昨年12月の忘年会のときにドリアン助川くんからいただいた『バカをつらぬくのだ!-バカボンのパパと読む老子・実践編-』をようやく読んだ。
TAOに支配された世界であることを前提に書かれた老子の教え自体は、特に目新しいものではないんだけど、助川くんの経験を交えた解説は、まさに実践編というにふさわしく、色々と考えさせられたし、自分の明日からの生活に活かせるヒントに満ち溢れるものだった。
それにしても、助川くんの最近の頑張りぶりこそ、僕にとっては大きな刺激になっている
大体、いつの間に、老子について全国で講演をしたり、本を2冊も出せるほど勉強したんだろうか
去年だけでも、僕も登場させてもらった『プチ革命 言葉の森を育てよう』を含め何冊も出版しとるし、一昨年の『あん』も素晴らしい小説で、今年は樹木希林さんや永瀬正敏の出演で映画も上映されるようだ。
その間、線量計を持って「奥の細道」ルートを自転車で回ったり、歌う道化師としてのライブ活動も活発に行っている。
僕は、簡単に人を褒めることのできない人間だが、この数年の彼はホントに凄いと思う
そもそも、彼との出会いは、名古屋の東海高校1年生のときだった。
中高一貫の私立男子校で、中学から進学した僕らA~I組の約400人は内来、高校から入ってきた彼らJ、K組の約100人は外来と呼ばれ、僕はI組だったんで、外来のクラスと隣接する教室だった。
それが理由というわけでもないんだが、高1の4月、必然的に内来と外来との間のちょっとした争いが発生して、その矢面に立つことになったことがきっかけで助川くんと親しくなった。
神戸出身で一人暮らしだった彼は、うちに泊まりに来たりもしたんだよね。
そして、文化祭があった11月ころからバンドをやろうということになり、僕はボーカルとギター、彼はドラムで、翌年の春頃からスタジオに入って、ビートルズなんかの練習を始めた
ところが、超ワンマンだった僕のやり方が許せなかったのか、彼ともう1人のギターが夏休み前に辞めると言い出したんだ。
それで、学校の廊下でもめて、彼が「やんのかー?」と言ってきたんで、「おー、やるに決まっとるがや」と言い返して掴み合いになったところを、アメフト部の怖い先輩に、「お前ら、何やっとんだ」と一喝されて引き離されたんだった・・・まあ、男子校だからね
あれから、何と36年
高1のときに、うちの母親が「助川くんは大人びとって、あんたと同じ歳には思えんね。」って言っとったけど、今もそんな感じは変わらない。
いつまでも刺激をもらうばっかりじゃダメなんで、僕もちゃんと成長しんとなあとは思うんだけど、身近にいつも前を走ってくれる人がいるっていうのは、幸せなことなんだよね