本日は「建物を建築する場合に必要となる諸費用について」
お話させて頂きます。
建物工事費そのものではなく工事代金以外の諸費用についてです。
諸費用は建物の大きさや利用する金融機関その他の条件によって異なります。
計算の前提としてここでは 仮に35坪の建物の場合の諸費用と仮定して
説明させて頂こうと思います。
土地の場合と同じく 諸費用を詳しくみる場合には
A.基本必要経費と
B.建物・土地の状況によって必要となる経費
C.建物以外の費用
に分けて考える必要があります。
(A.基本必要経費)
①建物請負工事契約印紙代 15,000円
②建築確認申請費用 250,000円
③表題登記・所有権保存登記費用 250,000円
④JIO(第三者保証期間検査保証費用) 148,050円
⑤地鎮祭(神主様へのお礼) 30,000円
基本必要経費合計 ①+②+③+④+⑤=693,050円
A①印紙代について
請負工事金額が1000万円超~5000万円以下の場合 15,000円
請負工事金額が500万円超~1000万円以下の場合は10,000円
A②確認申請について
加古川市・高砂市の例。他地域で中間検査等のある地域は検査費用分2万円程高くなります。また、建物の大きさ 依頼する建築確認検査機関によっても異なります。
A③登記費用について
子供が誕生したら出生届けを出す義務があるように、建物が新たに生まれた(新築された)ら、法律で届け出(表題登記)をする義務があります。
表題登記は「いつ どこでどんな大きさの建物が建ったのか」を届出します。
所有権保存登記は「誰が所有者になったのか」を届出します。
この登記を受けて、2~3ヶ月後に市役所が固定資産税の評価にやってくるのです。
A④第三者保証機関保証費用について
建築した会社(ビルダー)が、建てた建物が欠陥住宅だった場合に保証するのは言わば当たり前の話ですね。
建築工事途中に、検査専門の会社が5回の検査
(①地盤調査②基礎配筋検査③構造体検査④外装下地検査⑤完了検査)を行って全ての検査に合格した建物のみ 最高5000万円の保証を付けてくれる制度の費用です。
検査保証会社としては、10数万円の費用で、最高5000万円まで保証することになっています。
検査保証会社としては、そんなに簡単に保証させられたら当然困るわけですから、 保証しなくて済むような建物を建てさせるべく きっちりと検査し ビルダーを指導していくわけです。
つまり保証しなくていい建物を建てさせているから・・・「保証できる」というわけです。
その結果、「欠陥のない建物が確実に建築される」ことになるのです。
施主の立場として このようにしてもらうと安心できますね。
ちなみに当社は第三者保証検査会社の中でも検査がもっとも厳しいと言われる日本住宅保証検査機構(通称JIO)を選んで検査を受けています。
JIOのHP→ http://www.jio-kensa.co.jp/
☆平成20年10月からは来年の法改正を受けて若干システムと費用が変更になるようです。
A.⑤地鎮祭費用について
神主様に依頼した場合の例。この場合 神主様へのお礼と 3種のお供え物(地の物、山の物、海の物 お塩、お神酒等)の費用も含まれます。
(B.建物・土地の状況等によって必要となる費用)
①融資の諸費用
②気密検査費用(外装下地検査前と完成時の2回) 105,000円
③合併浄化槽工事費用(下水道がない場合)
④③の放流同意金
⑤電気引き込みポール設置費用
⑥地盤改良費用 地盤調査の結果 地盤が弱いと判定された場合
B①融資の費用について
土地の融資と異なるのは、火災保険料が必要になることです。
融資の詳しい諸費用については、「住宅ローン 金利、諸費用、金融機関の選び方」のところ→ http://ameblo.jp/recom/day-20080828.html
で詳しくご説明させて頂きます。
B②気密検査費用について
気密が高ければ、隙間の小さい住宅なので当然隙間風が入ることもなくなります。その結果 冬場2階が暑くて1階が寒いといったことのない1階と2階の温度差の小さい家になります。
また、室内のよどんだ空気を確実に室外に排出することが可能になるので、計画換気が確実に実現できるので2時間に1回しっかりと空気が入れ替わる家になります。気密の高さは住宅の施工精度の高さの証です。
性能保証を受けるような建物であっても、気密検査まで実施している会社はまだまだ少ないのが現状です。
気密性能をうたう場合、工事途中 断熱気密工事完了時に1回 建物完成時に1回検査を行い性能を保証してくれるはずです。
気密性能は、長期的には新築時の1.5倍~2倍まで弛むと言われています。
長期の気密性能劣化を見越して施工を行うとすれば、完成引き渡し時の性能はC=1.0以下の性能は担保する必要があるでしょう。
B③浄化槽費用について
敷地の前面道路に下水道本管がない場合、汚水(トイレ排水)・雑排水(生活排水)を一緒に浄化する合併浄化槽の設置費用が必要となります。
合併浄化槽は建物の大きさにより5人槽、7人槽、と大きくなります。
