マクギリスの立場からすると、カルタとガエリオを殺害せずに革命の同志に加えられた可能性があったのかと疑問に思った。

 

 

まずはガエリオについて考えてみたけど、やはりガエリオは消さざるを得ない。

 

マッキーはガエリオを説いてアインに阿頼耶識の施術を行った。これがどこまで行っても影響するんだ。

 

この施術はバエルを起動させるための実験という要素が強かった。アインの意思を利用して阿頼耶識の実用化に漕ぎつけたとガエリオには映るだろう。だからバエルを錦旗に革命軍を組織するという構想をガエリオは絶対に受け入れられない。アインは部下とはいえ、その存在はガエリオにとって大きなものだった。

 

革命の為にアインを人体実験に利用したとなれば、ガエリオはマッキーと敵対する可能性が高い。それではアルミリアと婚姻してもボードウィン家を掌中にできない。バエル起動と、その必須要件の阿頼耶識という要素がある限り、ガエリオは何処まで行ってもマッキーの邪魔になる。

 

なによりギャラルホルン内において、阿頼耶識のように人体に異物を埋め込むことは禁忌とされている。それなのにガエリオに「革命の為に人体実験をした」などと吹聴されては革命軍そのものが崩壊しかねない。

 

というわけで、ガエリオをやっちまった理由は分かる。すげー分かる。

 

 

 

 

 

カルタも退場して頂いた方が確実と結論。

 

 

マッキーはアルミリアとの婚姻が決まっており、ボードウィン家を取り込める目途は既に立っていた。これは是が非でも実現しなければならない政略結婚だ。

 

カルタの恋愛観は不明だけど、マッキーにすればカルタの気持ちはトラブルの原因になりかねないし、拗れた勢いで中立・敵対のいずれに転ぶとも予測がつかない。不確定要素とするにはイシュー家の存在は大き過ぎるので、禍根を事前に断ちたいと考えたとしても不思議はない。

 

当主代行のカルタを除いてしまえば、イシュー家は革命という混乱期に上手く立ち回る事はできない。そうなれば、前回書いたようにバエルの権威はかなり強力なので、イシュー家を取り込むことも容易いだろう。カルタ自身を取り込むより、こちらの方が確実であるとマクギリスが考えても不思議はない。

 

 

 

マッキーの立場で考えてみると、ガエリオとカルタを消すべき理由は相応にあるようだ。