R化という「うちゅうのほうそくがみだれる!」事態に対して、我関せずの立場を取り、暢気に遊んでいたギルドの話。
この後、ちょっとした波乱が起こるのだが、その前に立ち止まってギルドの日常をスクショ等から眺めてみる。
それらを見て思い出したのが、PT狩りが毎日最低1便以上は出ていたこと。時間は不定であり、ワタシが居ないことも当然あった。ワタシがROを引退するまで、盆や正月、クリスマス、ギルドイベント日を除いてPT狩りの便が出なかったことは無かったようにも思えるが、実際はどうだったか。
ワタシ自身も決まった時間にログイン出来るわけではなく、23時頃に様子を見に来てチャットだけして落ちることもあれば、ログインしたら、既にみんな狩りにお出かけ中という事もある。そんな時は風呂に入ったり、露店を眺めたりして過ごしていた。
メンバーが自主的に声を掛け合って遊びに行く文化を根付かせる事はワタシの希望であり、この事にはとても満足していた。元々PTプレイを好む人が残り・集まったので当然の事と言えるかもだが。
R化の嵐が吹き荒れてるとはいえ、何かのキッカケで初心者さんがやってくる事もあったし、復帰者もそれ以上にいた。
彼ら彼女らはレベル帯が合わなかったり、装備が揃ってない、もしくは旧式化していることが多い。こういう人々とも楽しく遊べる環境を作ることは必須だった。
一番避けたいのが、せっかくギルドに来てもらったのに楽しめずにそのまま止めてしまう事だ。これは中の人が耐えがたい。
というわけで、レベル帯の解決については、コチラが新キャラを作ることで解決を試みた。ROは装備ゲーであり、ある程度の装備があれば序盤のレベル上げはあっという間なのだ。とりあえず、2人目のプリーストと壁役のクルセイダーを作った。レベルは60~70くらいに留めおく。これならアカデミー卒業したてのキャラでもPTが組めるので。
プリーストは装備の使いまわしが出来たので楽だし・・・というか報酬の良いクエストを少しこなすだけで十分だった。クルセイダーの装備も一部は使いまわし、武器は知り合いの鍛冶屋に打ってもらった銘入り武器で適当に賄った。
ある時、体験加入の初心者さんが「〇〇の狩場しか行ったことがない」と言ったので、色々な狩場の体験ツアーをやることになった。といっても、ワタシはキャラを準備していたから参加可能だが、その場にいる他のメンバーはそうもいかないだろう・・・と思っていた時期もありました。
みんな同じような事を考えていたらしく、レベル70くらいのキャラが5人ほど集まってきた。ってゆーかスロット空いてたのか。プリーストが多かったのはメンバーの好み故か。
そんなわけで、レベル帯の方は解決されていき、下は60から上は110くらいまでスムースにPTが組める環境が出来た。メンバーみんなの気遣いのおかげである。肝心のワタシのレベルは100にも満たないが、レベル差15以内が公平圏内だったのだ。
問題は装備の方である。
当時最大の金策は、有料パッケを購入して、そのアイテムを露店で売るという極めて歪んだシロモノだった。ワタシとしてもお勧めしたくない方法である。
プレイヤーもおそらく大人が多いので、自分のお給料等でそういう事をするのは一向に構わないのだけど、ギルド側がそれを推奨するというのはイケないと思ったのだ。
PT狩りの避けられない欠点が、レアアイテムが出ない限り大して金にならないという事である。ワタシのように初心者の頃ETに連れてってもらったらいきなりMVPカード出ちゃいましたなんてケースは普通は無いのだ。
武器やアイテムを施すということはしたくなかったし、そういう事が行われるのをギルドの風潮にしたくもなかった。といって、装備が貧弱なままでは活躍も難しいので、たぶん本人が十分に楽しめない。
結局、転職祝いや発光祝い(レベル99になること)と称して、何かの節目でそれとなく便利なアイテムをプレゼントしたり、ギルドイベントの景品を豪華にすることで間接的に資産を援助する形を取った。即効性が低いわけで、これが正解だったのかは今でも分からない。
そういう立場の人も、それぞれに楽しめる環境を作ることに勤しんでいた。
だが、PTというのは誰かと一緒に行ければ、それだけで楽しいとも限らない。難易度の高い狩りをこなすことでしか得られない楽しみもある。
初心者さんの方だけを見ていれば良いのではなく、上級者の方もケアしていく必要はある。弟が産まれた時に放置されてはお兄ちゃんも不貞腐れるのだ。そもそもワタシ自身がヒィヒィ言いながら高難易度を楽しみたい種類の人間でもある。
R化以降、難易度が高いと言われる狩場は異世界の一部、トール火山、生体研究所辺りが挙げられており、それらに挑戦する準備を始めたのだ。