私の育った東京墨田区向島という町も昔は沢山の街中華が有りました、。

だが現在は後継ぎ不足で蕎麦屋同様数えるほどに少なくなっている、、。

現在の工房周辺にも徒歩5分圏内に7軒くらいあった、人口密度が高いのと出前文化が有ったから日本蕎麦を含めると10軒以上は有ったのだが、現在は中華2軒、日本蕎麦1軒までになっている、。

 

今回食したのは少し離れた鐘ヶ淵という場所、司馬良太良の小説にも出てくる、。その名は駅名に残りこの地は鐘ヶ淵紡績、現在のカネボウ発祥の地なんですね、。

駅から少し離れた旧商店街の中にあります、。

 

 

正に街中華の出立だ、50前後の店主さんとそのお母さんでの営業、奥さんは学校の先生なのだそう、。

店内はアルコールは勿論、アクリルやビニールでの仕切りに扇風機2台で換気、もちろん中華屋さんの厨房は強力な換気なので店内はコロナ対策かなり配慮されています、。

 

連れと一緒なので違う物をと思ったが二人とも食べたいのは昔ながらの醬油味の中華そばで一致、。ならば方やチャーシュー麺でもう片方はワンタンメンとしてそれぞれをシェアする事にした、。

 

先ずはチャーシューメンです、。

 

 

これぞ東京下町中華そばだ!!、、。

なみなみのスープがいい、黒い醤油スープに油が浮かんで食欲をそそります、。

ベースは豚骨だ、なので浮かぶのはラードです、。

えっ、東京の中華そばって鶏ガラスープのあっさりでしょ、って言われますがそれは違う、。

もちろん鳥ガラやモミジ(鶏足)を加える所も有るが大体は足骨などの豚骨が多い、。

それを九州系とは違い沸騰させずにゆっくりと根野菜などと煮込み清湯スープを採るのだ、。

 

中華はラーメンだけでなく色々な調理にこのスープを使います、なのでラーメン専門店の様にラーメンだけに特化したスープを採ることは出来ない、。

だがそれが独特の進化をして一つの街中華の中華そばという形態を造ったのだと思います、。

 

ワンタンメンです、。

 

 

ワンタン沈んでるが10ヶ位入ってる、肉餡もそこそこ入って美味しいです、、。

スープはチャーシューの煮汁タレがメインです、これも街中華の中華そばの特徴です、。

なので豚肉の旨味も入って美味しい、。このタレはチャーハン等にも使われますね、。

 

シェアしてあわせてワンタンメンだ、。

 

 

なみなみスープから啜って行くともうたまりませんねー、私が昔から味わっている中華そばです、。

色から誤解されがちだが塩味が強い訳ではない、醬油味は濃いが塩分は普通です、。

麺も普通に出回っている中華麺だ、、。

 

 

店によってですがほぼこの形態、こちらはその中でも縮れが少ないタイプです、玉子折込の黄色い麺でつるつると入る、。

麺量は120gくらいと昔ながらだ、今のラーメン専門店が150g以上が殆んどなので少なめなのは昔の日本人の食事量のままだからだろうか、。

 

 

チュルチュルのワンタンはスープを吸って黄金色に、この食感は麺とは打ち方が違う物、。

少ない物の肉餡はただひき肉を入れたものでは無く下味が付いているのだろう旨味が有る、この一手間が美味しさを惹き立たせる、、。

 

 

肩ロースのチャーシューはしっかりと煮つけられた煮チャーシューだ、。

3ミリほどの少し厚めに切り出されていてしっかり煮なのに柔らかい、流石にプロの造りは違うとどこで食べてもいつも思う、よく作るので難しさは解っているつもりです、。

 

 

メンマも現存する街中華は手作りであることが多い、今のラーメン屋は業務食材を使うのが殆んどです、。

それは塩抜きから味付け煮つけなどとても手間がかかるからだ、。

なので街中華のメンマには職人の意地すら感じますね、。

 

 

久し振りに大満足の東京下町中華そばを堪能いたしましたよー、ホッとするだけでなく今現在の水準で食べてもかなりの美味しさを確認しましたぁ、。

とってもおいしかったです、ごちそうさまでしたー、、、。

 

 

 

追記

こちら夏季メニューの定番、冷やし中華も美味しいんですよー、、。

次回は冷やしだなー、、、これも楽しみだぁ、。