青梅鉄道公園のE10 2
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昨年9月入山瀬のD51を見たとき、第2第3動輪のフランジが薄かったのを見て
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じゃE10のフランジレスってどんな?と思ったのが訪れるきっかけでした。
E10は特殊なSLで、勾配の急な峠区間で使うための補機専用。
そういう線区ではもとより列車の高速運転は望めないので速度より引張力を重視し、動輪が通常より多い5対。
更に当初投入された板谷峠はトンネルも多く、乗務員が自機の吐く煙に巻かれないよう通常のSLと逆に乗務員室よりボイラを後に走る方を定位とした設計。
SLの動輪は首を振れないので3軸以上あるとフランジ(脱線防止に車輪内側に付いたつば)付きカーブを曲がるには無理があり、4軸のD51では第2、第3のフランジを薄くして対応しています。
という訳で車輪中心に見ていきました。
先輪(1軸)とシリンダの先
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昭和37年に運用を停止したのでATS-S車上子は装備していないようです(同年の三河島事故を契機に国鉄全線に設置した)。
第1、第2動輪、逆転機まわり
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判りにくいですが第1動輪は若干左右に動けて、第2動輪はフランジが通常より薄い。
第2、第3動輪
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左の第3動輪はフランジがありません。
第3、第4動輪
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どっちの車輪も平らでこれだけ見たら容易に脱線しそう。
第3動輪には主連棒と連結棒が付くためカウンターウェイトがデカくて異様。
第4、第5動輪
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これはフランジ有無が見やすいかな?
従台車。戦後設計のためNSK製のベアリング軸受を採用。
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車体右側の梯子を上ってキャブを覗く。
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炭水庫側についているハンドルは何だろ?
右の運転室側との仕切りは展示用。
運転席を覗く。背後の電車が映りこんで見にくいですが…
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国鉄車輛は左側運転台であるので、車体右側にメーターやらバルブ・ハンドル類があるのは珍しい。
これは後退を定位に設計され後ろ向きに左側運転台が設けられたものを、後年転属により前向きに直したのですが運転の位置までは変える訳にいかず、結果右側運転台になったもの。
こんなこと踏まえて興味深く眺めたら、説明板がありました。
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近くに寄ると「小山のような」という形容詞が似合いますが、
DE10 1000番台と殆ど同じ定格出力1340ps、車長14,450㎜とは信じがたい。
(運転整備重量が39tも違いますが…)
異端機ですが、運よく保存されて実物を見られるのは幸い。
中学2年生の1975年国鉄のSLが全廃。
そのピリオドに向けて10年位まえから国内はSLブームで、例えばカメラではシャッター速度優先機能が大流行しました。
当時のひよこはSLは消えていくもので、旧型国電の方が大好きでした。
1975年当時直流電化区間の殆どで見られた旧型国電は、1977年頃から急速に減っていき、殆ど保存されませんでした。
戦前型はクモハ40、クモハ52が各2輌だけ、戦後でも70系なんか1輌も残っていないことを考えると、保存されいるのは意義があることです。
見に行きましょう。