Artist  Parliament

Album  Funkentelechy VS. The Placebo Syndrome (1977)

Genre   Funk

 

パーラメントらしい独特のアルバムタイトルで収録曲も個性的でリスナーを楽しませてくれる名盤だ。1977年にリリースされ、当時最先端のサウンドを導入し、群を抜いている。これまでのパーラメントは、宇宙空間を思わせるスペーシーなサウンドだったが、このアルバムでは、少し控えめである。その分ホーンセクションの割合が増え、温かみがあって、親しみやすく聴きやすいサウンドに仕上がっている。アルバム全6曲と物足りなさを感じるが、収録時間44分もあり、曲によっては、10分前後の曲もある。当時、稀に見ないこの自由なスタイルで表現するのは、パーラメントの凄いところだ。

 

1曲目 Bop Gun (Endangered Species) … 楽しそうなサウンドでテンションが上がり、みんなで盛り上がりたいパーティー向けサウンド。

2曲目 Sir Nose D’Voidoffunk (Pay Attention – B3M) … 緊張感あるイントロで全体的に渋カッコいい。

3曲目 Wizard Of Finance … 温かみあるサウンドで昼夜問わず、いつ聴いても落ち着く。

4曲目 Funkentelechy … 都会的なアップテンポのファンク

5曲目 Placebo Syndrome … リズミカルなホーンが特徴の温かみのあるノリのいいナンバー。

6曲目 Flash Light … ラストはパーラメントらしいファンクでキメてくれる。

 

ロンドンの音楽シーンは、ニューヨークと同様に世界中が注目し、影響力のある音楽シーンを作り上げている。特に英語圏の国のチャートは、ロンドンのチャートと似ている傾向がある。

アップルミュージックの都市別TOP25を基にロンドンの音楽シーンを分析してみた。

ロンドンは、世界中から多くの移民が住んでいることもあり、多種多様な文化が入ってきている。ビートルズ、スミスのようなUKロックのジャンルがチャートの上位を占めているかと思いきや、アメリカの最新のPOPソングがランクインしているのが目立つ。世界のエンターティメントをリードしている都市だけあって、ロンドナーは流行に敏感なのだ。

2024年7月6日のアップルミュージックのロンドンのTOP25は以下のとおりとなる。

 

今、世界中でサブリナ・カーペンターの曲がかかっており、ロンドンでも大人気であり、1位、3位にランクインしている。ヒップホップとカントリーとロックを組み合わせた音楽を作るシャブージー、ゴスペル風のMyles Smithといったブラックミュージックもロンドンでは大人気だ。

世界中のチャートでランクインしているHosier、Post Malone、Benson Boone、Billie Eilishもロンドンでもランクイン。

TOP10の内、唯一のイギリス人アーティストは、Myles Smithのみで、殆どがアメリカ人アーティストだ。

 

ヒップホップ、R&B、Popsがバランスよくランクインしている。

19位に地元ロンドン出身のバンド、Coldplayがランクインし、現代のロンドンらしいクラブ系サウンド。

 

ロンドンを拠点に活動しているアメリカ人DJ The Blessed MadonnaのHappierやBL3SS, CamrinWatsinの異彩を放ったPopサウンド Kissesを聴くとロンドンのクラブシーンの雰囲気を感じることが出来る。

 

Artist Usher

Album  Confessions (2004)

Genre  R&B

 

2000年代のR&Bの音楽シーンにおいて、ずば抜けた存在感を発揮していたアッシャーの4作目のアルバム「Confessions」。ファン必聴のアルバムだ。シングル曲のYEAH! は、2004年に大ヒットして世界中で流れていた。

このアルバムの収録曲は、どの曲も雰囲気が良くてセンスがいい。部屋で過ごしている時、あらゆるシチュエーションに溶け込むことが出来る。イントロや途中インタールードがあるので、1曲目のイントロから収録順に聴くことをおすすめする。

 

 

