本日は屋根・基礎をなぜ外断熱にしないのか?この謎についてお話させて頂きます。
まず 壁だけ外断熱(外張り断熱)工法の代表選手のHPを見てみましょう。
(軽量鉄骨タイプ)http://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/about/keyword/sotobari/index.html
(木造タイプ)http://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/shohin/xevo/technology/index.html
昨日、私が説明させて頂きました外断熱(外張り断熱)工法のメリットがずらりと並んでいます。
写真もスライドもタップりでさすがですね。
これだけ外断熱(外張り断熱)工法のメリットをよくご存じなのに どうして屋根や基礎は外断熱にしないのでしょうか?不思議ですね。
屋根・基礎外断熱のメリットをご存じないのでしょうか?
そんなはずはありませんね。大手メーカーなのに。
屋根外断熱や基礎を外断熱することで、建物の快適性・耐久性・防水性がさらにアップしますし、自慢の省エネ性だってもっとアップするはずなんですから。
いいことを知っていても やらないにはそれなりの理由がありそうです。
ハウスメーカーに勤務したことのあり事情通の田中が そのあたりの理由を分析してみました。
大手ハウスメーカーの場合、常にライバルとなる他の大手メーカーとの熾烈な競合が待ち受けています。コスト・価格競争もそれは激烈です。新商品を投入する場合は、市場全体を研究して投入するというよりライバルメーカーを見ながらの商品開発となります。その結果 目新しくかつ コストをかけないで 商品開発したのが この「壁だけ外張り断熱」の商品だったのです。
この工法をよく見てみると もともと入っていた充填断熱のグラスウールの断熱材の厚みを少し薄くして内側に通気層をとり、充填断熱の外側に 板状の高密度グラスウールをもう一枚張っただけの工法です。
その際に通気に配慮して壁の中では結露が発生しにくいように工夫されています。
壁部分の結露対策を重視していますので、耐久性と断熱性の維持を大きくアピールしています。
コストをほとんどかけずに 外断熱(外張り)断熱工法のメリットの一部を取り入れたところに この商品の特徴があります。
一般の外断熱(外張り断熱)工法なら 気密性能の高さや高気密による計画換気の確実性、計画換気による空気のきれいさを アピールするはずですが、 この大手メーカーの外張り断熱は気密性が確保されていないので
その点には一切説明がありません。
また、壁部分の温度分布も説明資料にありますが、小屋裏部分の温度の説明はなく、小屋裏は外断熱(外張り断熱)をやっていないので 夏場はおおいに焼けこみが発生しているようです。
屋根断熱を行わない一つの結論は どうしてもコストがアップしてしまう点です。
それでは屋根断熱はどのように行われているのでしょうか?
屋根を外断熱するためには 一度構造的に屋根を作った上に断熱材を敷いて もう一度屋根を作り その上に瓦を載せなくてはなりません。2重に屋根を作る訳です。この場合の断熱材はグラスウールでは強度がもちません。板状の耐圧強度のある グラスウールよりコストのかかる(その代わり 断熱性能に優れる)断熱材を使わなくてはなりません。ここでもコストアップです。
いいことは百も承知であるが コストアップを避けたいので 屋根外断熱を切り捨てたといえるでしょう。
この大手ハウスメーカーの場合は屋根外断熱に お金をかけても アピールの度合が小さい つまり消費者が無知で付加価値を感じてくれないと考えたのでしょう。
住宅を検討する上で コストの問題も重要ですので それはそれでよいと思います。しかし 私としては 住宅に関して 情報が広く公開されていないと感じています。
それは住宅を手に入れてから後悔している人が後を絶たないからなのです。
私としては、もっともっと 「消費者が適格に判断」 つまり「自分にあった家造り」ができるよう情報を 発信し続けていきたいと思っています。
さて 「暑さ対策」 「気密施工」には屋根外断熱が欠かせないことがわかりました。
外断熱(外張り断熱)工法の本当の良さをもっと活用したい住宅会社は この部分にコストをかけてでも屋根外断熱を採用しています。
次回は基礎の外断熱の話に移りたいのですが、その前に 基礎の外断熱(外張り断熱)を可能にしてくれる断熱材のお話をさせて頂きます。
お楽しみに。
RECOM株式会社
代表取締役
田中勇一
RECOM web http://www.recom.ne.jp/