消費税のおかしな言説シリーズ、今回は消費税は利益+人件費に課税?を取り上げます。某界隈が消費税の計算式を、「利益+人件費×税率」という説明をしている動画などを見ます。そもそも、消費税の申告書に利益も人件費も記載する箇所はありません!
一般の人で消費税の申告経験のある人はほとんどいないでしょうから、真に受けてしまう人がいるのは仕方ない部分もありますが、その界隈の税理士などが加担しているのはいかがなものかと思います。こういうものは本当に正しい理解をしたい人にとって害悪であると思います。
という事で一応いくつか例を上げてみたいと思います。
まず、(図1)をご覧下さい。動画などではこのような例で説明がなされると思います。確かに税額は一致していますね。ただし、これはこのような極めて単純化したきれいに揃った数字の例においてのみ成立します。
では、(図2)のように軽減税率の取引が混ざっている場合はどうでしょうか。そもそもこの場合どういう計算をするのでしょうね?10%をかけても8%をかけても一致しません。
次に、(図3)のように商品在庫がある場合です。通常、当期中に全ての商品を売り切っている事はないでしょう。この場合も一致しませんね。
最後に、(図4)期中に固定資産を購入した場合です(取得原価10,000、減価償却費2,500とします)
この場合も不一致ですね。
繰り返しますが、消費税の正しい計算過程に利益も人件費も(通勤手当は課税仕入になるが)出てきません。
前の2つのブログの話題もそうですが、なぜあの界隈は偏った思想からくる不正確な主張に走るのでしょうか。消費税減税を訴えるならばもっと正々堂々、どれだけ国民にとってプラスになるのか、また、生じる懸念に対しても真摯に語る。そういう姿勢が必要なのではないでしょうか。

