不動産の価格決定のメカニズム②です。
昨日は一般的なお話から始めましたが本日は
田中が不動産業界12年の経験から得た
不動産の価格がどのように決められているのか
の真髄ノウハウを公開していきます。
昨日のブログから読みたい方はこちら→
http://ameblo.jp/recom/day-20080711.html
買主が不動産の広告を見た時に、
「いやに高いなぁ~、強気だなぁ~」と
感じる時は、売り始めの強気価格の場合が多いのです。
しかし、こんな強気の価格で売れることもあるのかな~???
と思いますよね。
ところが強気の価格でも
売れてしまうことがあるのです。
それは、どんな場合だと思いますか。
決して買主の勘違い(錯誤)ではありませんよ。
買主もちゃんと割高だとわかって
それでもあえて決心して購入しているんです。
何故なんでしょうか?
この答えに入る前に以下のことを考えてみましょう。
☆ここでの説明は、「土地の売主さん」にしている説明と
想定してお読みください。
買主の立場の人にとっても きっと参考になる
はずです・・・。
(質問1)
不動産を購入する時 人は
何を基準に決定するでしょうか。
一番の決定要因を考えて下さい。
不動産の最大の特性は
その名の通り「地理的固定性」にあります。
つまり不動産は「どこにも動かすことができない」のです。
昔よくお客様に言われたことがあります。
「この土地がもっと南の方にあったらなぁ~」
「この土地がもっと駅に近いところにあったらなぁ~」
そうおっしゃられても 動かせませんね。
(答え)
不動産を購入される時の最大の決定要因は そう
「その土地がどこにあるのか」
なのです。
価格の要素は2番目か3番目なんです。
(質問2)
仮に ここに「A」という土地があったとして
その「A」の土地を購入する可能性の高い人
とは どんな人でしょうか?
「A」という土地を購入する人は
なんらかの形でその「A」の土地と
「地縁が強い方」の可能性が高いです。
どのような「地縁」が考えられるのか?
①現在の住まいが近くだ。
②実家が近くだ。
③職場が近くだ。
④以前近くに住んでいた。
⑤学校の校区が同じだ。
⑥知り合いがいてよく知っている地域だ。
もちろん「地縁」の薄い場合でも購入決定することは
ありますが可能性は低くなります。
「地縁」薄くても土地を選ぶ場合の要素は
①通勤・買い物・医院等 生活に便利。
②治安がよく、環境(緑)にも恵まれる。
③学校区が地域内でも上位にある。
④近隣相場から見て価格が割安である。
などの要因がある場合は、購入決定を
下されるかもしれません。
ここまで説明させて頂くと
「土地を割高でも頑張って買ってしまう買主」
とはどんな人か?
答えがだんだんわかってきましたね。
(答え) 「その土地との地縁がとても強い方」です。
割高でも土地を買う地縁のとても強い方とは
具体的には
①「A」の土地の隣の人
②お向かいの人
③すぐ近くの人
です。
昔から「隣の土地は3倍出しても買え」と
いうことわざ?(言い伝え)があるように土地は
続いていると値打ちがあると言われます。
不整形の土地が整形地になる場合 特に価値があります。
その他 地続きの土地の場合のメリットは
駐車場で使うも良し、庭として使うも良し、
将来の子や孫のために財産としてもっておくのも良し
年老いた親を引き取って面倒を見る時も近くが良いし
いつでも目が届くところに土地(財産)があるのは価値がある
と考えるのです。
すぐ近くにある土地は このような様々なメリットがあるので
3倍とまでは言わないまでも、10%程度は割高で購入しても
隣地の人にとっては「価値がある」と判断する人がいるのです。
「少し離れたところにもう少し安い土地があるよ」といっても
近いことに「価値」を見出している方は、見向きもしません。
ということで、割高な土地が売れるのは
隣地の人が購入する場合
だったのです。
ではその確率は・・・?
不動産業界のことわざにマジック20とかマジック50
いう言葉があります。
不動産が売りに出たら その近くの20件か50件に
声をかけたら売れるというものです。
このことわざアメリカ生まれなので 日本に置き換えると
マジック100 かマジック200でしょうか。
近隣100件か200件に声をかけたら売れる。
本当か?
この業界12年田中の経験からいくと 1/7(15%)位の確率で
実際に売れていると言えます。
ということは、「A」の土地は売りに出たら 最初は強気の価格でも
近隣の人に宣伝したら15%の確率で売れることになります。
だったら、売主は 近隣に宣伝していい。まずは
「強気の価格で売り出ししてくれ!」
となるわけです。
さて、「強気の価格」で売れたら 売主にとっては
「めでたし、めでたし」な訳ですが、
実際にそれが実現する可能性は15%程です。
ということは
近隣地域に十分宣伝して、「反応がない」
「欲しい人がいない」という場合は
冷静になって「夢」は追わず 現実路線に変更して
価格相場の普通のレベルまで、価格の見直しを
しなくてはなりません。
ここで、価格改定(値下げ)が行われるのです。
相場の普通レベル(真ん中)になったとして
売れる確率はどうでしょうか?
そうですね田中経験からいわせてもらうと
40%~50%でしょうか。
売れるかもしれないし、売れないかもしれない。
というのが答えです。
購入する人(買主)の立場から見ると
相場の真ん中では、まだ魅力が十分とは
言えないからです。
検討する物件の中に入れてもらえる。
でも決めるかもしれないが 決めてに欠ける。
という感じです。
他にも欲しい人が現われて、競争状態になったり
したら、決まりやすいでしょう。
強気価格の後は当然 この相場の真ん中あたりの価格
で売り出して、しばらく様子を見ることになります。
じっくり時間をかけたら売れるなんてイメージでしょうか。
さてこの相場の真ん中で、売れたらまだ「めでたし」です。
まあ 相場どうりだし こんなものか?ってところでしょう。
不動産が 「相場通りで売れたのなら御の字」
だと言えるでしょう。
しかし、この相場の真ん中レベルの価格では
相当な時間をかけても売れる確率は50%あるか無しです。
ではどうすればいいのか?
それは
買主にとって、少しでもいいですから
価格的な魅力を出してあげたら
それはそれは売れやすくなります。
買主は、割安の物件にすばやく反応しますから
スピードが全然違います。
こうなると 売れる確率は60%~70%になってきます。
ということで、相当な時間をかけても売れない場合は
再度の価格の見直しを行い 売れ筋価格で勝負を
かけることになります。
早く売れることで「売主」に大きなメリットがある場合は
「損して得取れ」ですよ。
なんてお話をします。
もちろん売主が
相場より5%~10%も安くすることを承諾されるならば
買主の物件の奪い合い
申込書が複数入って 1番手2番手3番手なんてこと
になることも珍しくありません。
100%というわけにはいきませんが
80%以上の確率で買主を見つけることができます。
☆注意
なお、上記の話は、不動産取引がそこそこ行われてるいる地域での
お話です。人の動きの少ない地域の場合は当てはまらない場合
があることを御承知おきください。
さて、売主さんにはこのような話をしながら 不動産の査定を
行って売り出し価格を決めたり、価格の見直しをして頂いて
おります。
不動産の価格決定のメカニズム
わかっていただけたでしょうか。
このような やり取りが行われて土地の価格が
決められているということがわかったとして、
買主の立場のあなたは
どうすれば「いい土地」を安く手に入れることができるのか
について明日 お話したいと思います。
RECOM㈱
代表取締役 田中勇一
RECOMweb http://www.recom.ne.jp/