浄化槽設置となると70万円~の費用がかかるので、下水道が来ていない場合は大きな負担となるので注意が必要です。
B④放流同意金について
B③の合併浄化槽の設置に当たっては、多くの場合 放流先の水路の管理者に放流同意金を支払わなくてはならないことになります。
同意金は一律5万円と決めている水路管理者(水利委員長)もいれば、15万円それ以上という取り決めをしているところもあるので事前に確認しておく必要があります。
B⑤電気引き込みポールについて
建築用地に電気の引き込みをすると他人の敷地を通ってしまうことになる場合があります。
他人の敷地を通って電気引き込みすることはできないため、建築用地の前のところに引き込みのポールを建てることになります。
写真 これが、電気の引き込みポールです。
B⑥地盤改良費用について
JIOの検査を受けて建物の瑕疵保証を受ける前提に、地盤調査があります。
地盤調査の結果 地耐力が不足するというデータが出た場合には地盤改良工事(たいては湿式柱状改良)が必要になります。金額の目安は35坪の建物で深さ2.5mまでの改良の場合で75万円位です。改良の深さ、改良杭の数によって金額は異なります。
湿式柱状改良とは・・・→ http://www.jdsweb.com/sissiki.html
(C.建物以外の費用)
①外構工事
②引越し費用
③エアコン工事(新設・移設工事費)
④照明器具
⑤カーテン工事
⑥家具・電気製品
⑦光ファイバー等引込・接続工事費
C①外構工事について
外構工事はそれこそ土地の広さ、高低差、周りの境界ブロックフェンスの有無によって大きく異なります。 住宅完成後 入居してからぼちぼち外構を考えていきたいという方もいらっしゃいます。その場合でも、最低レベルの外構工事 つまり 表札、郵便ポスト、インターホンと車1台程度のカーポート用の土間コンクリートを打つ費用位は計上しておく必要があります。
仮に、「外構は後で考える」という方の場合であっても 先の最低レベル外構工事分の費用約50万円程度は 初期の資金計画に入れておくべきでしょう。
C②引越し費用について
ご自分で車を借りて引っ越す方は別として プロの引越屋さんに依頼して引っ越す場合、引っ越しも荷物の量や内容 具体的には、エアコンの台数、ピアノなど特殊荷物の有無、アパートの場合は何回かなどによって金額が異なります。
3月、8月は引っ越しのシーズンで割増ですし、土日や大安の日も割増料金がかかるようです。
格安引っ越しの場合は 一便(午前一番から) 2便(午後一番から) 3便(夕方から) 3便に入れられることがあり 引越しが終わるのが夜遅くということもあるようです。
引越しの予算ですが、4人家族で引越屋さんに頼んだ場合10.5万円位~と言うイメージです。
そのため、当初の資金計画上では とりあえず引越し予算105,000円を計上しておくことをお勧めします。
C③エアコン工事について
1部屋に1台に近づきつつあるエアコンですが、アパートから新築住宅に引っ越す場合の一般的な例でいくと、アパートのエアコンを1台か2台移設し、新しいエアコンを1台か2台購入するというのが多いようです。
新設の場合 取り付け費はエアコンを購入した電気屋持ちというところが多いようです。
移設の場合、住宅会社の電気屋さんに依頼して、既存アパートから取り外し、新築住宅に取り付けという形にすることが一般的です。
移設の場合、取り外し時に冷媒をしっかり回収して、再取り付けじにしっかり冷媒を補充することが重要です。冷媒の補充に15,000円~20,000円程かかってしまうのですが、これをしないとせっかく移設しても冷えない(使えない)エアコンになってしまいますので、注意が必要です。
また、高気密・高断熱タイプの住宅の場合は、住宅にエアコンのダクト配管用の穴をあける場合、建築段階であらかじめ計画的に穴を開けてもらい、穴の周囲をしっかり「シール」目張りしてもらうことが重要です。
もし建築後に、一般の量販店電気屋さんに無配慮に穴を開けられると、せっかく高額なお金をかけて気密工事をしたことを全く無駄になってしまいます。
参考までに しっかりと気密工事をした高気密住宅の場合、一軒の家で 合計名刺1枚か1.5枚分相当の穴しか空いていないはずです。
そこまで丁寧に手間ヒマ、お金をかけて工事してある家に、ドンと大穴を開けられてしまうことは 必死に気密工事をしたものとして 見るに、聞くに堪えられません。
また、「古いエアコンを移設するかべきかどうか迷う」と、よく相談をお受けします。
私は 移設すべきかどうかは設置後5年以上経過したか否かで判断してもらっています。
古いエアコンは、消費電力の効率も悪く、移設に伴い十分な配慮をしたとしても冷媒が一部抜け冷房効率がダウンすることを考え合わせると 移設より新設をお勧めしたいところです。また、何回も移設をすることも同様の理由でお勧めできません。
(参考)
当社が建築するソーラーサーキットの家の場合 高いレベルの高気密・高断熱の家のため 基本状態で 1階 1台 2階 1台設置で家全体を涼しくすることができます。
