Ⅳ 断熱材に共通する基本知識


①断熱性能について

断熱性能は、外壁の材料や仕上材に関係なく断熱材の厚みによって左右されます。
また、どんなに断熱性が優れた断熱材を使っても屋根・壁・床(または基礎)の全てが
断熱材で包まれていなければ、効果はありません。


②防水層の必要性について

流体である水は熱伝達性が大きいため 断熱材が吸水すると断熱性が劣化します。
そのため、吸水吸湿する性質の断熱材は、十分な防湿層を設ける必要があります。


③開口部(窓部分)の断熱性について

住宅は、開口部(窓部分)からの熱の出入りが多いので、「断熱材」だけでなく
「窓の断熱性能」もいっしょに検討しなければ住宅全体の断熱性は上がりません。


④繊維系断熱材について

「繊維系断熱材」は吸水による断熱性低下のリスクがありますが、
一般にコストが安く、吸音性が高い。
リサイクル系の材料が多いため、環境エコ性能に優れるものが多い。
防水気密施工と断熱施工の2段階の工事が必要です。
この2つの工事をきちんと丁寧に行うにはかなりのコストがかかります。
複雑な形状の建物にも対応できますが、筋交い、金物、胴縁などがある場合は施工性が難しい。
厚み単位当たりの断熱性は「発泡樹脂系」に比べ高くないですが、自由に厚みを増やし
易いメリット
があります。


⑤発泡樹脂系断熱材について

「発泡樹脂系断熱材」は、石油製品で吸水リスクは少ないですが、「繊維系」に比べると

コストが高く環境エコ性能も劣ります。ただし一部リサイクル可能な製品もあります。
また、外張断熱に用いられることが多く、その場合防水気密施工が一度に完了

施工精度が高く確実です。
反面、複雑な形状の建物になると工事しにくくなります。
厚み単位あたりの断熱性は高いが、板状の外張り断熱向きなので厚みに限界があります。
吸水性非常に小さいものは基礎の外張断熱にも使えます。
その場合シロアリの対策が必要となります。



Ⅵ 知っておきたい断熱性能を知る指標


①K値(熱貫流率 ねつかんりゅうりつ) 単位:W/㎡K
部材の熱の伝わりやすさを表す数値
のこと。
ちなみに熱が材料を通じて温度の高い方から低い方へ伝わる現象を「熱貫流」といいます。
K値は数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能が高いことを意味します。
 
②Q値(熱損失係数)単位:W/㎡K

住まい全体の「断熱性」を示す指標のこと。
外気と室内の温度差が1℃の時に、1時間の間に床面積1㎡当たり
どの位の熱量が失われるかを熱量で示したもの。
つまり住宅全体から逃げる熱量を住宅全体の床面積で割った数値のこと。
数値が少ないほど、断熱性が高いことを意味します。
逃げていく熱量は、住宅のそれぞれの部位の熱貫流率K値を計算して合計します。
そして、全体の床面積で割ればQ値となります。


③C値(相当すきま面積) 単位:c㎡/㎡

建物の床面積1㎡当たりの「すきま」の面積のこと。
C値は数値が小さいほど「すきま」が少ない、気密性が高いことを意味します。
Q値を計算する際に「すきま」が多い、つまり気密性が悪いと逃げていく熱量が多く
なってしまいます。

つまりQ値の性能を高めるためには気密性も高める必要があるというわけです。






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代表取締役 田中勇一
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