山で働く馬
遠野の山では、まだ馬が働いています。伐採された木を馬で土場まで運び出す「馬搬(ばはん)」と呼ばれるこの仕事は、馬と人間がペアになって行われます。人間がトビを使って木寄せを行い、集めた木を馬が曳く橇に次々乗せていきます。昔は当たり前の光景でしたが、機械化の波に押され、今では非常に珍しく、国内では滅多に目にすることはできなくなりました。がしかし、ここ遠野では、まだ3名の方が馬搬を実践されていて、スローライフを実践する遠野らしい技だと認識されています。(多分…)今日は、東京から「林業新知識」という雑誌の取材があったので、馬搬を実践されている一人のモリジさんの現場にご案内してきました。職場で「馬狂い」とか「馬馬鹿」とか言われながら、遠野の馬搬をこれまでいろんなところで宣伝してきたので、林業関係の全国誌に注目してもらえたことに感激もひとしおです。馬で木を出すということは、経済的には非効率かもしれないし、機械化の波に勝てず、やがては消えゆく技術であることは分かっているつもり。しかし、かつては人間の大事なパートナーだった馬と、遠野では、林業という重労働の現場でまだ一緒に仕事が続けられているのです。こんな「もののあはれ」をいつまでも大切にしたくて、これからも馬馬鹿となってあらゆる場面で場搬を紹介していければと思います。今回の取材は、「林業新知識」3月号に掲載されるそうなので、きっと素敵に紹介してもらえることでしょう。《 おまけ 》馬で集材した丸太を、ちょうどトラックが集めに来ていました。馬とトラックが一緒にいるのは珍しかったので、思わずシャッターを切りました。