量の2つはELNAのオーディオ用DUOREXが奢られています、。

 

 

メカの要のトレイは質感重量ともアルミ鋳物みたいなしっかりとしたもので、ソニーではG(ジブラルタル)シャーシと呼ばれいるもの、、。

炭酸カルシュウムを不飽和ポリエステルで固めたもので更にグラスファイバーで補強してある、何とも贅沢なメカになっていますね、。

その作動も静々と端正に作動し、他社がカチャカチャいう音を出すのに対し正に高級感がある動きをします、、。

 

 

D-A変換は1つのチップに8つのDACを持ったチップを採用したこの頃主流の1bit-DAC、。

左側を見ると同じ回路が2つ並んでいます、DAC以降はこのように左右で同じ構成の別回路とこれも贅沢な仕様ですね、、。

 

フロントパネル裏左下に小さなモーターが付いています、。

 

 

これは出力レベルのボリュームをリモコンで動かすための物です、。

ハイグレードアンプなどではよくある仕様ですが、このクラスにも搭載しているというのも凄いですよね、、。

 

という事で、肝心の出音はソニーらしく明るくしっかりと整ったもの、、。

私のメインな女性ボーカル物も息遣いからハイトーンまでしっかりと再生しますし変なビビり感もない、。

変な誇張感も無く555ESJの附系をちゃんと継続しているといった感じでかなり良いです、。

ただマイベストなパイオニアPDーUK5と比べると奥行きが少し足りないか、。

というかUK5が独特な奥行き感を持っているのでそれが私の趣向に有っているからなんでしょうね、、。

 

とにかくひょんなことから手に入った333ESJですがかなり気に入りました、これはロックやポップス等聞くのに活躍してくれそうですよー、、。

 

 

そしてオマケというか、画像で上に載っているテクニクスSL-P999との内容を比較します、。

こちらは333ESJよりも少し前の1988年の発売なのだが、すでにバブル崩壊の波に飲み込まれてしまっているかのよう、、。

実際にはそこまでではなくこの頃の標準はこんな感じだったという事で取り上げてみた、。

 

 

これがSL-P999の中身です、なんだかガラーンとしてるでしょ、、。

価格は333ESJが60.000円でこのSL-P999は69.800円とこちらの方が高いんですね、。

トランスはデジタル、アナログ別巻きですが小さいのが1個、シャーシーも薄い板でメカ部分はプラスティックのペラペラです、。なので重さも6キロと半分しかありません、これがこの価格帯では普通の仕様です、。

如何にソニーが当時大盤振る舞いだったか解りますでしょうか、。

そしてこの仕様で現在販売したら一体いくらになるのか、あるオーディオライターの方は優に30万以上はするだろうと言っていましたね、。

 

現在のSACDプレイヤーは高密度のデータの再現に注力されていて、肝心の音楽の持つ感情とか情熱というか、そういった人間臭さの再現にはこの頃のプレーヤーよりも劣っているのではと思っています、、。

私が333ESJに注目してチェックしていたのはこういう事だったんですね、、。