『大人の教養教えます』ー鷲田小彌太
●美空ひばりの気味悪さー④
✪芸のこやし
✪もっともどんなに俗悪な趣味であれ、スキャンダルであれ、それが人生途上において、とりわけ芸の修練のためには、「肥やし」になることがある。踏まれた麦は強くなる。しかし、ほとんどは、貧すれば、鈍するのである。踏まれれば、踏まれ続ければ、潰れるのである。立ち直れないのである。
子供の時、踏まれて潰れないのは、稀である。馬鹿な教師の餌食になった「才能」がどれくらいいるだろうか。自分の子供にもつぶしの手が伸びている、と親がうっすらとさえ感じたら、その教師から、その学校から、子供を速やかに退避させることを、すすめたい。
でも、どんな潰しにも負けない、才能はあるものだ。「天才=genius
」とは、「守護神」という意味で、その人にもとから備わり、その人の運命を支配する神のことだ。ひばりは、歌の守護神に守られていたとしか考えることはできない。だから、「肥やし」は関係なかった。
