『京の食べ物-①』樋口清之

●京菓子

 

 

 

※京の食べ物として、第一にあげられるのは京菓子である。

 

たとえば、下鴨神社の名物「みたらし」という団子は、日本の菓子の祖先ともいえるものだ。

 

また、足利時代に奈良ではじまった塩瀬饅頭(しおぜまんじゅう)は、京都を基礎として発達し、いろいろの饅頭のもととなった。

 

練り羊羹(ねりようかん)、金鍔(きんつば)なども京都ではじめて作られたものだ。

 

その他「松風」、「八つ橋」、「ソバぼうろ」、「五色豆」、「夜の梅」をはじめ、各種の最中(もなか)、求肥(ぎゅうひ)、有平糖(あるへいとう)、豆板など、京都を代表する菓子の類はきわめて多い。

 

いわば、長い京都の歴史とともに成長し、その風土と嗜好(しこう)に調和したものとして大成したのが京菓子である。