1. 大アジア主義が中華人民共和国へ感染ちゅう
 

東條英機が中国共産党と内通していた事実が最近明らかになってきました。東條英機の最も信頼する軍人たちが秘密裏にその交渉役にあたりました。大アジア主義は孫文を通じて中国国民党と中国共産党へ受け継がれました。しかし、その後、中国国民党は日本との戦いを選択し、中国共産党が日本との交流を持ちました。そのため大アジア主義がより深く中国共産党へ浸透しました。
 

孫文は大アジア主義を訴えると共に五族共和「漢族、満州族、蒙古族、回族(ウイグル族)、チベット族の五民族はひとつのスローガン」を掲げていました。現在、中人民共和国の領域がこれら5つの民族を含んでいる理由はこの五族共和が原因です。しかし、大アジア主義とは拡張思想(第三帝国の思想)ですから、中国共産党の野望が五族共和だけに留まるわけがありません。
 

 

2. 中国人の考える大アジア主義
 

中国人の考える大アジア主義とは「シナ(漢民族)を中心にして全てのアジア諸国を支配すること(中華思想)、アジア全体を中人民共和国の領域にすること」「太平洋はハワイを境にして西側を支配下に置くこと」です。昔、日本がミッドウェー島まで軍艦を出しましたが、関係があると思います。日本人はアジア人ですから「大アジア主義」の観点から見れば日本が侵出した領域、所有している海域まで中国人は自分達の領土だと言い張るでしょう。
 

産経新聞の報道によると2007年、中国は米国に対し「太平洋分割統治案」を提案しています。つまり、ハワイを境にして太平洋の西側を中華人民共和国の領海として統治する案を米国に提案しました。日本は太平洋に多くの島を所有していますが、この島々も中華人民共和国のもの!!これが「中国人が考える大アジア主義」です。こう考えると2014年に中国の漁師が小笠原諸島と伊豆諸島周辺の珊瑚を取りまくった事件の意味がわかると思います。

 

3. 中国の拡張政策に欠かせない兵士の錬度
 

日本海軍はかつてハワイ島に近いミッドウェー島の米軍基地を攻略しようとしました。これがミッドウェー海戦(1942年)です。ところが時間的な準備不足(具体的な戦術がまったく練られてなかった)が原因で大兵力であった日本海軍にも関わらず、航空母艦4隻とその艦載機を多数失うことになりました。これが後の戦いで日本側に暗い影を落とします。多くの艦載機を失ったということは多くの錬度の高い兵士を失ったことを意味します。この「質的損失」が大戦の勝敗を分けたと多くの人が評価しています。
 

1944年、日本海軍はグアム島周辺のマリアナ海域で米国海軍と再び決戦をします。これをマリアナ沖の海戦と呼び日本海軍は再び負けます。中国共産党はこの戦いを徹底的に分析していると思います。マリアナ沖の海戦は日本に圧倒的に有利でした。なぜなら、この周辺の島々は日本が取っていたからです。この島々の日本の航空基地が「後方支援」の役割をするはずでした。

米国海軍の機動部隊は周囲の島の日本の航空隊の兵力を考慮しました。つまり米国海軍の艦載機は日本海軍の艦載機の約2倍でした。これに対し、日本の飛行士の練度が低く戦わずして墜落しどんどん艦載機を失っていきます。また日本の艦載機は米艦からの対空砲火のエジキにされました。この戦いで日本海軍の空母に致命傷を与えたのは米国海軍の潜水艦でした。日本が戦後、潜水艦に力を注ぐのはこの敗戦の教訓からきています。
 

中国共産党はこの教訓にもとづき、「中国海軍が海洋侵出するには兵士の錬度が一番大切だ」と思っているでしょう。
 

 

4. 中国海軍の空母が歴史上始めて外洋へ出た
 

上に書きましたように中国の拡張政策に欠かせないのは「兵士の錬度」です。
 

徴兵制でよく議論になる「志願制」か「国民皆兵」かですが、基本的に志願制の兵士ほうが有能で錬度が高いです。国民皆兵にすると数字上の兵力は増えますが錬度が低くできあがる兵士ばかりになります。錬度が低いと作戦の足を引っ張り、敵の標的にしかなりませんからね。最近では米軍を中心に連合軍を形成し戦場に各国のエリート兵士を出す形が主流です。結局、兵士の錬度の差で戦いの勝敗がわかれます。この点を考えない人はパヨクと同じ人種ですよ。
 

昨日、中国海軍の空母が歴史上始めて外洋へ出ました。これは「中国共産党の海洋進出の強い意思表示」として後の歴史教科書に載る重大事件です。保守派の中には中国の空母を小ばかにしている人がいますが、中国共産党が重視しているのは「兵士の錬度」です。どんな空母であれ兵士の錬度が低ければお話になりません。中国共産党の野望はこの空母の動きで明確になったと考えるべきです。
 

また、現在、中国共産党は独自の大型空母を建造中です。これにあわせて彼らは兵士の錬度を上げるつもりです。現在建造中の大型空母ができあがった時、中華人民共和国は世界で最も危険な国と認識されるでしょう。それは遠くない未来の話です。その直後、何が起こるのか日本人ならわかるはずです。
 

今後も、僕は「第三帝国ウォッチャー」としてブログに中国の様々な話題を取り上げたいと思います。