『人生日訓365日』-友松 圓諦

 

●感謝の心で生きる

とかく、今日の若い人たちは、何事も割り切って物事を考えているので、ありがたいの、感謝の心のといってもピンとこないようである。こうやって丈夫で働いていること、こういうことに対して、「当たり前のこと」と受け取ってしまう。当然のことと割り切ってしまう。

もう一歩、深く自分の考えが、さて結婚して子供でももってみるがいい。
「子を持って知る親の恩」という俚諺(りげん)の通りに、わが子のかわいさ、
それにつけても今更のように親の恩に気づくのである。
この世の中のことは何一つだって原因なしに生まれ出ることはない。
まかぬ種子(たね)は生えぬものである。
そうした人生の事象についての由来、
原因というものに気づいたのが「恩」(心に因をいだく)であり感謝の心持ちである。

一切世間の恩、わけて人間生命の恩、わけて人間生命の歴史を反省し、

 

感謝するのがお盆である。

 

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