人の死に関わる重たい件が発端なので、苦手な方はバックしてたもれ
この計画は秘密にしていた。周囲に知られたら馬鹿にされたり止められたり、或いは心的負担を当人にかけてしまうので。一人暮らしというのはこういう点で都合がいい。
というわけで、走り始めた。それを現在のワタシがGoogleマップを見ながら辿る。
初日の宿はいわき温泉にしようと決めていた。そう、震災前の出来事なので何の問題もなく悠々走れたのだ。今あの辺りはどうなっているんだろう。
6号線を松戸・柏と過ぎ、まずは水戸へ向かう。水戸へはママチャリしか持ってない頃にも何度か行ってたので楽勝だと思っていた。
しかし、9月頭である。早朝出発とはいえ暑い、熱い、アツい。
最初の異変は利根川を渡っている時だった。左手の薬指が動かなくなった。麻痺したのである。
後日、病院で診てもらったところ、長時間にわたって力を込め続けるとなってしまう症状らしい。気負ってグリップを握り続けていたせいと思われる。
そんな後日の診断内容など当時のワタシが知る由もない。指が動かせないという恐怖に首をつかまれ、どうするか逡巡するも秒殺。そのうち治るだろと、やってはいけない自己診断により続行。
水戸通過までは予定通り。
次の異変は日立市を通過中に起きる。右膝が痛い。
練習では1日100kmを走ったりしたけど、それは1日に100km以上走った経験が無かったということである。日立と言えば、東京から優に100km以上離れている。要するに「練習でやってないことは試合ではできない」。練習大事、マジ大事。
どうにかいわき温泉に到着。ひたすら温泉に入る。ちなみに、福島県に入るあたりで見えた原発は滅茶苦茶でかくてびっくりした。あと、いわき温泉への途中にあったモスバーガーの店員の接客が素敵だった。
初日にして左手指と右膝をやってしまうというハンデ戦の様相となった。正直、先が思いやられた。