マスク2枚の話で色々ああしてこうしてる昨今。
ちょいと情報収集して、自分が考える為の基礎材料を集めてみた。あくまで私見。
・布マスクは役に立たない?
結論 役に立つ
そも、マスクの役割はウイルス感染者が周囲に咳などによって巻き散らさないようにするもので、未感染者が外部からのウイルス吸入を防ぐ為のものではないから。未感染者が付けても役に立たないのは確かだけど、無自覚の感染者が多数いる以上は、全員が付ける意味は十分にあると思われ。
ちなみに入手困難の使い捨てマスクもウイルスの侵入を抑えるような目の細かいフィルターを装備してないので、布とあまり変わらない。布よりは目が細かいので、厳密に同じではないけども。
・布マスク使用は妥当か?
結論 使わざるを得ない
例年の花粉症シーズンのマスク需要は月間5億枚とも言われる。これに対して生産量は頑張って6億程度なので、平時なら問題は無かった。
コロナ騒ぎで需要が激増した結果、需要は全国で毎月20億とも30億とも言われてる。一人が一日1枚使うだけで30億枚だから、この数字に大きなズレは無いはず。
使い捨てマスクは各所に備蓄があったからある程度は耐えられたけど、それが無くなり次第、毎月20億枚程度の不足が出るわけで、これはどうにもならない。現在の工場規模を5倍に増やして、かつフル稼働させないと供給が追い付かないわけで、既に増産がどうのというレベルを超えている。
よって、何がどうあれ使わざるを得ない。
・マスクを政府が配布するのは妥当か?
結論 セーフティネットとしてやるしかない
最初ニュースを見た時は「ふーん」としか思わなかったんだけど、ツイッターでの批判が物凄かったのでビックリしたわけです。
先に書いたように「どう頑張っても、使い捨てマスクを国民に十分に行き渡らせるのは不可能」なので、こりゃ意識啓発の一環として仕方ないというのが感想。そりゃ半年後とかなら新設の工場・ラインが稼働して十分に~って可能性は否定しないけど、要るのは今なので。
「国民それぞれが自作してください」と言ったところで、普及率はまず上がらないだろうし、そうするとマスク未使用であちこちをウロウロする人が多数出てきて問題になる。「マスクしてください」と言ったところで、「売ってない」「作るの面倒」等々が返ってくるのは目に見えていて、結局感染リスクを減らせない。それじゃ全員が損。
やはり国民に配布して、マスクを付けない事に正当性を与えないようにした方がいいと感じます。
ちなみに、この政府発表についてのデマが飛び交ってるのが気になったのでいくつか。
・マスクの生産を請け負うのは安倍総理のお膝元の企業 → デマ
山口のどっかの自治体が地域住民用にマスクを手配していた件が誤解された模様。
調べてみると、全国配布の件は1月くらいから動いていたらしく、マスクメーカーの興和さんが、布マスクの生産拡大に動いていて、ようやく4月に5,000万枚の生産が可能になる見込みだそうで。この拡大した生産力を利用し、郵政を使って全世帯に送る算段らしい。
・発送業務を担う日本郵政の筆頭株主が麻生太郎で丸儲け → デマ
これはまぁ(笑) 調べるまでもなく知っていたことだけど、国営だったので、一度に株を放流すると業界が大混乱必至なので、財務大臣名で株主になっているだけ。
別の誰かが財務大臣になれば、その人の名前が筆頭株主の名前に載る。
…流石にこのデマを信じた人はいないと思うけど、一応。
続いて、政府のマスク配布施策についての細部
・全世帯一律2枚とかふざけてる
→ これは仕方ない
十分で無いにせよ、マスクの生産量と需要を考えれば2枚でも限度いっぱいだと思う。生産量を調べるにつけ、全世帯に2枚配布できるとは思えなかったくらいで、興和さんを始めマスクメーカーの努力に感謝している。そんなわけで、2枚以上配れと言われてもマスクが足りない。
この時点で全世帯に2枚配布できる事自体が、メーカーさんの凄まじい努力の表れ。
2枚という数字は、統計上の世帯平均人数から導いた数字であるのと、小中学生には別途学校経由で行き渡る事から、メーカーさんが頑張ってる事に感謝する気持ちしかない。
・希望世帯だけに配布すれば?
→ これも仕方ない
工場から輸送されて、日本郵政のおそらくはダイレクトメール配布のシステムを流用する事から、事前に希望を聞いて~となるとコスト増が半端ないし、取りまとめてから配布までの時間も馬鹿にならないしで、急場の凌ぎにならなくなってしまうから。その点全世帯対象なら、とにかく片っ端から入れてけばいいので、局員の労力も抑えらえる。
「布マスクいらね」って人は近所の行政センターにでも持って行って、そこで地域内の需給調整が出来るといいなと思うけど、あまり人が集中するのも問題なので難しい所。結局、隣近所で融通しあうってのがベターになりそう。
…と言って問題がないわけでもない。
まず、肝心の郵政職員が耐えられるのか?という問題がある。この「耐える」には複数の意味を込めていて、
・未配の市民からのクレームに耐える
・施策に批判的な市民からのクレームに耐える
・コロナで街が静まり返っても孤軍奮闘で耐える
・マスク横領の誘惑に耐える
これは色々と悶着・事件が起きそうな気がしないでもないけど、そういうミクロ視点で考えるにはあまりに問題が大きいので、深く考えない事にした。
そんなわけで、
個人的な予想としては、他の国々も布マスク配布を始めると思う。それ以外に早期にマスク需要を解決する方法が無いので、予想というより必然だと思ってる。
安倍さんが批判されてるのは、単に総理自身がこの発表をしたから、、、ではないかと。厚労大臣にでも任せりゃ良いのに。
それにしても説明の下手な政権だなぁと。「一世帯2枚というのは、布マスクの生産量が未だ不十分な中、各世帯で最低一人は買い物等の必要な外出に使えるようにとの配慮」とでも言えば、少しは反応も違ったんじゃないかな。
追記:
今更世間の反応をちゃんと見ようと、ツイッターで「マスク2枚」で検索したら批判批判批判の大合唱状態で、こんな記事書いたことを自分で恐ろしく感じてるわけですよ…。
自分で調べて考えた結果、マスク配布肯定の内容になってるわけで、こういうの勇気いるなぁとビビってる小者です。
まぁ、ワンピースやペルソナ5考察で頓珍漢な事書いて爆死しても一切修正しない人なので、このまま残します。