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滅亡の仕方
 
ウーリによれば、壁内国家は遠くない将来に滅ぶ。
普通に考えれば、マーレの侵攻がキッカケ。
 
それからは、マーレに征服されて滅ぶかもしれないし(それでエルディア人を撲滅したとして、ライナー達は自分が悪魔の末裔と同類になると気付いてるのだろうか?)、作中でピクシス達が懸念したように内戦で滅ぶかもしれない。
 
いずれにせよ、「マーレの侵攻を防ぎきれない」事がキッカケであることに違いは無い。
 
 
マーレは巨人大戦後も技術開発を進めており、文明レベルは地球の19世紀程度に達している。ここまで来れば、遠からず航空機の生産まで漕ぎ付けるだろう。
 
そこまで行けば、もはや巨人の力は絶対ではなくなる、、、、のだろうか。
これは少し疑問符がつく。
 
 
 
グリシャがマーレに居た頃、おそらく30年ほど前か?
ジークの年齢が分かれば話は早いのだけど、あいつ何歳なんだろね。
 
グリシャが飛行船を見に行ったのが12歳くらいだったとして、その後「楽園送り(詳細は明らかでないが、おそらく巨人化させられてパラディ島に放り込まれる刑罰)」されている。そこから、何らかの形で巨人化能力者を捕食して人間に戻ったわけだが、その間の時系列は不明。
 
ユミルの例からして、通常の巨人として彷徨っている間は、肉体年齢は変化しないと思われる。これは巨人が栄養を必要としていないのと密接な関係がありそう。
 
グリシャがエルディア復権派に迎えられたのが18歳、そこからある程度の発言力どころかリーダー的な立場を得るのに短くとも1~2年。その頃にダイナ・フリッツと出会い、翌年結婚。この時点でおそらく21歳くらい。
 
ジークが7歳の時に告発されたので、グリシャはこのとき28歳くらい。
そこからノンストップでシガンシナに入ったとして、カルラと出会い結婚し、巨人襲撃を受けて、エレン(10歳)に捕食されたとしても年齢は38歳を超えている。
 
その5年後が現在時点なので、グリシャがマーレで飛行船を見てから、どんなに短くても31年以上が経過してる。実際はパラディ島を徘徊していたり(ユミルのように60年と言わずとも10年くらいは見積もっても良いと思う)、カルラと出会い結婚、エレンが誕生するまでの期間もある。
 
とりあえず、グリシャが飛行船を見てから、エレン達が地下室に入るまでに40年経過したとしてみる。
 
現実の地球での飛行機の歴史と一概には比べられないが、一応参考までに書いておくと、飛行船の代名詞とも言える「ツェッペリン」が飛行に成功したのは1900年。そこから40年も経つと、空にはメッサーシュミットやスピットファイアが飛び交い、ジェット戦闘機の開発もなされようかという具合。
 
 
要するに、エレン達が地下室に入った頃、普通の文明発達スピードであれば、マーレではとうの昔に航空機は軍用化されていておかしくない。という話。
 
その力があれば、壁内国家なんぞマーレの敵ではないだろうに、そうはなってない。
これはマーレがパラディ島を掌握したがってる「燃料問題」が原因かと思う。
マーレ国内には十分な化石燃料が無いのだろう。だからこそ、危険を冒してまでパラディ島への工作を続けているわけで。
 
 
滅茶苦茶な気もするけど つづく