ジオラマ。 ~5.変化~ | Meaning

Meaning

日記と言うより言葉を徒然と。

「こんにちは」
眩しく差し込む陽の下で柔らかく微笑む人が居た。
「久しぶりだな」
その人に逢って微笑み返す人が居た。
「えぇ、本当に」


並んで座って鳥が羽ばたく空を眺めた。
「お仕事、お忙しいんですか?」
「へっ?」
「・・・なんだか疲れた顔していらっしゃるから・・・」
「・・・否、そんなことねーよ。」
「それなら良いんですけれど」
変わらず微笑む彼女にちょっとしたいたずら心が芽生える。
「疲れたって言ったら膝枕でもしてくれる?」
慌ててくれれば面白いと思った。
「時によっては」
彼女の返答になんだかずっと前からのなじみの知人であるかのように
安らいだ気分になる。


-いつでも 星が光る時間が 来るの-
-今は 静かに 眠る時を知る あの鳥のように-
-いつでも 月が満ちる夜 訪れ-
-貴方の為に 静寂をもたらしてくれるから-
-安らかに 2人で目蓋を 閉じましょう-
-きっと 目覚めた時には-
-新しい時間が待ってくれてる-


彼女が謳うのは誰かのため。
他人のため。言葉通じぬ者達へのため。自分自身のため。

「なぁ・・・」
「はい」
「1コだけ聞いてイイ?」
「何をです?」
「・・・オトコ居んの?」

単刀直入に聞きすぎた。
でもそれはずっと聞いておきたかったこと。
「・・・居るわけありません」
「そっか。ょっ」

寝転んでいた背を起こし真剣な顔で彼女に向き直った。
「どうしたんです?」
「オレのコト・・・嫌い?」
「なんですか急に」
「・・・あぁっだからぁっその・・・」
自分でも驚くほどに言葉が出てこない。
人並み程度にはそれなりの付き合いもあったのに。
「?大丈夫ですか?顔、赤いですよ」
「オレと付きあわねぇ?」
「はぁ・・・ぇ!?」
さすがに彼女も驚いた顔で彼を見る。
「絶対幸せにするし絶対・・・寂しい思いなんてさせねぇし」
「・・・」
「泣かせたりも・・・しねぇよ」
自分でもなんて在り来たりで下手な告白だろうと思う。

こんな言葉を紡ぐ自分がいるなんて知らなかった。