新堀 叶実 臨床気療法士

 

 

 

イギリスに留学する時の住まいは、

一般的には、大学の学部留学でも

語学学校への留学でも、

 

学校に留学生の受け入れを登録した

一般家庭にお世話になる「ホームステイ」、

 

または、学校が用意した一軒家に

他の学生と住む「ハウスシェア」の

どちらかを選びます。

 

大きな大学だと、

学生寮があるところもあります。

 

 

最初の留学の時、

私はイギリスでの生活を

全く知らなかったので、

少しでも不安を減らすために、

最初の3か月は

ホームステイを選びました。

 

3か月経ってからは、

生活に慣れて大丈夫になったので、

他の学生と暮らす

ハウスシェアに変更しました。

 

 

さて、

お世話になったホームステイ先は、

お父さんとお母さんと16歳の男の子、

そして5歳の男の子と

2歳の女の子の5人家族の家でした。

 

いつも下の2人の子が

騒いでいたり、泣いていたり、

私にちょっかいをかけてきたりして、

その子達をお母さんが叱る、

普通の賑やかな家庭でした。

 

 

今久しぶりに思い出しても、

私はその家に行けて

良かったなと心から思います。

 

なぜかというと、

とにかくホストマザーのお母さんが

明るくフレンドリーで、

私の不安などを吹き飛ばすような

大らかさをお持ちだったからです。

 

留学生の受け入れを何十人としていて、

留学が初めての学生への接し方にも

とても慣れている方でした。

 

 

 

ホストマザーは、

小さな子どもの育児が忙しい中、

子どもが寝静まった後に、

毎晩、私と接する時間を

作ってくれました。

 

時にはダイニングのテーブルを挟んで、

時には庭のベンチに座って、

片言の私の英語に耳を傾け、

ゆっくり簡単な英語で話してくれました。

 

英語の添削をしてくれたり、

イギリスの習慣を

教えてくれたりしながら、

 

私が慣れない海外生活で

不安がらないよう、

寂しくならないよう、

いつも温かく接してくれました。

 

 

ホストマザーは

ゆっくり話してくれたので、

必要なコミュニケーションは

何とか取れていました。

 

でも、その家の

他の人が話す英語は

最初はほとんど

聞き取れませんでした。

 

特に16歳の息子が話す英語は、

最後まで全く聞き取れませんでした。

 

後から分かったのですが、

日本語と同様に、英語にも、

若者特有のイントネーションや

言葉遣いがあるのです。

 

 

初めての海外での長期滞在で、

言葉が通じないというのは

本当に心細いものです。

 

だから、

特に最初の1か月は、

そのホストマザーの存在が

ものすごく心の支えになっていました。

 

 

先日UPしたように、

私が不安で大泣きした時も、

私が英語で説明できないので、

まわりで見ている人にとっては

なぜ泣いているのか

訳が分からなかったと思いますが、

 

ホストマザーが優しく接してくれて、

元気づけてくれて、

何とか持ちこたえることができました。

 

 

 

今ではもう連絡を取ることは

なくなってしまいましたが、

 

私にとって、そのホストマザーは、

イギリス生活で

一番最初にお世話になり、

人の温かさを教えてくれた

忘れられない大切な人です。

 

 

イギリスの、とある川辺。暑い夏の日。

 

 

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