金平茂紀『金平茂紀の新・ワジワジ通信』2019・沖縄タイムス社ー「報道特集」より少し過激です! | ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)  

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 2022年5月のブログです

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 金平茂紀さんの『金平茂紀の新・ワジワジ通信』(2019・沖縄タイムス社)を読む。

 金平さんはご存じのかたも多いと思うが、TBSのニュース番組「報道特集」のキャスター。

 TBSの報道記者として、政府や自治体、大企業などを相手にいつも鋭い質問をされ、恐れを知らないかのようなその姿がすごい。

 最近では、ベラルーシの大統領やロシアの駐日大使にすごいインタヴューを行なった様子が印象に残る。

 東大を出てもこんなにすごい人もいるんだ、とびっくりする(東大を出て悪徳政治家や悪徳役人になっている者はともかく、真面目に頑張っているみなさん、ごめんなさい)。

 その金平さんが、取材で何年も沖縄に通いながら、地元の「沖縄タイムス」に連載したエッセイをまとめたのが本書のシリーズ。

 続巻の本書は2015年から2018年までの4年間が取材され、この間、沖縄は東村のヘリ基地工事や辺野古の基地工事問題などで揺れ続ける。

 金平さんは、日本政府の高圧的な姿勢に抗議し、取材を通して機動隊の住民への暴力的かつ差別的な取り締まりなどを訴える。

 ダム建設や原発反対問題などでよく見られる政府の横暴が、沖縄ではより露骨に行われているかのような印象を受けるのは、気のせいだろうか。

 2018年、当時の翁長沖縄県知事が膵臓がんで死去し、その後の選挙で玉城新知事が誕生したところで本書は終わるが、その後の沖縄も日本政府の横暴が続いている。

 しかし、金平さんはへこたれない。

 本書の帯にある「僕はジャーナリストなので、口をつぐんでいる気はさらさらありません」は印象的だ。

 そして、金平さんは最後に、加藤周一さんの「私の民主主義の定義は、…甚だ簡単である。強きを挫き、弱きを援く」(「朝日新聞」1972年1月)という文章を引用して本書を終える。

 金平さんはじーじより一つ年上のどさんこ。

 じーじも負けずに頑張ろうっと。      (2022.  5 記)