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妄想劇場

現実逃避の日々

すんごいスフィアを求めて森へ向かうユウナたち。

リュック  「うわあ・・・・。」

ユウナ  「すんごいスフィアってどんなのかな?」

リュック  「そりゃもう、すんごいんだよ!」

ユウナ  「なんだろうねえ!」

はしゃぐユウナとリュック。

その隣をしれっとパインが通り過ぎる。

パイン  「いつまでやってるんだ。誰かに先越されるよ。」

リュック  「あ、ごめん・・・。待って、待ってよ~。」

慌ててパインを追いかける二人。




森に入ると、ヌージの訓示を待つ青年同盟でいっぱいだった。

ユウナ  「みんなスフィアハンター?」

パイン  「違うみたいだ。」

リュック  「ちょっとちょっと!・・・・誰だっけ?」

リュックは囲まれているヌージを指差して言った。

パイン  「ヌージ。」

ユウナ  「青年同盟のリーダーだよね。」

ユウナたちは後ろの方で訓示を聞くことになった。

ヌージ  「さて、諸君。キーリカの寺院には真実の歴史を記録した貴重なスフィアが隠されている。

      我々はスフィアを公開するように新エボン党に要求してきた。

      だが、真実を求める声は常に無視されている。なぜか!

      彼らは真実を隠そうとしているのだ。かつての寺院のように!

      そのような事態を許してはならない。

      諸君、今こそ立ち上がり、真実を我らの手に!」

雄叫びのような歓声が上がる。

ヌージ  「でも少しは手加減してやれよな。相手はあんまり若くない。」

ヌージは笑いながら去っていった。

ユウナ  「なんだか雰囲気違うんですけど。」

気分を害されて腹を立てるユウナ。

リュック  「楽しもうと思って来たのに~!もう、ムカツク~!

       ・・・・・・どうする?帰る?」

すねてリュックが言った。

パイン  「すんごいスフィア、いらないのか?」

ユウナ  「はあ。」

ため息をつき、少し考えてユウナが言った。

ユウナ  「決めた。争いの元みたいだし、私たちがもらっちゃおう!」

そして、笑って三人は手をたたき合わせて森へ向かった。




森では、青年同盟と新エボン党の間で紛争が起きていた。

ユウナたちはその間をかいくぐり、寺院の前まで行った。

ここでももめていた。

僧  「だから、何度も言ってるように・・・。」

ドナ  「おだまり。いいからさっさとスフィアを出しなさいよ!」

僧  「そんなこと言われても・・・。」

すると、寺院の中から同盟の人たちが出てきた。

同盟A  「スフィアを見つけたぞ~!」

ドナ  「ですってよ。」

嬉しそうに上から目線で言うドナ。

しかし、走ってくる同盟の人たちの後ろから大きな機械が迫ってきていた。

逃げ惑う人たち。

ドナも逃げた。

僧  「ふん!こんな時のために用意しておいたのさ!これで終わりだ!」

僧は機械の後ろに隠れて様子を見ていた。

ユウナたちはその機械に向かっていった。


そして、あっという間に壊した。

リュック  「どんなもんだ!」

ユウナ  「こんなもんよ!」

ユウナたちははしゃいだ。

ドナ  「あんた、何してるのよ?」

あっけにとられてドナが言った。

ユウナ  「スフィアハンター・カモメ団。」

照れながら言うユウナ。

みんな、驚いてその場から動けなくなっていた。

ドナ  「はあ?」

ユウナ  「カモメ団参上!すんごいスフィアはいただきます!」

ユウナたちはポーズをきめた。

そしてタイミングよく飛空挺が迎えにきた。

ユウナたちはさっさとその場を後にした。

去り際、落ちていたスフィアをパインが奪った。

パイン  「悪いね。」

ユウナたちは笑いながら飛空挺に戻った。




リュック  「あいつらの顔見た~?みんなポカーンとして、腰抜かした人もいてさ。」

ユウナ  「ちょっとやりすぎちゃったかな。」

アニキ  「そんなことない!スピラ中にカモメ団の名前が轟くぞ!」

パイン  「みんなあきれてたな。」

リュック  「へ?」

パイン  「変な意味で名前が轟くのはどうかな。」

アニキ  「それでもいい!タイクツしない!」

ダチ  「しかしな、面倒に巻き込まれるのはカンベンして欲しいぞ。」

リュック  「なんで~?

