僕の事なんか ひとつも知らないくせに
僕の事なんか 明日は 忘れるくせに
そのひとことが 優し過ぎた
優し過ぎて 言葉も出なくて




ほんと、何も知らないんですけどね。

部室で椅子に座ってふんふんしてて、その後ろを先輩が通ろうとしたんですね。

でも私ぼんやりしてて、避けなかったんですね。

で、はっとして、めちゃ謝りながらわたわたしたら、

「べちこは悪くないよ」

って言いながら、頭撫でられたんですね。

ほんとに、言葉が出なかった。変に思われたかも。うんともすんとも言わないから。

なんか私その頃悩んでて、私が悪いんじゃないかなーって、もんもんとしてたんですね。

だから、その一言が、ほんと、優し過ぎて。

なんか、関係なんか全然無いのに、すごく…うー、言葉にならないんですが、とにかく泣きそうになった。

なんだろうね、びっくりしちゃったよ。

ただそれだけ。