花鳥風月 読書ログと四季の記録 -20ページ目

花鳥風月 読書ログと四季の記録

晴耕雨読の日々とはいかず、自由になる時間も減りましたが
「忙中、閑有り!」
日々、読んだ本の感想を書きつづっています。
たくさんアウトプットしていきます。

少年カフカ/村上 春樹

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昨日の続きです。
「少年カフカ」は小説:海辺のカフカについてのメールによる感想とその回答で構成されています。
そのため、あまり感想として書けることは少ないと思っていたんですが、気づきがあったので書いてみます。

村上春樹氏のインタビューの中で、「アンダーグラウンド」(地下鉄サリン事件の被害者にインタビューしたノンフィクション)の取材をする時に決めたルールのひとつが、
「インタビューする相手を、とにかく真剣に好きになろう」
ということだそうです。

長い間、つきあうとしたらそんなに簡単にはいかないが、インタビューする間の2~3時間なら好きになれる。
こっちが相手を好きにならなければ、向こうも正直にしゃべってくれない。

これはインタビューに限った話ではなく、仕事の商談でも面談でもセッションでも、何でも当てはまるのだと思います。
2~3時間と限定するのならば、ほとんどの相手は好きになれそう。

そして、相手の人格の中に、可能性として存在する「第ニの人格」を見いだすこと。
相手の中にある「良き元型」を見いだすことが、好きになることなのだとか。

確かに、その人の中に「第ニの人格」を見つけることができると、もっとその人とあうのが楽しくなるのかも知れない。

インタビューのコツのみならず、人と接する時の心構えとして意識していきたいです。
少年カフカ/村上 春樹

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本書は「海辺のカフカ」公式ホームページ(現在は閉鎖)の内容をまとめたものだそうです。

小説「海辺のカフカ」について、読者から送られた1220通のメールに対して、村上春樹氏が回答を返しています。

どんな質問にも真摯に丁寧に回答を返して行く姿勢がすごいと思いますが、同時にこれだけユニークな質問を考えだす読者のすごさも感じました。

メールを送っているみなさんは、当然のことながら本当に作品が好きで、いろいろな角度から読んでいるということがわかりました。

当然ながら「海辺のカフカ」のファンにお薦めします。

タイトルの「バウンドプルーフ」は仮綴本という意味です。
「海辺のカフカ」の刊行前に書店やマスコミ関係者にバウンドプルーフを配ったそうです。
その貴重な写真もみることができます。
ソロモンの犬 (文春文庫)/道尾 秀介

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週末はミステリー!ということで、
道尾秀介氏の文庫最新刊を読みました。
「向日葵の消えた夏」から注目してます。

大学生の秋内静を主人公とした、4人の仲間の物語。
秋内の視点で物語は進みます。

やや滑稽な恋愛ものかと思いきや、まだ10才の小さな友人、陽介が飼い犬に引きづられて亡くなる事故が起きてしまいます。
4人が現場に居合わせたことから、秋内には「ある疑惑」が思い浮かぶ。

タイトルは、旧約聖書の言葉から取られています。
「ソロモン王は魔法の指輪を嵌めて、獣や鳥や魚と語った」(本文より)

飼い犬のオービーは、なぜ突然走り出したのか?
もしオービーに聞くことができたら?

探偵役の動物生態学を教える間宮先生のキャラクターが個性的です。
個性的なんですが、ミステリー小説にはわりとこのようなユーモラスな探偵役が多いように感じます。
これは題材が殺人事件など陰惨なものが多いので、物語の雰囲気を和らげるためでしょうか?

明らかにされる真相は悲しいものですが、ラストに救いを感じさせました。
作者は、時系列を入れ換える物語の構成がうまいですね。
一気に読んでしまいました。