       じみ~なスフィアハンターなんて、つまんないよ。」

アニキ  「そうだ!その通り!」

リュックとアニキは嬉しそうに踊りだした。

パイン  「不吉な・・・。」

ユウナ  「ん?」

パイン  「兄と妹の意見が合うとロクなことが起こらないし。」

ユウナ  「それはまずいっすね・・・・。」

苦笑いを浮かべるユウナ。


ユウナ  「スフィアの解析、うまくいった?」

はしゃぐ兄妹を無視してシンラに話すユウナ。

シンラ  「うーん、・・・単なる映像スフィアだね。特別な機能はないみたいだし。

      スフィアの中身、見る?」

頷くとみんなスフィアの周りに集まった。

中身は恐ろしいほど大きな機械の前に立つティーダに似ている少年だった。

少年  「お前がレンを助けてくれるんだな。」

そう言っていた。

アニキ  「なんだよ、あの機械!」

軽くパニックを起こすアニキ。

ダチ  「心当たりは?」

シンラ  「全然だし。

      でもすごく危険な機械だと思う。どう見ても兵器。」

リュック  「あいつ・・・・だよね?」

ユウナは考え込んだ。


ユウナ  「キミなの?それとも似てるだけ?

       ねえ、レンって・・・・・誰?」


アニキ  「とんでもないものがでてきたな・・・。」

一時、暗い雰囲気になった。

アニキ  「カモメ団、集合!」

突然アニキが声をかけた。

みんな、アニキの周りに集まった。

アニキ  「あのな・・・・・このスフィア、返そう。」

リュック  「せっかく手に入れたのに?」

アニキ  「激しくヤバすぎる!」

ダチ  「手に入れたスフィアをスピラの歴史研究のために提供する。

     それがスフィアハンターの本来の姿だ。」

パイン  「今更初心にかえってどうする。」

リュック  「ぶんどっておいて、ねえ!」

憤慨するパインとリュック。

アニキ  「とにかく、こんなの持ってたくない!返すったら返す!」

ユウナは笑顔で頷いた。

リュック  「いいの?」

ユウナ  「もう見たから。」

ユウナは笑っていた。

ダチ  「奪ったスフィアをノコノコ返しに行くってのも相当みっともないよな。」

アニキ  「おまえが言うな!」

パイン  「カモメ団の信用もガタ落ちだ。特にリーダーのな。」

アニキ  「・・・・やかましい。」

アニキはがっくりと座り込んだ。

ユウナ  「・・・・・なんだか暗い雰囲気になっちゃったな。」

リュック  「パーっと気晴らしでもしたいよね。」

ダチ  「気晴らしねえ・・・・。」

シンラ  「ユウナに踊ってもらうとか。」

ユウナ  「踊る?」

アニキ  「おおお!それだ~っ!

