迷うこと・付き合うこと・待つこと-精神科デイケアで考える | ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)  

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 2019年冬のブログです
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 先日、精神科デイケアにお邪魔した時にケース検討会があった。
 その時に、あるスタッフさんが、メンバーさんから、調子が悪いので休んでいます、と言われた時に、無理をしないで休んでね、と言うべきか、それとも、もう少しだけ頑張ってみない?と言うべきか、あるいは、他に言い方があるのか、すごく迷う、との発言があった。
 無理を重ねて病気になったメンバーさんが多いだけに、難しいところだ。
 その時はうまい話ができなかったが、ずっとそのことを考え続けている。
 今、考えていることは、スタッフさんの迷いをそのまま返してみてはどうか、ということ。
 無理をしないで休んでほしいと思うけれど、少しだけ頑張ってみることも大切かな?とも思うんだけど、迷うね、とでもお話をすればいいのかな、と思ったりする。
 いずれにしても、スタッフが、性急に結論を出してしまうと、メンバーさんはそこで考えることをやめてしまうので、スタッフは結論を保留して、結論はあくまでメンバーさんが考え、決めることが大切になりそうだ。
 それが、メンバーさんの成長や自立に繋がるのだろうと思う。
 スタッフに求められるのが、ここでもキーツさんのいう消極的能力(負の能力)になるようだ。
 考えてみれば、これはカウンセリングでも同じことだ。
 カウンセラーが、焦ることなく、早わかりをしないようにして、じっくりと、丁寧にクライエントさんに付き合うことが大切なんだろうと思う。
 つい早わかりをしてしまうく悪い癖のあるじーじには、大切なことになりそうだ。  (2019.2 記)

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 2022年5月の追記です

 拙い経験だが、わからないことに耐えることやあいまいさに耐えることの実践バージョンの一つの例のような文章かなと思う。

 経験を積み重ね、さらに考えを深めていければと思う。  (2022.5 記)