ある決断に向かっている。
全てが私をそこに運んでいるようだ。
もうすぐ辿り着く。
自分の意志がそこに含まれているかどうかさえ解らない流れ。
この会社にいる事は私の目標を遠ざけたのかも知れないけれど、ここにいなかったとしたら、とうに諦めていただろうと得意先へ向かう足取りの中でふと感じる。
人間とは自分の思っているよりは安易な存在であるだろうから。
苦しい時をここで過ごした事は、今になって思えば、良くも悪くも無かったのかも知れない。
ただ、心の奥底では未だ野心は持ち続けていて、人には言えないような馬鹿らしい生活スタイルを築けないかとまだ考えている。
可能性を見つける事は私にとって得意な事なのだけれども、その私がこれ程までに考えても答えが出ないのは、ただそれが難解であるからだけでは無く、そもそもの可能性すら存在していないからなのかも知れない。
ある一瞬、瞬間的に可能性を生み出す事が逆に自分の感覚を麻痺させているようにさえ思う。
自分で風を起こしほんの一時でも風に乗る事が出来るようになってからは怯える事は無くなったが、今度はそれが時間を浪費する事に繋がっていないかと新しい不安も生まれてきた。
我々はもうそんなに若くは無い。
次のステップに向かわねばならない。
この国にいると生死の問題がリアルさを失ってしまうけれども、本来生きるか死ぬかなんてものは極めてリアルな事例だと思う。
幸せになるかならないかと同じくらいに。
真剣になるんだ。