天秤座は正義を表すんだそうです。


簡単に神話をまとめてみると、


むかしむかし、神々は他者を虐めたり争ったりする人間に愛想を尽かして天界を帰ってしまいました。


そんな中、アストレアという女神だけが、人間界に残って世の中を平和にしようと頑張りました。
アストレアの天秤は「魂の善悪を量る」ことが出来るのです。これでどちらが悪いのか一目瞭然です。


アストレアは努力しましたが、人間は争いをやめるどころか増える一方でした。
こうなってしまうと、数が多すぎて、アストレアの天秤だけでは追いつけません。


人間に絶望したアストレアは、ついに人間を見限って天界に帰ってしまい、そのまま天秤座になりました。


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ナイフで脅した児童叩いた校長に戒告処分
何もしない方がいいの?


こちらは現実のお話。

主な登場人物は

・校長先生
・担任
・ナイフで脅した児童A
・その児童を虐めた6人の児童
・担任・校長に報せた女児
・教育委員会
・世間という名の魔物



担任は何もしませんでした。その結果、特に処罰されることもありませんでした。



校長先生は、児童7人を平手で叩きました。喧嘩両成敗です。
殺傷力のあるナイフを持ち出したことは看過できませんし、イジメはそもそもダメです。
担任が何もしないので、上長である校長が指導をせざるを得ません。

その結果、校長職を辞めることになりました。



ナイフで脅した児童Aは、何を思っているのでしょうか。謎です。
ナイフを校内に持ち込むという発想が恐ろしいのですが、よほどの深い理由があったのでしょうか。

大人が考える以上に子供は色々な事を考えています。自分が子供だった経験があるのに、何故か大人になるとその事を忘れて「子供は大してモノを考えてない」と思ってしまうのも謎です。

ともあれ、職を投げ打って自分を指導してくれた校長がいたことが、彼の今後に良い影響を与えてくれると良いなと思います。



6人の児童は、どんな気持ちでしょうか。
自分達が少し前にA君を仲間はずれにしたことが、遠因になっていることに気付いて、罪の意識に苦しんでいるかもしれません。或いは「なんでオレタチが叩かれるんだ」と不貞腐れてるかもしれません。分かりません。

ただ、大事に至らなくてよかったと思います。



女児の行動力は大したものです。今回のお話で一番凄いなと思ったのは彼女です。
事件を知って「これはマズイ!」と直ちに担任に伝えます。その担任が役に立たないと見限ると、すぐさま校長先生に伝えました。

なんという行動力・判断力。

そして、「女児が校長先生に相談しようとスグに思える」事から、校長先生が子供達にとって、ある程度身近な存在だったと思われます。雲の上や縁遠い存在だったら、相談なんてできません。




教育委員会は怯えています。
彼らの持つ天秤には、最初から「世間」という魔物が乗っていますから、常にそちらを向いてしまいます。

そして、世間を意識するあまり迎合しようとして、時にやり過ぎます。




世間とは何でしょうか。謎です。

実体が無いことは分かります。ナニカ物凄く大きなチカラを持っていることも分かります。
世間、世間、やたらと口にされるけど、誰も正体を知らない魔物みたいなヤツだと思っています。




アストレアの天秤だったら、今回のお話をどう判断するんでしょうか。
ワタシ、気になります。