”人間的魅力の研究-②”
※為政者の条件
その中にあって、ボナー・ローだけは「世間は首相がその地位を過度に楽しんでいるのでにいことを知るのが好きである。われわれは国家の最高の官職に対して、もちろん、首相であることは結構に相違ないが、さりとて、むやみに欲しがるほどたいしたことではない、という態度をとる人、また退官後のみではなく、在官中から、すでに世事の空しさを感じている人の淋しげな微笑によって治められているのを好ましいと考えてきているのである」と絶賛した。
これを東洋流に表現すれば、「君看ずや 双眼の色 語らざるは 憂なきが似(ごと)し」ということになる。
もともとは世尊を表現した言葉で、人類救済の悲願に燃えて、偉大な哲理を発見しようと日夜、心をくだいておられる、しかし、その心の悩みを口に出してはいわれないから、その静かで温和な双眸の色を眺めていると、一見、何の屈託もないように思われる、という意味で、いわば、「深沈厚重」に属するであろう。


