すんごいスフィアを求めて森へ向かうユウナたち。
リュック 「うわあ・・・・。」
ユウナ 「すんごいスフィアってどんなのかな?」
リュック 「そりゃもう、すんごいんだよ!」
ユウナ 「なんだろうねえ!」
はしゃぐユウナとリュック。
その隣をしれっとパインが通り過ぎる。
パイン 「いつまでやってるんだ。誰かに先越されるよ。」
リュック 「あ、ごめん・・・。待って、待ってよ~。」
慌ててパインを追いかける二人。
森に入ると、ヌージの訓示を待つ青年同盟でいっぱいだった。
ユウナ 「みんなスフィアハンター?」
パイン 「違うみたいだ。」
リュック 「ちょっとちょっと!・・・・誰だっけ?」
リュックは囲まれているヌージを指差して言った。
パイン 「ヌージ。」
ユウナ 「青年同盟のリーダーだよね。」
ユウナたちは後ろの方で訓示を聞くことになった。
ヌージ 「さて、諸君。キーリカの寺院には真実の歴史を記録した貴重なスフィアが隠されている。
我々はスフィアを公開するように新エボン党に要求してきた。
だが、真実を求める声は常に無視されている。なぜか!
彼らは真実を隠そうとしているのだ。かつての寺院のように!
そのような事態を許してはならない。
諸君、今こそ立ち上がり、真実を我らの手に!」
雄叫びのような歓声が上がる。
ヌージ 「でも少しは手加減してやれよな。相手はあんまり若くない。」
ヌージは笑いながら去っていった。
ユウナ 「なんだか雰囲気違うんですけど。」
気分を害されて腹を立てるユウナ。
リュック 「楽しもうと思って来たのに~!もう、ムカツク~!
・・・・・・どうする?帰る?」
すねてリュックが言った。
パイン 「すんごいスフィア、いらないのか?」
ユウナ 「はあ。」
ため息をつき、少し考えてユウナが言った。
ユウナ 「決めた。争いの元みたいだし、私たちがもらっちゃおう!」
そして、笑って三人は手をたたき合わせて森へ向かった。
森では、青年同盟と新エボン党の間で紛争が起きていた。
ユウナたちはその間をかいくぐり、寺院の前まで行った。
ここでももめていた。
僧 「だから、何度も言ってるように・・・。」
ドナ 「おだまり。いいからさっさとスフィアを出しなさいよ!」
僧 「そんなこと言われても・・・。」
すると、寺院の中から同盟の人たちが出てきた。
同盟A 「スフィアを見つけたぞ~!」
ドナ 「ですってよ。」
嬉しそうに上から目線で言うドナ。
しかし、走ってくる同盟の人たちの後ろから大きな機械が迫ってきていた。
逃げ惑う人たち。
ドナも逃げた。
僧 「ふん!こんな時のために用意しておいたのさ!これで終わりだ!」
僧は機械の後ろに隠れて様子を見ていた。
ユウナたちはその機械に向かっていった。
そして、あっという間に壊した。
リュック 「どんなもんだ!」
ユウナ 「こんなもんよ!」
ユウナたちははしゃいだ。
ドナ 「あんた、何してるのよ?」
あっけにとられてドナが言った。
ユウナ 「スフィアハンター・カモメ団。」
照れながら言うユウナ。
みんな、驚いてその場から動けなくなっていた。
ドナ 「はあ?」
ユウナ 「カモメ団参上!すんごいスフィアはいただきます!」
ユウナたちはポーズをきめた。
そしてタイミングよく飛空挺が迎えにきた。
ユウナたちはさっさとその場を後にした。
去り際、落ちていたスフィアをパインが奪った。
パイン 「悪いね。」
ユウナたちは笑いながら飛空挺に戻った。
リュック 「あいつらの顔見た~?みんなポカーンとして、腰抜かした人もいてさ。」
ユウナ 「ちょっとやりすぎちゃったかな。」
アニキ 「そんなことない!スピラ中にカモメ団の名前が轟くぞ!」
パイン 「みんなあきれてたな。」
リュック 「へ?」
パイン 「変な意味で名前が轟くのはどうかな。」
アニキ 「それでもいい!タイクツしない!」
ダチ 「しかしな、面倒に巻き込まれるのはカンベンして欲しいぞ。」
リュック 「なんで~?