       ユウナ、踊ってくれ。みんなのために。頼む!」

嬉しくて思わず先に小躍りしだすアニキ。

パイン  「リーダー命令らしいな。」

ユウナ  「うん、体、動かそう!」

ユウナは嬉しそうに引き受けた。

アニキ  「やった!」

ユウナ  「じゃあ、支度するから少し待ってて。」


その日の夜は甲板で遅くまで盛り上がった。

散々踊った後、ユウナは一人で一息ついていた。

そしてあのスフィアの映像を思い出していた。

ユウナ  「レンって誰よ。

       ・・・・・・なんか、ムカツク。」

つぶやくと突然立ち上がり叫んだ。

ユウナ  「レンって誰だっつーーのっ!」

みんな驚いてユウナを見た。

ユウナもはっとした。

ユウナ  「もう、寝ます。」

誤魔化してそう言うと、ユウナは寝室に戻った。


その日、ユウナは夢を見た。

寺院の兵隊に追われる夢。

隣にはティーダ。

そして、逃げ切れずに兵隊に撃たれ命を落とす。

そんな夢だった。

うなされてユウナは起きた。

ユウナ  「なに?」

パイン  「何が?」

すぐにパインとリュックが寄ってきた。

ユウナ  「夢・・・かな。」

パイン  「夢は夢さ。」

リュック  「そんな格好で寝てるからだよ。」

ユウナ  「あ。」

気づくと昨日の歌姫の格好で寝ていた。

ユウナは笑いながら着替えた。


操縦室に行くとみんな集まっててなにやらもめていた。

ユウナ  「どうしたの?」

ダチ  「返すって決めたはいいけど、どっちにするか迷っててな。」

シンラ  「青年同盟と新エボン党、どっちもどっちだし。」

アニキ  「どっちがいいと思う?」

ユウナ  「リーダー命令に従うっす。」

笑顔で答えるユウナ。

アニキはしばらく考え込んだ。

アニキ  「よし。ユウナが決めてくれ。リーダー命令だ!」

ユウナ  「あ、ずるい!」

リュック  「新エボン党は名前からしてなんかヤな感じなんだよね~。」

パイン  「青年同盟は危なっかしい。ほとんど暴走しかけてる。」

アニキ  「さあ、さあ!」

ユウナ  「うーん・・・・。」

ユウナは考えて、新エボン党に返すことに決めた。

アニキ  「よーし、決まった!それで行こう!」

ユウナたちはベベルに全員で降り立った。

ユウナ  「あの時ここにいた7人の大切な思い出。他の誰にも話してないんだ。

       そっと胸にしまっておきたい、ここは、そんな場所・・・・・。

       なんだけど。」

パイン  「観光地か、ここは。」

人であふれていた。

リュック  「ムカツキ。」

ユウナ  「うん。」

ユウナは怒りを抑えて先へ進んだ。

途中でイサールに会った。

イサール  「ユウナ君。

        ずいぶん雰囲気が変わったからわからなかったよ。」

ユウナ  「お久しぶりです、イサールさん。

       ここで何を?」

イサール  「ああ、シドさんの仕事を手伝っているんだ。」

リュック  「聞いてないよ。」

眉間にしわをよせるリュック。

イサール  「かつての聖地、ここザナルカンドへお客さんを案内しているんだよ。

        たくさんの人が観に来る。スフィアハンターもね。」

ユウナ  「そうですか。」

下を向くユウナ。

リュック  「あのオヤジなーに考えてんだか。」

イサール  「納得がいかないという顔だね。

        でもここはスピラの歴史上大きな意味を持つ場所なんだ。」

ユウナ  「わかってます。でも・・・・、そこには他の誰にも立ってほしくないんです。」

ユウナは下を向いてぼそっと言った。

イサール  「ユウナ君?」

ユウナ  「・・・・・いいんです。なんでもありません。」

イサール  「なら、いいんだが・・・・。

        ああ、仕事の時間だ。ではユウナ君、失礼。」

そう言うと、イサールは去っていった。

スフィアハントをするためにユウナたちはエボン=ドームに向かった。

少し先に子供たちがいた。

パッセ  「タロ、ハナ、準備はいい?」

タロ  「えーと・・・、ヒントは?」

ハナ  「もう!「る」でしょ!」

パッセ  「それじゃ、しゅっぱーつ!」

タロ&ハナ  「おう!」

子供たちは意気揚々とドームの中に入っていった。

ユウナたちはパッセたちを追いかけた。

パッセ  「あっ!ユウナ様!」

先にパッセが気づいた。

パッセ  「こっちがタロで、こっちがハナだよ。」

パッセは他の二人を紹介した。

タロ  「ユウナ様、こんちは。」

ユウナ  「みんなで何してるの?魔物も出るのに。」

ユウナはしゃがんで話した。

ハナ  「魔物が何さ。」

パッセ  「そうそう!だって僕らは、スフィアハンター、こども団!」

パッセたちはポーズを決めた。

リュック  「お宝探しに来たってわけ?」

ユウナ  「じゃあ、「る」ってのはお宝のヒントなんだ。」

パッセ  「うん、そうだよ。」

ハナ  「しーっ!15ギルも出したんだから。

     早く行かなきゃ!」

ハナはパッセを引っ張った。

パッセ  「スフィアハンター・こども団、しゅっぱーつ!

