キヤノンの Demi EE17 弐号機です。
露出計の光センサーであるcds素子が電池の液漏れによって腐食してしまい正常に動作できない状態に陥っている個体の割合が意外にも多いのに驚きました。
今迄露出計の動作が不動の場合はユニットを丸ごと交換していたためにこの事に気が付いていなかったんですね私は。
繰り返し繰り返しの格闘の末ようやくまともに動作しそうなcds素子に換装できたみたいだったのですが日没により精度の確認調整が出来ませんでした。
本日午前中に作業を再開してようやく精度を出す事に成功しセコニックの単独露出計と比較して±0.5程度まで追い込むことに成功しました。
ただ作業再開当初に電池を挿入しても針が全く動きませんでした。
どうやら電池と露出計を繋ぐ配線の電線のハンダ付けが不良だったために導通していなかったようなので改めてハンダ付けをやり直したらキチンと動作するようになりました。
しかし心配な面がまだあるため今から数時間放置してから露出計の動作の再確認をしてみます。
という事でその間にフィルム室の蓋の開閉用の爪のカバー(赤色矢印の部分)がグラグラしていますのでこれを治します。
革を剥がすと二本のネジが出てきます。
これを増し締めします。
増し締めが完了したら革を接着剤で貼り付けて完了です。
次にフィルム室の蓋なのですが赤色矢印の部分に傷があります。
この様に凹んでいるというか擦られて傷ついて削れているような感じです。
メラミンスポンジで丁寧に磨いたのでここまで目立たなくなりましたが、最初はこの削れたような細かい線傷の一本一本に汚れが染みこんでいました。
それと蓋にはシリアルナンバー(製造番号)が入っています。
交換してしまうと番号が変わってしまいます⤵⤵⤵
という事でこのオリジナルの蓋を再使用して取り付ける事にしました。
それでも時間が余ったので厨房に赴きお米を洗って炊いて、三浦大根の煮もの鍋Ver2に火を入れます。
前回のVer1の残った煮汁をベースに出汁を継ぎ足して大根を煮込んだものです。
それにオプションとなるさつま揚げやがんも、揚げボールを加えてグレードアップします。
中でもこの『玉ねぎボール』が私の大のお気に入りです。
7個で110円と値段もまぁまぁなので有難いです。
これらを鍋に投入してから火を入れて沸騰させないようにしなが2時間程度加熱したら火を止めます。
火を止める事により温度が下がるとこれらオプションたちに味が染み込むので今夜の晩ご飯のおかずに最適になるでしょう。
ただし加熱&冷却を何回も繰り返すと練り物の旨味が鍋の汁に全て溶けだしてしまってスカスカになってしまうので注意が必要です。
さて、作業場に戻りもう一度弐号機の露出計の動作確認&チェックを行いました。
問題無くキチンと動作をしてくれたので安心して絶縁テープを貼り付けます。
軍艦を載せてモナカを取付けました。
モルトを貼り付けました。
後期型にはこのモルトの存在が無くなるので意味ない様な気もしますが…。
革を貼り付けてタイマーレバーを取付けmした。
そしてタイマーの動作を確認したら。。。
ナ、ナント!シャッターが切れないじゃぁないですかぁ⤵⤵⤵
ここまで組上げて.....それはないでしょう⤵⤵⤵
タイマー機構の微調整をしてシャッターが切れるようにしなければならないのですが、
タイマー機構にアクセスするためには前板をボディから取り外さなければなりません⤵⤵⤵
結局画像のように再び分解する事になってしまいました。
微調整の結果タイマーはキチンと動作するようになりシャッターが切れるようになりました。
しかしフォーカスインジケーターの針の位置や露出計の精度の微調整等をもう一度やり直して確認する必要があります。
実に実に実に面倒な事になってしまいました(泣)
なんとかここまでリカバリーできました。
フォーカスインジケーターの針の再調整も完了しました。
露出計の精度の確認&微調整はまたもや日没のため明日以降に持ち越しです。
日付が変わり太陽に光の下で露出計の精度チェックを行ったところ全く問題なかったので軍艦を載せモナカを取付け革を貼ってレバー類を取付けて最後にタイマーレバーを取付けて完成しました。
もちろん、タイマーを使ってもシャッターはちゃんと切れますよ。
今回は少しは楽を出来るかなぁ~と思ったのですがそうは問屋が卸しませんでしたねぇヤッパリ。
Demi EE17といえば私にとっては非常に修理がしやすく且つ簡単な機種として捉えていたのですが今回はやけに悪戦苦闘しています。
とはいえ他メーカーのとあるカメラのようにストレスが溜まらないのがキャノンクオリティでしょうか。
レンズのコンディションが四号機や参号機に劣っていしまうのが残念ですがテスト撮影の結果は非常に参考になると思われます。
それと一つだけ問題というか欠点の様なものができてしまいました。
それはフォーカスリングの動きが無限遠近くで非常に渋くなってしまった事です。
無限遠のピントの再調整をしたせいでフォーカスリングとシャッタースピードリングの隙間が狭くなってしまい、無限遠に近づくと両者が接触してしまい動きが渋くなてしまいます。
今回はここまでとなります。
次回はいよいよ壱号機の登場ですが、ここまでの繋がりから考えるとまたまたまた苦労させられるような予感がします。