(前書き)

てっとり早く答えを教えて欲しい・・・という方も

いらっしゃるかもしれません。

しかし、残念ながら

しっかりとした勉強すること無しに 

このような「おいしい買い物」をすることはできません。


言わば 「穴場探し」でもあるし

「コロンブスの卵」といってもいいかもしれません。

全てを読み終わる頃には、

①「土地に対する一般的な査定の仕方」

②「自分趣味趣向・価値観にあった土地の見つけ方」

③「土地の短所が長所にも見える発想法」

を知って頂けると思います。

精魂こめて説明しますので 少し長くなりますが

お付き合いください。



本日は
E 「日当たりが悪い、空気が悪い。」
について検証してみます。


「どのような土地をお探しですか・・・?」

とお聞きしてみると
「南向きの日当たりのよい静かなところ・・・」

とお答えになる方が実際に多いです。

土地を探す方にとって「日当たりがいい」というのは
かなり優先順位の高いご希望のようです。


ここで「南向きの土地(南側道路の土地)」のメリットを列挙してみます。

①日当たりがいい。
②道路から見た時 住宅が良く(立派に)見える。
③庭園部分にも日当たりが良いので草花もよく育つ。
④家の前が開放的。

というところでしょうか。


逆に南向きでないので日当たりに恵まれないと思われている土地

例えば「北向きの土地(北側道路の土地)」などは 一般に南向きの土地と比べると査定価格で10%~20%の差が出るようです。


「日当たり」問題に関しては後ほど詳しく検証してみます。


まず
(空気が悪い(汚れている)・・・について)

工場の近くなどで空気が汚れている 悪臭・煤煙などがやってくる地域は 避けたい人が多いので やはり、土地の査定価格が10%~20%するようです。


空気の汚れの原因が悪臭の場合で、それが我慢ならないレベルの時は その土地は避けた方が無難でしょう。


空気の汚れの原因が スス・ほこり・煤煙などの場合には、既に説明させて頂いた換気システムを利用して、チリ・ホコリ・煤煙・黄砂花粉をエアフィルターでこし取って室内に取り入れることで清浄な空気環境を確保することも可能です。


(日当たりが悪い・・・について)
日本人は、「暗い」というとイメージ的に「じめじめ」がくっついて湿気る、カビが生える→「不健康」という固定観念があるようです。
もちろん住宅にとって明るさは重要です。


それでは明るさは「直射日光」で確保するのがよいのでしょうか?

確かに 冬場 お日様の光がなんとも心地よく暖かいものなのですが これが夏場の太陽の光の場合はどうでしょうか?


「直射日光」がたくさん部屋の中に入ってくると
①家の中が日焼けして変色してしまいます。
②夏場は暑くて暑くてしかたがありません。

南向きの土地にこだわる方が多いのですが、採光を南側の窓をメインで行うと夏は暑くて仕方のない家になります。
南側に大きな窓を設置する場合は、設計段階から注意して夏場の日射遮蔽に十分配慮しなくてはならないでしょう。


設計段階の注意事項は 

下記 (参考事項 豆知識)を参照


太陽に暖かさを求めるのは、冬場はいいとしても 夏場のデメリットがかなり大きい印象です。
明るさの確保が目的であるならば
「直射日光」による採光は避けた方が無難と思われます。


Q では どのような方法で採光するのか?
南側の「直射日光」だけでなく「間接光」と言われる北側の光を活用することを考えてみては いかがでしょうか。


ちなみに
建築基準法には、建築確認申請段階に「採光計算」といって十分な明るさを確保できているかをチェックする項目があります。
住宅の居室には居室の床面積の1/7の窓(採光上の有効な窓)を設けなさいという規定のことです。
もちろん「窓」に関して南側の窓でなくてはならない・・・という規定はありません。
明るさを確保するのが目的なので「北」側の窓も当然有効とされています。


とは言え 夏暑いのは困るけれども リビングやダイニングは明るい家にしたい・・・ですよね。
北向きの窓ばかりでは 心細いですね。


そこでもう一つ明るさを確保する画期的な方法をご紹介します。

例を挙げてご説明します。


南側に建物が建っていて、1階リビングやダイニングに日があまり入らない・・・という土地がよくあります。
そのような土地でも、よくみてみると2階の居室にはよく日が当たっていたりします。
そんな場合は、2階の居室の明るさをそのままリビング・ダイニングに活用することを考えてみましょう。


どのようにするのか?


