3月22~28日の間、開催されとる「ビートニク映画祭」、この3日間オーディトリウム渋谷に通って、絶対に観ようと思った5本、全部観た。
まず、24日(月)は、日本初公開の『キング・オブ・ザ・ビート』(1985年)
代表的なビートニクであるジャック・ケルアックの半生を本人の映像、ウィリアム・バロウズやアレン・ギンズバーグなどの証言によって浮き彫りにする半分ドキュメンタリーといった映画だ。
映画としては、正直、去年観た『オン・ザ・ロード』の方が面白かったけど、セロニアス・モンクをBGMにした朗読のシーンなんかは、鳥肌が立つほどカッコよかったぜ
そして、25日は、コンラッド・ルークス監督の『チャパクア』(1966年)と『シッダールタ』(1972年)
26日の今日は、ジョー・ストラマーやトム・ウェイツが登場する『キャンディ・マウンテン』(1987年)とローリング・ストーンズやアニマルズが登場する『スウィンギング・ロンドン1&2』(1967年/1977年)
こうやってまとめて観ると、1950年代から60年代にかけての反逆の象徴とも言われるビートニクという文化の精神性みたいなものが何となく見えてくる。
いつの時代も、若い世代は、さらなる自由を求めて旅をし、ジャズやドラッグに溺れ、カフェで時間を過ごした
そこまで身体をボロボロにしんでもいいんじゃないかとも思うけど、余りに健全な今の若者たちからは、何かを生み出そうという悩みや葛藤をまったく感じないことからすると、対照的ではある。
この映画祭、残り2本、以前観たことのある『ドント・ルック・バック』と『裸のランチ』で、どっちも大好きな映画なんだけど、もう今回は時間ないなあ
それにしても、この3日間、結構お客さんも入っとって、さすが東京って感じだった。
名画座はずいぶんなくなっちゃったけど、こういう独自のいい企画をする新しいタイプの映画館が増えとるっていうのは素晴らしいぜ