私の身に起きたこと 網膜剥離 白内障 その12 | ロックんとの日々

ロックんとの日々

ロックんとは愛用のギター・アンプ Hughes & Kettner Grand Meister 36のこと

善悪の彼岸からの視点で思ったことを書きます

退院当日、



看護師が髪を洗ってくれた。



1週間ぶり。



こんなに髪を洗わなかったのは生まれて初めてかも。



生き返った。







友人Kが迎えにきてくれた。



病院から出るとちょうどその時



天皇陛下ご夫妻が岡山へこられていた。



しかも会場は病院のすぐちかくのジップアリーナで



道路はガラガラ



沿道は多くの人で埋め尽くされていた。



そこへスーツケースを持った男二人が



出て行ったので、



すぐに警官に質問された。





「さっき退院したところです」と言ったら



OKだった。



天皇陛下をこの目で拝見する機会は滅多にないので



見ようと友人Kに言うと同意してくれたが



30分以上かかりそうだったので



帰った。





車中でKに、「入院して健康のありがたみがわかった」



というとKは、



自分は、それがそうでもなかったのだと言う。





なんと彼は、去年肺ガンの手術をしたのだと平然と言った。



それで、その時天国にいるようだったのだと。





彼は地元の大会社の部長。



その仕事から解放された喜びの方が大きかったのだという。



「入院生活を楽しんだ」と。









仕事をしていればほとんどの人がそう思うかもしれない。



しかし、



つまりは日常がそれだけ苦しいということの裏返しだ。





そんな彼が私に



「なぜあんないい仕事を辞めたのか」と聞かれた。



私は正直に答えることができなかった。





つづく→