具体的にはリビング・ダイニングに思い切って「吹抜け」をつくってみるのです。
すると、2階の居室の明るさがそのままリビング・ダイニングに落ちて
きて思った以上に明るいんです。
それに加えリビング・ダイニングの開放感もアップして喜んで頂いています。


そうはいっても、吹き抜けを作るのにも、建築費がかかりますよね。
しかし、土地が建築費以上に安く手に入ることを考えてみて下さい。


ここに土地探しの新たな発想が見つかりましたね。

「いい土地を安く手に入れる第3の道」は

南向きの土地にこだわらない。
明るさは「間接光」や「吹き抜け」を利用して確保してもよい。
これを知っているだけで 土地探しが如何に楽になるか・・・
想像してみて下さい。




ここで疑問は湧いてきますね。

「吹抜け」がそんなにいいものなら、みんな何故 リビング吹抜にしないのだろう?


そこで
実際につくる作る場合の注意点について)

一般に「吹抜け」をつくるデメリットは

①「吹抜け」は冬場 暖気は上に集まるので寒い。
②天井にプロペラ(シーリングファン)が必要である。


明るくて、見た目にも開放的な「吹抜け」はよく住宅展示場等
でもよく見かけます。

しかし、現実にリビングに「吹抜け」をしたい!!と要望を出すと、「実際にやってみたら冬場 寒いですよ!?」と物言いがつきます。

「もしどうしても吹抜けを希望するなら、玄関はどうですか?」というように 「吹抜け」は「玄関」が定番のようです。
玄関は空調しない空間なのでOKという解釈ですね。


Q 何故 「吹抜け」をリビングにするのが難しいのでしょう?


それは「住宅の気密性能」に鍵があります。
一般に住宅は 「屋根と壁の交わるところ」と「壁と基礎の接するところ」に隙間が多くできます。

では仮に、気密施工の精度は低い住宅(気密値C>2.0)で吹き抜けを作るとするとどうなるのでしょうか?



暖房すると暖気は上昇し、「屋根と壁の交わるところ」(上の図のピンク矢印)から出て行きます。
暖気が出ていくと室内は負圧になるので 今度は「基礎と壁の接する所」(上の図の青矢印)から冷たい外気が侵入してきます。

室内空間は 暖かくしようと暖房していますから侵入してきた外気を暖めます。
しかし、温まった暖気は上昇してまた2階から出ていく状態を繰り返すことになります。
その結果1階床付近は 暖房しても寒く、暖気の集まる2階は暑い状態となります。

結果的に 
①吹き抜けのある1階部分は寒い状態。
②2階の暖気を再度 1階に送るためにプロペラを設置
することになります。


それでは

Q 気密がしっかりとれた高気密住宅(気密値C>1.0)で「吹き抜け」を作った場合はどうでしょうか?





高気密住宅の場合は「屋根と壁の交わるところ」と「基礎と壁の接するところ」に隙間がほとんどないので1階の床も冷たくならず、2階の天井付近にも暖気のたまりが
できません。
1階と2階の温度差も2℃未満なので、不快な温度差も感じることがありません。
吹き抜けを作っても快適な室内環境が保てるのです。


(参考事項 豆知識)
日本の家の伝統的な建築方法(建築の考え方)に「真南に向かって住宅を建築して軒を深く長くする」があります。
実際にこのように家を建てると
夏場 太陽高度の高い日射は長い軒がうまく遮り、
冬場 太陽高度の低い日射は窓から室内に取り入れる・・・という理想的な日射の利用方法が挙げられています。

しかし、現実的には 理想通りの建築は不可能になっています。

その主な理由は
①当社が建築工事をさせて頂いている地域明石市・加古川市・高砂市・姫路市周辺はJRや国道・高速道路が概念上東西に走っており、この概念上の東西が約45°位傾いています。
住宅地図は通常上が北になるはずなのですがこの地域の北は左斜め45°に傾いてしまっているのです。
分譲地を始め、この地域の道路はJRや国道に平行に作られているため真南向きに家を建築することが事実上 不可能なのです。


軒を長くとることが敷地の制約・間取りの制約・デザイン上の制約があって難しいこと





RECOM㈱
代表取締役 田中勇一
RECOMweb http://www.recom.ne.jp/