      じゃあね、ユウナ様!」

パッセは手を振りながら走っていった。

ユウナも手を振って見送った。

パイン  「15ギルでヒントね・・・・。」

しばらくいくと、今度はルブランの手下を見かけた。

なにやら仲間と通信しているようだ。

手下  「あ~、もしもし?聞こえるか?

     あのな、確認したいんだけど、ヒントって「さ」だよな?

     いや、さっきガキどもが「る」とか言っててな。

     ふんふん・・・・。やっぱり「さ」だよな。了解了解!」

パイン  「ヒントは「る」と「さ」?」

手下  「おわっ、カモメ団!?」

やっとユウナたちに気づくルブランの手下。

ユウナ  「るさ?」

リュック  「さるだ~!」

リュックが叫ぶとルブランの手下は仲間を呼んだ。

手下  「ルブラン様に代わって、泣かせてやる。」

ユウナたちはやっぱりなんなくたおしてしまった。

ユウナたちは寺院の中に入った。

そこでシドに会った。

シド  「らっしゃい!

     おお!ユウナじゃねえか!

     このシド様からヒントを買いたいってのか?」

リュック  「こら、オヤジ!」

ユウナが返事をする前にリュックがつっかかった。

シド  「あん?」

リュック  「どーいうつもりでこんなヘンな商売やってるわけ。」

シド  「なんでえ。文句でもあるってのか?」

ユウナ  「おおあり。」

シド  「何が不満だってんだよ。」

ユウナ  「何がって・・・・ええと・・・。とにかく、嫌なんです。」

シド  「はぁ?」

リュック  「アルベドのホームの跡を見世物にするようなもんだよ、もう!」

シド  「なっ・・・・、まずかったか?

     ・・・・・・そうか。」

そう言うと、力なく肩を落として去っていった。

リュックはプリプリと怒ったままユウナレスカと戦った部屋に入った。

ユウナ  「2年前、私たちはこの場所でずっと信じていたものを・・・・捨てた。まやかしの希望を。」

ユウナが思い出に浸っていると突然、声がした。

???  「はーっはっはっは。」

リュック  「誰!?」

???  「よくここまでやってきた、スフィアハンター諸君!

