『大人の教養を教えます』ー鷲田小彌太
●大人の文学ー②
✪【社会派小説】
✪清張は、社会派ミステリーの創始者と言われる。では、「社会派」とは何か。
小説は、「人情」を描くものだ、といったのは、坪内逍遙である。1885年のことだ。しかし、「人情」小説家の頭にあったのは、トルストイやドストエフスキーのような、人間と人間社会をトータルに描き出す、西欧の全体小説へのコンプレックスであった。ところが、政治小説、社会派小説は、日本では、小説家としては一段と低い、小説にあらざるものの扱いを受けてきたのである。
この日本小説の通念を、いとも簡単に打ち破ってみせたのが、清張である。清張の作品は、ミステリー仕立てだが、政治小説であり、恋愛小説であり、風土とりょじょを喚起する紀行小説であり、人間と人間社会に関するトータルな視点を意識的に折り込もうとした、全体小説である。
さらに特筆すべきは、清張が、大量の婦人読者を招き寄せ、婦人の社会意識化に拍車を駆けたことである。戦後は、何よりも、婦人の教養化の時代であった。
#小説 #婦人 #人間社会
●大人の文学ー②
✪【社会派小説】
✪清張は、社会派ミステリーの創始者と言われる。では、「社会派」とは何か。
小説は、「人情」を描くものだ、といったのは、坪内逍遙である。1885年のことだ。しかし、「人情」小説家の頭にあったのは、トルストイやドストエフスキーのような、人間と人間社会をトータルに描き出す、西欧の全体小説へのコンプレックスであった。ところが、政治小説、社会派小説は、日本では、小説家としては一段と低い、小説にあらざるものの扱いを受けてきたのである。
この日本小説の通念を、いとも簡単に打ち破ってみせたのが、清張である。清張の作品は、ミステリー仕立てだが、政治小説であり、恋愛小説であり、風土とりょじょを喚起する紀行小説であり、人間と人間社会に関するトータルな視点を意識的に折り込もうとした、全体小説である。
さらに特筆すべきは、清張が、大量の婦人読者を招き寄せ、婦人の社会意識化に拍車を駆けたことである。戦後は、何よりも、婦人の教養化の時代であった。
#小説 #婦人 #人間社会
