現在の主力カメラはオリンパスOM-D-E1である、、。
でもフィルムカメラも好きなんですね、このフィルム自体入手が難しくなったとか価格が高くなったとかでもやっぱり使いたい時が有る、。
特にレンジファインダーはその独特の描写をするレンズと、やはり操作感が気に入っていて手放すことはない、。
6×6のハッセルはもうブローニーフィルムの価格が高騰しすぎて無理かなぁ、、、。
ワンロール12ショットの正に一発勝負はとても緊張感が有って大好きだったのですがね、、。
でも父から譲られたミノルタSR-1を使ってからほぼ50年、その中ではやはりこれが35mm一眼レフとしては私が最後まで作画をしていたいと思うのがこのニコンFなんですね、、、。
最近はフィルム離れのおかげで程度の良い物がかなり安く手に入る、なので現在2台持っています、。

ファインダーが交換式になっていまして、これは最後期のFTNファインダーを装着した物、、。
CDSの受光素子でTTL開放測光が出来るという当時最先端の機構をもつファインダーだ、、。
リバーサルを何十年と常用していたので露出に関しては感でOKなのですが、やはりこのような厳つい物が付いているとテンションが上がりますねーーー、。
このFが何で良いかというと、、、。
それはシャッターの幕速なんだと思う、。すみません、これまた専門的な話が続いていきますので、。
興味のない方は割愛してくださいね、、、。
こいつのシャッター機構はほぼニコンレンジファインダーの最終完成機SPと同じだ、1950年代後期の設計である、。後期と同じなのでチタニュウムのシャッター幕なのである、軽く強靭なこの膜機構はなんと80年代のF3にまで継承され、。縦幕となるF4が登場するまで頂点として君臨していた機構だ、、。
フォーカルプレーンシャッターの幕速は早いほど良い、、。
動きの速い物等の撮影には像の歪みを少なくするためには早い方がいい、、。
ストロボの同調もそうで、。このころは横幕が主流であったのでこのFは1/60で同調する速度、、、。
それがこの後に出たF2では1/80となり更に早い幕速になる、これはF3も継承し横幕での限界等と言われた、。
だがこのFは1/60、そう、幕速は一時代前で遅いのだ、、、。
だが実際の撮影フィールとなるとこれが違う方向へ作用する、、、。
速い幕速のF2は、カシャっと甲高いシャッター音、。だがFの方はといえば、、テロッ、という感じのおとなしいシャッター音なのである、、、。
シャッターやミラーのショックは流石にニコンの最上級記ですからどちらもほとんど感じない、、、。
だがこの音の差がけっこう撮影時における気持ちに作用するんですねー、、。
穏やかなFはやさしい、F2はせかされる感じがするのだ、。まあこれはあくまで主観ですが、、。
でも、より低音なFの方が気兼ねなく気持ちよくシャッターを押せる感じなのだ、、。

合せるレンズはほぼ同年代のニッコール、、、。
それもオールドレンズであってもこのマルチコートされたレンズでなければいけない、、。
これ以前のブルーコートのレンズだと色が出無いのだ、。モノクロ時代のレンズでは現在での使用には耐えないのだ、、。
当時は手も足も出なかった高級な大口径レンズをチョイスだ、、。
この55mm f1.2は流石に50年近く前のレンズなので最近の物とは違う描写をする、、。
それはまだ各部の歪曲や収差が取り切れていなかったからだ、、。
この焦点距離ならばほぼ歪曲収差は無い、ピントだって今の物とそん色なくシャープで、。この頃すでに日本のトップ光学メーカーは中心部のピントにおいてはほぼ現在のレベルに達していたのです、、。
ただスペックには表れない、。開放近くのボケ具合とか周辺光量とかにはこの頃独特の物がまだ残ったままなのだ、。
今になって見ると、それがレンズの味なんてことになっている訳で、。
事実現代のレンズに無い描写は、アダプターを利用してデジカメにマウントして楽しむ、あるいは作画に応用するプロ、ハイアマチュア達を今だ魅了していることは確かです、、、。
それは私の常用レンズで有る28mmでも、、、、。

これも50年位は前のレンズ、だがf2という広角28mmではかなり大口径の開放値のレンズである、、。
このオールドレンズもやはりとてもシャープな写りをする、少し絞れば現代のレンズとそん色ない位だ、。だがまだ絞り開放近くの収差は残っていて、それが独特の描写をするんですね、、、。
周辺は落ちるしボケも少し流れたりする、、。
そしてこれらの癖を残したレンズたちは、、。やはりマウントアダプターでデジタルレンズに接続しても、。
その個性を100パーセント発揮することは無いんです、。やっぱりフィルムじゃないとなんですよ、。

こんな画像、私の若い頃はもう絶対に実現不可能なものでした、、。
それが今実現しています、おもわず顔がほころびますねーー、、。
最近は若い方がこれらのフィルムカメラを使って写真撮っている方が多くなったという、、。
経験したことのない興味からでしょうか、。
昔は撮影で壁だった露出の問題も、現在のフィルムは驚くほどラチチュードが広いですから問題ないですしね(リバーサルを常用していた身としては驚きです)、、。
なにはともあれ、手中に有るという事はいつ出撃するかなんてね、、。
そういう楽しみも又あったりします、、。
良い作品が撮ればと、楽しみも膨らむばかりですよー、、、、。