       だが、ただでお宝を渡すわけにはいかないぞ!」

パイン  「やるのか。」

???  「お宝が欲しければ合言葉を言うのだ!」

パイン  「・・・・合言葉?」

ユウナ  「ヒントのこと?」

リュック  「はいは~い!合言葉は「さる」!」

???  「惜しい!最初の1文字が足りないぞ!」

ユウナ  「じゃあ・・・・いさる?」

リュック  「お?いさる、いさる・・・・・。」

???  「ん?大きな声で?」

リュック  「い・さ・る!」

リュックは力いっぱい叫んだ。

???  「正解!」

そう言って、後ろからイサールが現れた。

ユウナ  「な・・・・なにしてるんですか?」

イサール  「これが今の仕事だよ。聖地を見物に来た人たちのお相手さ。

        かつてはこの地を目指して旅した身だからね。ここで働けるなら、本望だよ。」

ユウナ  「そうなんですか・・・・。」

イサール  「そうそう、忘れていた。はい、正解の記念品。」

ユウナはリザルトプレートを受けとった。

イサール  「来てくれてありがとう。

        ザナルカンド遺跡はいつでも君たちを待ってるよ!」

笑いながらイサールは帰っていった。

パイン  「元召喚士もいろいろだな・・・。」

ユウナ  「そうだね。」

リュック  「じゃあ、帰ろっか。」

パイン  「検索装置に反応があったんだ。どこかにスフィアがあるはずだろ。」

慌てて止めるパイン。

ユウナ  「あ。」

リュック  「そっか。」

パイン  「スフィアハント、再開!」

ユウナは頷いた。

そして、その先の隠れた入り口から中に入った。

遺跡の奥でスフィアを発見した。

リュック  「あっ!こんなところに!」

そして、やっぱり魔物が現れた。

パイン  「やっぱりいたか・・・・。」

リュック  「合言葉、聞かれたりして。」

パイン  「た・お・せだな。」

ユウナたちは魔物を倒すとスフィアに手を伸ばした。

リュック  「これ割れちゃってるよ~。」

パイン  「スカだな。・・・・無駄足か。」

リュック  「一応、持って帰っとく?」

ユウナ  「・・・・・すっきりしないなあ、もう。」

ユウナたちは仕方なくそのスフィアを持って帰ることにした。

飛空挺に帰るなり、警報が鳴った。

アニキ  「情報だ!カモメ団、配置につけ!」

ダチ  「これはすごい・・・・。」

機械をいじりながらダチがつぶやいた。

リュック  「何がすごいの?」

ダチ  「すんごいスフィアがあるって情報だ。もう大勢人が集まってるってよ。

     場所はキーリカの森だ。」

ユウナ  「すんごいスフィア・・・。」

想像して、うっとりするユウナ。

リュック  「じゃあ、もらっちゃおう!争奪戦だ~!」

アニキ  「リーダーはオレだ!オレが命令する!」

パイン  「で、どうするんだ?」

アニキ  「行くに決まってる!祭りだ祭りだ~!」

身を乗り出してはしゃぐアニキ。

ユウナたちは急いでキーリカに向かった。

キノコ岩街道に入ると、すぐにウノーとサノーの姿を目撃した。

リュック  「あ!あいつら~!」

パイン  「スフィアの情報知ってるかも。」

ユウナ  「今度はこっちがつけてみようか。」

にやっと笑うユウナ。

ユウナたちは二人を追うことにした。

街道の入り口にヤイバルがいた。

ヤイバル  「お久しぶりです、ユウナ様!

        ユウナ様にお会いしたあの日から自分たちもスフィア調査を続けております。」

そして、ヤイバルは後ろに整列している部隊の元へ行った。

ヤイバル  「我々、青年同盟は----ああ・・・・・・クラスコ君、続き頼む。」

部隊の一番端にいるクラスコは敬礼をして言った。

クラスコ  「青年同盟は、スピラの歴史を知るため、遺跡やスフィアを探して日々活動を続けております。」

リュック  「あ~、それよりも!あいつら、追っかけなきゃ。」

クラスコの話もそこそこにリュックが本題に入った。

パイン  「ルブラン一味がここを通っただろ?」

ヤイバル  「はい。我々の魔物退治を手伝ってくれるそうです。

        ただ今、青年同盟はある重要作戦準備のため、街道警備が手薄になっております。

        ですから、本部への道が魔物だらけになってしまいました。

        魔物を退治しないと本部には行けませんので注意してください!

        本部に向かう道中では昇降機の浜辺まで魔物が出現します。

        魔物を退治しながら本部を目指してください!

        それではお気をつけて!