間取りにもよりますが、当社のモデルハウス(冷房面積40坪)の場合 8月初めの盛夏の時期でも エアコンは2階の一台を朝1時間冷房 その後は除湿するだけで 家全体がひんやりしています。
C④照明器具について
照明器具については、まず住宅会社で標準で設定されている標準照明がどこまでついているかを確認して見て下さい。
次に、照明の付いていないところで今アパート等で使っている自分所有の照明を持って行きたい照明をどこに使うか考えます。
そして、照明器具の付いていないところについて1か所当たり25,000円平均で照明器具をつける前提で予算組します。
これも住宅の大きさによってことなるのですが、一般的に35坪位の家の場合 6か所に新規の照明器具を購入する想定をして照明器具予算15万円という予算計上することにしています。
C⑤カーテン工事について
思いのほかにコストがかかるのがこのカーテン。住宅会社で標準仕様にカーテンが含まれている会社はほとんどありません。
それに、新しい家の窓は大きく、デザイン性が高くそして、お部屋の色のコーディネートの関係もあってアパートのカーテンがそのまま移設して利用される方もほとんどいません。
そのため、全ての部屋のカーテンを新調される方が多いようです。
カーテンも価格はピンキリです。
一番安いのは「ニトリ」などの量販店のカーテンを利用する方法です。
新婚さんを初めとして 若い方の好みのラインで商品をそろえておられるのでコストを抑えるのであれば量販店がお勧めです。
この場合は12万円~15万円ほどでそろえることも可能と思われます。
さて、注文住宅で住宅を建築した場合は、窓の大きさ、窓のデザインも多様になります。
また、インテリアとして考えた場合、カーテンはお部屋に印象を決める非常に重要な要素になっています。
そのためカラーや質感・デザイン・カーテン形状その他 好みに合わせて注文してカーテンを作りたい方もいらっしゃるでしょう。
注文住宅のカーテンの予算の計上の仕方ですが、おおよその計算方法は坪当たり8,000円~10,000円として計算して、初期の資金計画に計上するようにしています。
ということは、35坪の家の場合で28万円~35万円がカーテンの予算ということになります。
C⑥電化製品・家具について
新しい住宅を購入するのと同時に、家具や電化製品を新調しようという計画をお持ちの方もいらっしゃると思います。
住宅関連で、多いのがまず大型TV。
42型 50型のもの場合 価格もさることながら その大きさ故に 設置場所を設計段階からきちんと考えておかなくてはなりません。
大型TVをどこに置くのかは、リビング計画で真っ先に考えておかなくてはなりません。先日量販店で42型のTVを購入しましたが 42型なら20万円以下でも手に入るようになってきているようです。
次には家具。一口に家具と言いましても 量販店の家具もあれば、ニッセンなどのカタログショッピングの家具もあれば 注文で作る場合もあるでしょう。
こだわりがそれほどないのであれば、ニッセンの家具や量販店の家具が大量生産されているので安いようです。
注文住宅の場合 玄関収納やTVボード 本箱、パソコンコーナー用の机 などを造りつけ家具で計画したい方もいらっしゃいます。
玄関収納は住宅の建材 つまり床材や建具と全く同じ素材で おそろいで作ることができます。これは利用する方が多いようです。12万円~15万円位。
TVボード、本箱などはスペースにぴったりのものをきっちり作りたい方の製作依頼をよく受けます。TVサイズのみならず置きたい本やCD、カタログの大きさや量に合わせて完全注文設計の家具になります。
最近は天井いっぱいまでスペースが有効に使えて、しかも地震で倒れないメリットから特に本箱の依頼が多いように思います。
C⑦光ファイバー等引込・接続工事費について
関西ではNTTの光ファイバー線か関西電力の子会社のケイオプティコムのいずれかの利用がほとんどです。
NTTは光TVの普及が遅い関係で、関西電力のケイオプティコムを利用する人が多いようです。
光インターネット・光電話・光TVの 3つ共が光で通信する3点セットでの利用です。
工事費については、今のところ(平成20年8月時点)ではキャンペーン価格で引き込み工事費を含む初期費用は18,375円(新規番号の場合)です。
以前お使いの電場番号継続の場合は22,575円です。
☆工事時点でキャンペーンの状況は確認する必要があります。
ただし、現実的にはケイオプティコムの光電話の標準配線距離がとても短いので、光電話用の実線配線工事代金12,600円がほとんどの場合追加になるようです。
また、パソコンを複数台つないでインターネットをする場合 ルーターが必要になるのですがこれも標準工事に含まれないので 6,000円程のブロードバンドルーター費用も見ておく必要があります。
RECOM㈱
代表取締役 田中勇一
RECOMweb http://www.recom.ne.jp/