川上弘美『東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。』2017・平凡社-電車で読むのは危険です | ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)  

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 2017年のブログです
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 川上弘美さんの『東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。』(2017・平凡社)を読みました。
 すごーくおもしろかったです。
 おもしろすぎて、何度か大笑いしてしまい、この本は電車の中で読むのは危険(!)だな、と思いました。
 シリーズ5作目で、実は去年に出ていたのにチェックし忘れで、今頃読んでしまいました(川上さん、ごめんなさい。でも、文庫本になる前に買ったので許してください。ちなみに、じーじが文庫本や古本以外の本を買うのはきわめてまれなことなのです)。
 さて、本書、今回も本当に面白いです。
 川上さんが読者を笑わせようと構えて書いているわけではなく、ふだんの日常生活を淡々と書いているだけなのに、結構、奇想天外なことが出てきて、すごくおかしいです。
 あるいは、川上さんの周りでは、笑いの神さまがさまざまないたずらをしているのかもしれません。
 それを常人とは違う感性でキャッチして文章にすることも、すぐれた小説家の仕事なのかもしれません。
 内容はあまり書けませんが、じーじが一番おもしろかったのは、川上さんが新潟の小さな本屋さんで自分の本があるかどうかをチェックしたところ、一冊だけあったのですが、周りの本がベストセラーすぎて、かえって心苦しくなった、というエピソード。
 川上さんらしく、控えめな(?)エピソードで、ますます川上フアンになってしまいました(!)。
 他にも、真面目なのに、すごくおもしろいお話が満載です。
 そういえば、真面目な話が多いわりに、なぜか、下着のお話が多いのが、川上さんらしい(?)のかもしれません。
 色っぽい小説をお書きになる売れっ子小説家ゆえのことなのでしょう(?)。
 冗談はさておき、とてもいい日記シリーズです。
 哀しいとき、つらいとき、死にたくなったとき(?)にお読みになれば、また元気が出ること、うけあいです。
 よろしかったら、ご一読ください。     (2017 記)
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 2019年1月の追記です
 「じーじの日記」のお手本(?)になったすてきな日記です。     (2019.1記)