        クラスコ君!ほら、道案内!」

クラスコ  「あ・・・・・・・はい!こちらへどうぞ。」

リュック  「よ~し、魔物退治!」

ユウナたちはクラスコについて行った。

クラスコ  「はぁ~。」

ユウナ  「元気ないね。」

クラスコ  「ナギ節が訪れてからいろいろありまして・・・・。

       結局、ルチル隊長を頼って青年同盟に参加したんです。

       でもやっぱり道案内なんですよ。

       チョコボで風切って走りたいなあ・・・・・。」

街道でクラスコは見送った。

ユウナたちはウノーとサノーを探した。

そして、谷底の手前で見つけた。

ユウナ  「いたいた♪」

ユウナたちは見つからないように後をつけた。

ウノーとサノーは洞窟の奥でなにやら相談をしていた。

ウノー  「これもハズレ。」

サノー  「こいつもスカだ。」

ユウナたちは声をかけた。

ユウナ  「何してるの?」

慌てて転がってるスフィアを拾う二人。

ウノー  「逃げるが勝ち!」

サノー  「お嬢に報告だ!」

そう言うと煙玉で一目散に逃げて行った。

そこにはスフィアで開く封印された扉があった。

不思議に見ていると後ろから声がした。

マローダ  「おう、ごぶさた。」

ユウナ  「元気でしたか?」

マローダ  「おかげさんで青年同盟に入って大活躍っつーところだ。」

ユウナ  「私はスフィアハンター。」

マローダ  「おお、いいねえ。新しい人生ってか。

        そういや、パッセもスフィアハンターやってんだ。

        こども団ってチームのリーダーさ。どこかで会ったらヨロシクな。」

ユウナ  「お兄さんは?」

マローダは軽く笑って扉を見た。

マローダ  「この洞窟は青年同盟が発見したんだ。

        封印の洞窟って呼ばれてる。

        ミヘン・セッションの時に魔法で封印されたんだってよ。」

ユウナ  「イサールさんは?」

マローダ  「・・・・・でな、どうやらな、いくつかのスフィアが封印を解くカギになってるらしいんだよな。」

ユウナ  「あの・・・・。」

マローダ  「・・・・・ここは詳しい調査が終わるまで立ち入り禁止にしてるんだわ。

        だから、・・・・まあ、その・・・・・よろしく頼むわ。」

ユウナたちはあきらめてそこを立ち去った。

昇降機まで来ると、エルマが迎えてくれた。

エルマ  「ユウナ様~♪ごぶさたでっす!

       雰囲気変わりました~?」

ユウナ  「元気?」

エルマ  「げんき、げんき!今は青年同盟に所属して頑張ってます。

       あ、ミッションコンプリートですね、おめでとうございます~!」

嬉しそうに言うと、エルマは後ろを向いた。

エルマ  「さっ!そこ、お通しして。」

部下  「はっ!エルマ隊長!」

エルマ  「ふう・・・・。」

ユウナ  「偉くなったんだね。」

エルマ  「ほどほどっす♪」

照れて笑うエルマ。

ユウナたちは昇降機で本部に向かった。

ユウナ  「ここが青年同盟の本部。

       同盟は新エボン党に対抗して1年前に結成されたんだ。

       党にスピラを任せておいたら、また昔に逆戻りだって主張しているの。

       リーダーは元討伐隊員のヌージさん。討伐隊の中では有名だったみたい。」

本部ではルチルが迎えてくれた。

ルチル  「しばらくぶりです、ユウナ様。

       青年同盟中隊長、ルチルであります。」

ユウナ  「久しぶりですね。」

リュック  「どもっ!」

ルチル  「お元気そうでなによりです。

       自分は青年同盟に参加し、新しいスピラのため戦いを続けております。

       青年同盟を率いるヌージも、ユウナ様との会議を希望しておりましたが、現在、重要な作戦を控え、夜を徹しての会議中であります。

       まこと申し訳ありませんが、日を改めてお越しください。」

ユウナ  「別にいいんです。」

ルチル  「恐れ入ります。」

ルチルは敬礼をした。

リュック  「青年同盟もスフィアを探してるんだよね。」

ルチル  「未来のために歴史を学べ。

       盟主ヌージの言葉です。

       その言葉に従い、過去のスフィアを収集しております。

       今回の作戦もスフィアを巡ってのものなのですが、失礼、これ以上お話しするわけには。

       極秘作戦ですので。」

パイン  「まあ、そうだよね。」

ルチル  「申し訳ありません。」

リュック  「あのさ、ここって、変なヤツ多くない?」

ルチル  「我々青年同盟は烏合の衆。

       素性の怪しい者も混じっております。

       先日も発見したばかりの貴重なスフィアが盗まれたばかりです。」

リュック  「ドロボー同盟!?」

ルチル  「いえ、そういった不届き者はあくまでごく少数です。

       ほとんどの者は、盟主ヌージの元、新しいスピラを作ろうと頑張っています。

       ただ、盟主が来る者は拒まずという方針ですので、どうしても・・・・。

       残念なことです。

       もし、ユウナ様が青年同盟に加わってくだされば、これほど心強いことはありません。」

ユウナは苦笑いをした。

そしてその場を去った。




飛空挺に戻ると、ザナルカンドの魔物警報が解除されていた。

ユウナたちはスフィアハントのため、ザナルカンドに向かった。

ユウナ  「ベベルは今でもスピラの中心地。それから、私が生まれた街。

       故郷ってことになるんだけど、いい思い出はあまりないんだよね。」


街に入るなり、ユウナたちは歓迎された。

僧A  「おお、大召喚士様!

