タイトルについてぼちぼち考えてみる。何事も自分で考えんとですね。あんま難しい事は分からんけど、そうも言ってられますまい。

 

 

曖昧な記述の公約はスルーで。

 

 例えば「人道復興支援を強化する」など、どの程度の規模で何をするのかが分からないと賛否も何もないので。(意外と多くの公約がこれに当てはまる)

 

 

・国際社会の平和と安定を実現する

 

北朝鮮に対し、全ての拉致被害者の即時一括帰国を求め、核・ミサイルの完全な放棄を迫ります。

 

 これは書くだけ無駄のような。自民党が拉致問題を解決するのは構造的に不可能で、それは安倍さんが過去の成功と引き換えに、未来の可能性を断ったから。

 

 小泉時代に被害者を取り返したけど、あのときに北を騙して奪還することを提案したのが安倍さん。だから安倍さんが幅を利かせている自民党の言葉に、北が耳を傾けることはない。

 

 かつての奪還は良く言えば成果で、悪く言えば前借り。自ずから今後に限界線も引いてしまった。だから奪還云々を自民党が言ってもポーズ以上の意味を持てない。

 

 

 

核軍縮・核不拡散体制を強化します。

 

 こいつは判断しかねる。核共有式の手段は「有事になるまで核を所有するわけではないから拡散にあたらない」という主張もあって、その説を取っていた場合、複雑怪奇なことになるから。

 

 自民党は核共有をどう扱うのかを改めてハッキリ言わないと、誰も判断できないような。

 

 

 …この項、他はざっくりした記述しかないので以上。

 

 

 

国防力を抜本的に強化する
 
 

NATO諸国の国防予算の対GDP比目標(2%以上)も念頭に、真に必要な防衛関係費を積み上げ、来年度から5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を目指します。

 

 ワタシはこれを、やったらダメなやつと捉えた。

 

 今の日本と20年後の日本のどちらが与しやすいかと言えば、20年後の日本だろう。人口ピラミッドは歪を極めていて、放っておけば衰退(経済的、自衛隊の定員割れ的な)していくのが分かっている。

 

 海外の社会学者にも、日本の将来の姿がある種の興味を持って見つめられているという。民主主義がどういう道筋を辿り得るかというモデルケースになるからね。同じ課題をワタシ程度の人間でさえ考えたことがあるくらいなので、学者の中にそういう者がいない方がおかしい。

 
 
 
 つまり弱体化することが分かってる相手を急いで叩きに行く必要が無い。海底やら何やらから資源をガッポガッポ吸い出してるなら知らず。
 
 力を残している時に仕掛けて膠着状態に陥れば、相手国に厭戦気分、ひいては革命気分が出てくることがあるのは、ロシア帝国の例を見ても分かる。日本人は革命と縁が遠いからそういう発想をしないけど、大陸の方では革命が歴史を動かしてきた部分があるし。
 

 適当に圧力かけて放置しておけば、勝手に衰退してくれるんだから、わざわざ危険を冒すまでもなく、相手はそれを待つだけでいい。長篠の戦いで勝った織田信長が、その後7年もの間、武田家を放置して弱体化するのを待っていたのと似ている。わざと袁家を放置することで弱体化を図った曹操のやり方にも似ている。ともあれ、熟れてしまえば落とすのは容易い。

 

 

 

 

 だから最優先で考えないといけないのは、持続的な国家の体力の確保で、有体に言えば「人口ピラミッドなんとかしようぜ」。(ところで、古来より人口政策は国家の最重要の柱だったはずなのに、数十年も放置してたというのは酷すぎる)

 

 

 

 こういう状況で防衛費の大幅増というのは、例えて言えば"援軍の無い籠城戦で食料が少ないから軍馬を食う"ようなもので先が無い。

 

 そっちに金を注ぎ込んだところで、国家そのものの体力(人口ピラミッド)問題を先送りにしてはどうもならんし、定員割れ問題が深刻化することで、自衛隊の運用上の問題が出てくる。というか、人件費不足で充足率を満たせない問題は既に出ていて、志願者数の減少も顕著。

 

 個人的な体験だけど、教育隊のマナーや挙措動作の質が低下していて10年前とは雲泥の差がある。たぶん集めるだけで精いっぱいなんだろうなと感じる。だらだらと広がって往来を塞ぎながら歩いてるのを見た時は絶句したなぁ。かつての教育隊はそういうことは無かった。

 

 基地や駐屯地の近くに住んでる人は同じ事を感じてる人多いんじゃなかろうか。

 

 

 

 こういう状況なので、日本の歴史を現在から未来にわたって俯瞰した場合、仕掛けられるなら今の方がマシとさえ言えて、現状のままでは後回しになればなるほど不利になっていく。であるから、根本の人口問題を解決しなければ先が無い。

 

 …ってのがワタシの見立てなんだけど、つまりは「外交で世界でもアメリカでも何でも利用して時間を稼いで、その間に基礎体力付けようぜ」ってことかな。防衛力増強といっても、日本単独で抗しきるのは年を経るごとに難しくなるわけで。

 

 

 

 「今の世代」の安心を買うなら防衛費増で良いと思うけど、後の世代の安心も考えると、そういう付け焼刃では賄いきれない状況にあると思う。

 

 ツイッターで、「中国の国益のために防衛費増に反対してる」といって叩いてる人がいたけど、どうしてそういう一面的な思考で他者を叩けるのか分かんない。

 

 そうやって叩いてる人の多くが中高年おっさんの顔写真なのを見るに、逃げ切りしか考えてないように思えて暗澹としてくる。

 

 もう考えるだけで病みそう…

 

 

 

弾道ミサイル攻撃を含むわが国への武力攻撃に対する反撃能力を保有し、これらの攻撃を抑止し、対処します。

 

 なんかセンシティブな話題が続くなぁ…こういうの苦手だ。すぐ攻撃的になる人が多いから怖いんですよね。

 

 んー。これは前提が分からんのよね。反撃能力の「反撃」の範囲が分からない。例えば相手が発射への動きを始めた時点で「反撃」と位置付けるのか、それとも実際に撃った時点で反撃なのか。

 

 前者だと客観的には先制攻撃で、国際世論が敵に回って現在のロシアのような立場に置かれることになるわけで。中立の国家群はこぞって批判してくるので、ウクライナが各国の支援を受けてやり繰りしてるのと真逆の道を行くことになってしまう。

 

 

 ちょっと内容がアバウトで判断ができないかな。

 

 

 

 

なんかこれ精神的に疲れるなぁ。考える事が楽しくないなんて、相当にワタシに向いてないテーマだったらしい。

 

たぶん、続かない。