1曲目 Intro … この曲からすべてが始まると思い、緊張感高まる。

2曲目 YEAH! Featuring Lil’ Jon & Ludacris … 2004年の最先端の音。

3曲目 Throwback … ドライブ感があるアグレッシブなソウル

4曲目 Confessions (Interlude) … 流麗な曲からConfessions Part Ⅱに続くというこのセンスの良さはさすがUsherだ。

5曲目 Confessions Part Ⅱ… 休日の午前中、リラックスしている時に聴きたい。

6曲目 Burn … Usherの歌唱力を感じさせ、繊細でシリアスな名曲バラード。

7曲目 Caught Up … 90年代のバークビートの名残を感じるダンスナンバー

8曲目 Superstar (Interlude) … 浮遊感あるイントロが心地いい。

9曲目 Superstar … 都会的クールで落ち着いた曲。

10曲目 Truth Hurts … スローで横に揺られるようなソウル。

11曲目 Simple Things … いつの時代でも聴いていたい普遍的なアーバンテイストなR&B。

12曲目 Bad Girl … ギターを強調したカッコいいファンク・ロック。

13曲目 That’s What It’s Made For … 休みの日、部屋でリラックスしている時に聴くと落ち着く

14曲目 Can U Handle It ? … 静かな夜に聴くと雰囲気が増すしっとりしたソウルナンバー。

15曲目 Do It To Me … ミディアムテンポでシンプルなバックビートにUsherの歌唱力を堪能させてくれる。

16曲目 Take Your Hand … レコードのバチバチ音がレトロ感を出しているが、ノリのいい都会的なダンサブルな曲。

17曲目 Follow Me … このアルバムのラストに相応しい最先端の流行を追求しない普遍的な音でファンを魅了する。

Artist Teddy Pendergrass

Album It’s Time For Love (1981)

Genre  R&B

 

フィリーソウルを代表するミュージシャンであるテディー・ペンダーグラスのアルバム 「It’s Time For Love」は、80年代に突入しても80年代に流行ったキーボード主体のポップテイストにならず、70年代のフレーバーを継承しつつ、その当時の最先端のサウンドを控えめに加えることで、より洗練されたサウンドを聴くことが出来る。

 

1曲目 I Can’t Live Without Your Love …モノクロのジャケットのようにサウンドはカラフルにならず、スローで落ち着いたバラード。

2曲目 You’re My Latest, My Greatest Inspiration … 微かな光が差し、夜明けに聴きたくなる雰囲気ある美しいバラード曲。

3曲目 Nine Times Out Of Ten … 流麗なリズミカルなバラード。

4曲目 Keep On Lovin’ Me … ファンクテイストのダンスナンバー。

5曲目 It’s Time For Love … 都会的なミディアムテンポの落ち着いた曲。

6曲目 She’s Over Me … テディーらしいパワーバラードで気持ちが高揚する。

7曲目 I Can’t Leave Your Love Alone … 一定のリズムで渋いファンクナンバー。

8曲目 You Must Live On … イントロから想像つかないが、このアルバムで最もフィリーソウルらしい流麗な軽快なナンバー。

 

ベテランの域に達した余裕ある大人の魅力が詰まっている。

時代に左右されない普遍的な作品になっており、このアルバムを推す根強いファンは多い。

Artist   Tower Of Power

Album   Bump City (1972)

Genre   Funk, R&B

 

このアルバムは、タワーオブパワーのノリのあるアグレッシブなサウンドを聴くことが出来る。ファンクとロックを上手く混ぜ合わせていて、ファンクとロックは相性がいいと感じさせてくれる。

タワーオブパワーらしい暖かく乾いたベイエリアに合うファンクサウンドも健在で全体的にバランスよく纏まっている。どの曲も完成度が高く、長い付き合いになるアルバムだ。

 

1曲目  You Got to Funkifize  ・・・ 疾走感あるノリのある曲でアルバムの期待が高まる。

2曲目  What Happened to the World That Day? ・・・ 休日の晴れた日に聴きたくなる明るい曲。

3曲目  Flash in the Pan ・・・ ビートを効かせたファンクがかっこいい。

4曲目  Gone (in Memory of Jacqueline Mesquite) ・・・ 哀愁漂うバラードで気持ちを落ち着かせてくれる。

5曲目  You Strike My Main Nerve ・・・ インパクトのあるオープニング、各プレーヤーの見せ場があり、聞けば聞くほど良さが分かる。

6曲目  Down to the Nightclub ・・・ シンプルでストレートでありながら、テンションが上がる

7曲目  You're Still a Young Man ・・・ タワー・オブ・パワーらしい港町で聴きたくなる感動バラード。

8曲目  Skating on Thin Ice ・・・ いかにも70年代らしいサウンドでストレートな曲。

9曲目  Of the Earth ・・・ サイケデリックなイントロから始まり、ファンク、ロック、バラードといったバンドの集大成的な曲。