     もしや、私ども新エボン党に加わって頂けるのですかな。

     これはなんとありがたいことで、亡きブラスカ様もお喜びになられましょう。

     早速、我が党の議長を呼んで参ります。しばし、お待ちを!」

ユウナの返事も待たずに僧は去っていった。

リュック  「強引だね。」

機嫌を悪くするリュック。

そわそわと落ち着きのないユウナ。

ユウナ  「ねえ、帰っちゃおうよ。」

リュック  「どうしたの、ユウナ?」

ユウナ  「実はね、縁談があったんだ。相手は新エボン党の党首の息子って人。

       断ったんだけど!ほら、なんていうか、会っちゃったらイヤだな・・・・。」

にやにやしながらリュックが言った。

リュック  「おお~っ♪」

パイン  「確かに面倒そうだな、引き返すか。」

そう言うと、パインは帰ろうとした。

リュック  「なんでなんで!?」

つまらなそうに言うリュック。

ユウナたちもパインに続いて帰ろうとした。

その時、寺院の扉が開いた。

バラライ  「初めまして、ユウナさん。新エボン党議長のバラライです。」

丁寧にお祈りをし、バラライは挨拶した。

ユウナは後ずさりをした。

リュック  「ね、君が党首の息子?」

リュックは笑顔で聞いた。

バラライ  「ああ、党首は先日辞任しました。議長だった息子さんも一緒にね。

        あの人たちは権力を独占しようとしたので、引退してもらったんです。

        今は僕たち若い連中の話し合いで党を運営しているのですよ。」

ユウナ  「そうなんですか。」

嬉しそうにユウナは一歩前に出た。

バラライ  「というわけで、僕は大召喚士様のお相手ではないですからご安心を。」

にっこりと微笑むバラライ。

驚いて恥ずかしがるユウナ。

バラライ  「もちろん、皆さんが我が党に協力してくださるというのなら大歓迎です。

        エボンに対して複雑な思いがあるでしょうが・・・、それを乗り越えて力を貸して欲しいと思っています。

        世の中が変わっていくとはいえ、そう簡単には変われない人も多いのです。

        僕たちはそういう人たちの力になれればいいなと思っているんです。

        それでは、僕は仕事があるのでこれで。」

バラライは一礼し、背中を向けたが、足を止め振り返った。

バラライ  「あ、そうそう。古い時代のスフィアを見つけたら、是非僕らに届けてください。それでは。」

颯爽と帰っていく姿を見て、リュックがユウナを小突いた。

リュック  「どう?」

ユウナ  「どうって・・・。」

慌てるユウナ。

そしてパインに助けを求めた。

ユウナ  「どうかな?」

パイン  「どうでもいいって。で、どうする?」

ユウナはため息をついた。

ユウナ  「ここ、どこだと思う?キーリカの港なんだよ。

       街をここまで立派にしたのは、青年同盟の人たちなんだ。

       みんな、同盟には感謝していたけど、最近は困ったことになっているみたい。

       青年同盟と新エボン党の間でごたごたが増えてるんだって。」

確かに、街の様子を見てみると、シンがいた頃より立派になっている。

ただ、街の住民が青年同盟派と新エボン党派に別れてお互い敵対しているようだった。

キーリカにはドナとバルテロが住んでいる。

ユウナたちはドナの家に行った。

と、突然家からバルテロが出てきた。

というより追い出されていた。

バルテロ  「ドナ!」

ドナ  「あらあらあらあら・・・・・・。そうね、わかったわ。」

バルテロ  「ドナ。」

ドナ  「出て行ってちょうだい。」

バルテロ  「ドナ・・・・・・・。」

バルテロはがっくりと肩を落とした。

そして、叫びながら走っていった。

ユウナたちは中に入った。

ドナ  「あ~ら、誰かと思えばあなたたち。」

ユウナ  「こんにちは。」

リュック  「バルテロ、どうしたの?」

ドナ  「別に、よくある話よ。

     私は青年同盟派、バルテロは新エボン党派。

     一緒に暮らすのは難しいわ。」

リュック  「別れちゃうんだ。」

寂しそうに言うリュック。

ユウナ  「ずっと一緒だったのに。」

ドナ  「人それぞれ。そういうこと。放っといて。」

ドナはそう言って、窓の外をぼんやりと眺めていた。


ユウナたちは新エボン党と青年同盟の2グループを調査することにして、ベベルとキノコ岩街道に向かった。