※史実ネタバレ含むので注意!
2.斉王の扱いが面白い
続いて斉王。
存外に良い扱いをされて、あの世で面映ゆい思いをしているかもしれない。
これも史実バレあるので空けます。
史実通りに斉と斉王を描いてしまうと、中華統一の最終局面が盛り上がらない問題はどうするんだろう?と思っていたわけです。
ところが、斉王を中華統一の理解者とすることで、最後の相手が斉から楚に切り替わった。これなら最終局面でしょんぼり展開にならずに済む上手い手だなぁと。信と項燕の戦いをどう描くのかは、史実の諸事情で難易度高そうだけど。
蛇食ってる変なおっさんから、一気にランクアップした感じあるし、最後を彩る相手が項燕になるなら、キングダムの続編漫画で項羽が登場するところまで妄想した。
でも、実は一番驚いたのは、嬴政が斉王の問いに対して法治国家論を持ち出したこと。
李斯もいることだし、法の支配が答えとは思ったけど、あの展開で法治国家論を持ち出してドラマが盛り上がるのかな?と思ったんだ。
だから、嬴政の答えは皇帝という位を創設し、連邦制のような形で各地に王を封ずる漢帝国のような統治を目指すのかなと。そうすることで、中華史上初めて王を超える絶対存在である「皇帝」を示すのだと思った。それじゃ斉王は納得しねぇだろとも思いつつ。
それなのに、あそこで法治国家論を持ち出して、それできちんと盛り上がるのは凄いなと思った。いやほんと、漫画作品で法治国家論を繰り出して、それが劇的に盛り上がるって普通無いでしょ。
んなもんで、あの場面はマジでスタッフすげーと思った。ありがとう。