グルメな方たちと新年会で鮨由うへ。開店初年から4年連続ミシュラン1星を獲得、12月に六本木から銀座一丁目に移転したばかり。移転前の食べログは4.18。大将の尾崎氏はメディアへの露出も多い有名店。
夜は5時半と8時の2回制。私は早く着いたので座って待てたけど、8時前にはエレベーターホールに開店を待つお客さんで溢れてしまい、エレベーターが開くたびにみなさんぎょっとしながら降りてきていてウェイティングスペースがないのだけが唯一気になったところ。時間になると名前を呼ばれた順に席に案内されます。
私たちが案内されたメインカウンターのほかに、
2つの個室カウンターがあります。現在は大将のメインカウンターと個室1つのみ稼働。(3つめのカウンターに立つ職人がいないとのこと)帰る前に個室を見せてくださいました。使っていないお部屋はからすみの仕込み中。職人は立たないけど、その分時間無制限で使えるとのこと。お忍びにはいいかもしれませんね。
コースはおまかせ27500円のみ。お酒は評判の高いペアリングをお願いしました。これだけの種類で11000円は破格!
XAVIER Louis Vuitton XLV Champagne Tradition
ルイヴィトン家5代目オーナーのシャンパーニュ。以前から飲んでみたいと思っていたので嬉しく、最初の1杯が華やかだと気分もあがります。ブリオッシュのようなイースト香が立ち、コクがあり美味。

コースはつまみと握りがランダムに出てくるスタイル。
嶺岡豆腐、わかめ
牛乳、生クリーム、葛粉、とうもろこし粉で作った嶺岡豆腐はとうもろこしの香りがよく、優しい甘さ、なめらかな舌触り。しゃきしゃきと小気味いい食感のわかめは自家製ポン酢で。

Domaine de la Bongran Vire Clesse Cuvee EJ Thevenet
トロピカルフルーツやはちみつ感、程よい酸味としっかりしたボリューム感のあるシャルドネ。

聖護院大根、京揚げのおでん仕立て
しっかり出汁が染みたおでん仕立てにほっこり。このワインとお出汁の相性よかったです。

青森 昆布〆平目、愛媛 シマアジ
平目はもちもちで昆布の旨味がぎゅぎゅっと。シマアジは脂が乗っていて、いずれも煎り酒でいただくのがとてもいい。残った煎り酒につけてわかめをいただくとこれまたとても美味しくて♪

佐島 煮蛸
とても柔らかく旨味がじゅわ~と出てきます。

春子
身が柔らかくとてもフレッシュ!聞けば、ネタは寝かせず、この日の朝に仕入れたもので、酢で〆ず、塩で水分量をコントロールしているだけとのこと。〆た春子しか食べたことがなかったのでとても印象的でした。1つ食べて、この後のシャリの大きさの確認があったので、小さめでお願いしました。

鳳凰美田 White Phoenix 純米大吟醸
ワインのマグナムボトルに詰めた純米大吟醸の無濾過生原酒。華やかでジューシーで好み。

茶碗蒸し
香ばしい太刀魚の竜田揚げが入っている意外性。ほんのり甘め。


銚子 大羽鰯
上にはあたり葱。脂がしっかり乗っていてとても美味しい。

三河一色 鰻
肉厚な鰻はふんわり、濃厚で甘めのタレに山椒、わさび。

プリン巻き
スペシャリテ登場!

大将がTV番組で使用した「合格」の札を持ってポーズを取ってくれます。

裏ごししたあん肝とシャリを混ぜ、海苔に乗せて。あん肝の濃厚さとみずみずしく食感のいいきゅうりとのハーモニーが絶妙で、唯一無二のオリジナリティ溢れる逸品。商標登録もしているそうですが、同じレシピで真似して作っても絶対に同じ味にはならないという自信も垣間見れました。スイカの奈良漬と一緒に。

次は日本酒とワインを同時進行で。
・吉田蔵 石川門 生酒 フルーティーでまろやか、キレがいい
・Chateau Talbot Caillou Blanc モカ香が印象的

天ぷら
紅はるか
8月半ばに収穫してから寝かせて糖度を上げ、1時間蒸した紅はるかはねっとり食感、濃厚な甘さ。

紅はるかの甘味とタラの芽の苦みとのコントラストがいい。



港区巻き
こちらもスペシャリテで、シャリに香箱蟹を混ぜ、上にはたっぷりの雲丹とキャビアの贅沢巻き。

自分で巻いていただきます。ん~
って声があちこちから漏れてしまう美味しさ。銀座に移転したため、来秋からは追加料金で上にアルバの白トリュフをかけた中央区巻きを考えているとのこと(笑)一体いくらになるのか怖~い



TVやSNSでの露出が多いので、パフォーマンス過多のキャラの濃いチャラい大将なのかと思いきや(失礼!)、お客さんを存分に楽しませることを一番に考えていて、パフォーマンスも「それ」を期待するお客さんのためのサービス。
ピエロ(エンターテナー)に徹する心意気がむしろ潔く、撮影のためのポーズを取った時以外は楽しいおしゃべりをしながらも粛々とお鮨を握っていらっしゃり、劇場型パフォーマンスと映える創作鮨ばかりがメディアでは取り上げられるけど、つまみもにぎりも熟練の技の下、丁寧な仕事を施し、味も申し分なく満足感が高かったです。
目配り、気配りも素晴らしく、一見さんにも常連さんにも分け隔てなく接してくれるのも好印象。気難しい大将の顔色を伺いながら食べるよりも断然楽しい時間を過ごすことができると思います。
ペアリングもよく考えられており、プレミアムなお酒ばかり8杯で11000円はとてもコスパがよくおすすめです。
鮨由う
中央区銀座1-14-6 GINZA LOUIS8F
050-5592-4197