それぞれ | ぼくはきっと魔法を使う

ぼくはきっと魔法を使う

半分創作、半分事実。
幼い頃の想い出を基に、簡単な物語を書きます。
ちょっと不思議な、
ありそうで、なさそうな、そんな。

○熊木杏里ライブ
 熊木杏里とは、女性シンガーソングライターである。
 あまり知られていないのだが、透明感のある歌声と、独特な歌詞に定評がある。
 先日、2年振りに彼女の生歌を聴いてきた。
 彼女が結婚し、出産してから初対面だった。
 なんだか彼女、若返っていたような気がした。
 髪型のせいもあったろうか、しかし、若さを感じたのはそこだけではなかったような気がした。
 狭いコンサートホールだったので、演奏も歌声も、ぼくの心にとても良く響いた。



○恋
 一年半振りに恋をして、その恋はあっけなく終わりを告げました。
 こんなぼくのことをとても良く好いてくれて、
 アプローチ受ける内に明るく純粋で前向きで穏やかで、
 でもちょっと自己中心的なところに惹かれました。
 お付き合いする前からぼくのために寝具(新しいシーツや枕)を新調したり、
 兄弟、友達に「良い人見つけた」と報告したり、
 身長がぼくを追い越さないようにヒールを履かなかったり、
 あとは、なんだ、メールの文章が独特で魅力的、と褒められました笑
 
 でも、本当にあっけなくて、お付き合いはじめてから一週間。
 半年前にお別れした彼氏のことがどうしてなのか頭をよぎる、と電話で相談を受けました。
 ぼくとその彼は、性格がとても良く似ていたそう。
 そのことは前から知っていたのですが。
 
 「その彼にさ、連絡取ってみなよ」
 「どうしてそんなに優しいの」
 
 これが最後の会話でした。
 相手に二股させるわけにはいかないし、
 もやもやのまま恋仲でいることも、ぼくも相手も苦しいだろうし、それに、
 きっと彼女はその彼のことがまだすきだったのです。
 だからお別れすることに決めたのです。
 もう他にどうすることもできず・・・やっぱり自分は相変わらずのお人好しだなと。
 でもそれがぼくの良いところなのかな。
 またいつか、ぼくのそんなところを好いてくれる彼女のような人に逢いたいな。

 一年半振りに、心から人をすきになった。
 これは、とっても楽しかった。。。
 ゆえに、とても淋しい。
 


○古畑任三郎
 第一話のゲストは中森明菜、役名・小石川ちなみ、職業漫画家。 
 なんと、小石川ちなみは28歳、ぼくと同い年。
 小さい頃は28歳なんて想像できなかったけど。
 殺人を犯した小石川ちなみは古畑にその罪を暴かれ、そして諭されます。
 
 28歳、まだまだじゃあないですか。
 第一部が終わったところです、カリマンタンで言えば。
 ハッピーエンドは最後の最後まで取っておけばいいんです。
 
 ぼくは殺人を犯したわけではないけれど、
 すごく、心に響きました。