かなり古い曲ですが、ベストテン番組全盛の時代にタケカワユキヒデが歌っていました。
「なまえ それは 燃える いのち
ひとつの 地球に ひとりずつ ひとつ ひとりずつ ひとつ」
ビューティフルネームという曲です。
今日も子供たちは・・・で始まるこの曲は、名前という個人が持つ固有の記号をシンボライズしています。唯一無二の存在であるあなたは、文字通り地球にたった一つしか存在しない大切なものだと。『燃えるいのち』という言葉からもわかるように、自分に何が出来るか、精一杯胸を張って生きていこうよというメッセージが込められていると思います。
僕が昔、保険の代理店をしていた頃の苦い経験。
顧客に「斎藤さん」がいて、名前を書く機会がありました。その時、何の気なしに「斎藤」という字の「斎」に「斉」を使ったのです。すると、お客さんが静かにこう言ったのです。
「その斉は略字だから、ちゃんとした斎を使って欲しいんですけど」
「あ、すいません」と書き直しましたが、あとから僕は「しまったと」思いました。
その冷めた口調は、「斎」という字を軽く扱われた経験が過去に何度もあった事を物語っていました。そうして、その事を「たいしたことではない」と考えている他人が相当数いることが伺えたのです。詳しい事は知りません。つまり、中には「斉」の字が正しい人だっているのかもしれません。例えば戸籍に「斉」の方を記載してあればそれが正しいというようにです。ですが、日本における斎藤さんがどんなにたくさんいようとも、その人が名乗る「斎藤○○」はやっぱり固有のものであって、そこには経緯をはらってしかるべきではないかと。それ以降、斎藤さんと出会うと僕はその「斎」の字に気を配るようになりました。もっと難しい「斎」(う~む、変換できない)もあるようです。
そうして、お名前を拝見した時(特に名刺を頂いた時)には必ずその名前をよく見る癖がつきました。聞いただけの時にはどんな漢字を使うのか確かめるようにもなりました。
その事で得した事もあります。
「イカイさん」だと紹介され、僕はごく普通に「え~と、猪に飼う・・・でいいんでしょうか?」と尋ねたところ、「おう、そうそう。よくわかったねぇ」と喜ばれました。そうして名刺を頂き、それを確かめながら「猪には『、』はつかない方ですね?」と言いました。それを聞いてまたまた「そこまで確かめたのは君が初めてだ!」と大喜び。まぁ、単純に『、』付きの「猪」があった気がして聞いただけでしたが。その方は、僕の既存客のご友人だったわけで、丁度そこに居合わせただけ。僕自身、営業する気もなく世間話だったんですが、それをきっかけに仕事の方もお付き合いくださるようになったというわでです。
今日、なんでこんな話を思い出したかというと、えぇ、社会保険庁ですよ。
古谷さんという方がいたとして、その読みは「ふるや」と「ふるたに」が考えられますが、どっちの読みだか確かめずに入力したんだとか。そんな事すればどういう事態を招くのか中学生だってわかります。彼らには、名前の読みなんてどうでもよくて、保険料が入ったかどうかが問題なのでしょう。その保険料だっていずれは納付者に還元される年金であり、一時預かっているだけのはずですが?全くひどい話で。
加えて、なになに?キーボード入力は一日10000タッチ以内にしなさい?
日本テレビのニュース番組でやってましたが、10000タッチをこなすのに40分しかかかってませんでしたが。一日働いてそれだけに絞れと?更に、50分働いたら15分休憩を入れなさい、と。それじゃぁ一日何時間労働になるの?一日8時間勤務の480分のはずですが、その人が仮に8時出勤の5時退庁とすると、時間あたりにして50分しかやんないから・・・400分しか働きませんわね?それも15分休みを10分しか休まないとしてです。まぁこれはもちろん内規でしょうから、「そんくらいののんびりぐうたらペースで」「名前の読みはてきとーに」「疲れない程度に」ぼちぼちやりなさいということでしょうか。
「ずさん」な仕事ぶりなんて言われてますが、そんなかっこいい呼び方はもったいない。
「てきとー」にやってるひどい組織ですねぇ。