じみ~なスフィアハンターなんて、つまんないよ。」
アニキ 「そうだ!その通り!」
リュックとアニキは嬉しそうに踊りだした。
パイン 「不吉な・・・。」
ユウナ 「ん?」
パイン 「兄と妹の意見が合うとロクなことが起こらないし。」
ユウナ 「それはまずいっすね・・・・。」
苦笑いを浮かべるユウナ。
ユウナ 「スフィアの解析、うまくいった?」
はしゃぐ兄妹を無視してシンラに話すユウナ。
シンラ 「うーん、・・・単なる映像スフィアだね。特別な機能はないみたいだし。
スフィアの中身、見る?」
頷くとみんなスフィアの周りに集まった。
中身は恐ろしいほど大きな機械の前に立つティーダに似ている少年だった。
少年 「お前がレンを助けてくれるんだな。」
そう言っていた。
アニキ 「なんだよ、あの機械!」
軽くパニックを起こすアニキ。
ダチ 「心当たりは?」
シンラ 「全然だし。
でもすごく危険な機械だと思う。どう見ても兵器。」
リュック 「あいつ・・・・だよね?」
ユウナは考え込んだ。
ユウナ 「キミなの?それとも似てるだけ?
ねえ、レンって・・・・・誰?」
アニキ 「とんでもないものがでてきたな・・・。」
一時、暗い雰囲気になった。
アニキ 「カモメ団、集合!」
突然アニキが声をかけた。
みんな、アニキの周りに集まった。
アニキ 「あのな・・・・・このスフィア、返そう。」
リュック 「せっかく手に入れたのに?」
アニキ 「激しくヤバすぎる!」
ダチ 「手に入れたスフィアをスピラの歴史研究のために提供する。
それがスフィアハンターの本来の姿だ。」
パイン 「今更初心にかえってどうする。」
リュック 「ぶんどっておいて、ねえ!」
憤慨するパインとリュック。
アニキ 「とにかく、こんなの持ってたくない!返すったら返す!」
ユウナは笑顔で頷いた。
リュック 「いいの?」
ユウナ 「もう見たから。」
ユウナは笑っていた。
ダチ 「奪ったスフィアをノコノコ返しに行くってのも相当みっともないよな。」
アニキ 「おまえが言うな!」
パイン 「カモメ団の信用もガタ落ちだ。特にリーダーのな。」
アニキ 「・・・・やかましい。」
アニキはがっくりと座り込んだ。
ユウナ 「・・・・・なんだか暗い雰囲気になっちゃったな。」
リュック 「パーっと気晴らしでもしたいよね。」
ダチ 「気晴らしねえ・・・・。」
シンラ 「ユウナに踊ってもらうとか。」
ユウナ 「踊る?」
アニキ 「おおお!それだ~っ!
ユウナ、踊ってくれ。みんなのために。頼む!」
嬉しくて思わず先に小躍りしだすアニキ。
パイン 「リーダー命令らしいな。」
ユウナ 「うん、体、動かそう!」
ユウナは嬉しそうに引き受けた。
アニキ 「やった!」
ユウナ 「じゃあ、支度するから少し待ってて。」
その日の夜は甲板で遅くまで盛り上がった。
散々踊った後、ユウナは一人で一息ついていた。
そしてあのスフィアの映像を思い出していた。
ユウナ 「レンって誰よ。
・・・・・・なんか、ムカツク。」
つぶやくと突然立ち上がり叫んだ。
ユウナ 「レンって誰だっつーーのっ!」
みんな驚いてユウナを見た。
ユウナもはっとした。
ユウナ 「もう、寝ます。」
誤魔化してそう言うと、ユウナは寝室に戻った。
その日、ユウナは夢を見た。
寺院の兵隊に追われる夢。
隣にはティーダ。
そして、逃げ切れずに兵隊に撃たれ命を落とす。
そんな夢だった。
うなされてユウナは起きた。
ユウナ 「なに?」
パイン 「何が?」
すぐにパインとリュックが寄ってきた。
ユウナ 「夢・・・かな。」
パイン 「夢は夢さ。」
リュック 「そんな格好で寝てるからだよ。」
ユウナ 「あ。」
気づくと昨日の歌姫の格好で寝ていた。
ユウナは笑いながら着替えた。
操縦室に行くとみんな集まっててなにやらもめていた。
ユウナ 「どうしたの?」
ダチ 「返すって決めたはいいけど、どっちにするか迷っててな。」
シンラ 「青年同盟と新エボン党、どっちもどっちだし。」
アニキ 「どっちがいいと思う?」
ユウナ 「リーダー命令に従うっす。」
笑顔で答えるユウナ。
アニキはしばらく考え込んだ。
アニキ 「よし。ユウナが決めてくれ。リーダー命令だ!」
ユウナ 「あ、ずるい!」
リュック 「新エボン党は名前からしてなんかヤな感じなんだよね~。」
パイン 「青年同盟は危なっかしい。ほとんど暴走しかけてる。」
アニキ 「さあ、さあ!」
ユウナ 「うーん・・・・。」
ユウナは考えて、新エボン党に返すことに決めた。
アニキ 「よーし、決まった!それで行こう!」
ユウナたちはベベルに全員で降り立った。