”逆日本史-4-⑦!!”-樋口 清之
『フグからマグロまで!古代の美食家たちの豪華な食卓』
もちろん、古代の人々は塩辛だけを食べていたわけではない。一時代前の縄文時代の貝塚を調べても、おびただしい種類の魚の骨が見つかる。
先ほどのフグのほか、近海魚のエイ・ボラ・スズキ・クロダイ、沖合魚ではマダイ・メバル・ハモから、カツオ・マグロ・ブリ・サバのような回遊魚まで混じっている。現代の魚市場なみである。
もちろん、こういった恩恵にあずかることができるのは、海岸地方の人々に限られている。
神様への供物(神饌)は、そういった古代の人々の食生活を現代に伝えている。というのは、古代の人々の発想は「人間が喜んで食べるものなら、神様も喜んで食べてくださるだろう」というものだからだ。
現代の供物も、古代からそれほど変化していないと考えられる。供物の内容は、代表的なところで、米、野菜、果物、魚介などであるが、変わったところで、ニンニクやネギが含まれている。
このことから、古代の人々もニンニクとかネギを好んで食べていたことがわかる。ニンニクは平安時代になると、貴族がカゼをひいたときに囓(かじ)る習慣があった。ひよっとしたら、早くから畠栽培をしていたのかもしれない。
