死に至る病の解明
脳とは、芸術を創造することや、科学を発見することや、何かを製造することや、それから、発狂することまで、驚異的なものを生み出す、可能性を秘めた実存である。
死に至る病とは、巷で言われているような「個性の失われた時代を生きる人間」の絶望や「自分に何の取り得もないと塞いでいる人間」の絶望とは全く異なると、少なくとも私は解釈している。
現代の哲学と医学が解明した、死に至る病、すなわち絶望とは、自傷他害のリスクのある精神疾患のことだったのである。絶望とは過度に意識が上昇する病である。