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妄想劇場

現実逃避の日々

ユウナ  「ロンゾ族は変わらずこのガガゼト山に住んでるよ。

       そしてキマリが長老になって、一族をまとめているんだって。

       でも山はずいぶん静かになったみたい。

       この山を登ろうとする召喚士はもういないから・・・・かな。」


ユウナは真っ先にキマリに会いに行った。

ユウナ  「キマリ!」

キマリ  「ユウナ、元気そうだ。キマリは嬉しい。」

リュック  「キマリは元気?長老様ってどんな気分?」

キマリ  「長老は難しい。キマリは悩んでいる。」

と、そこへ山の方から若いロンゾが下りてきた。

ガリク  「長老。リアンとエイドがいない!

      子供たちは御山を下りた。長老のツノを探しに行った!」

ユウナ  「何があったの?」

キマリ  「リアンとエイドはロンゾの未来を担う子供。

      キマリの折れたツノを元に戻す方法を探すと言っていた。」

心配そうに顔を曇らせるキマリ。

ガリク  「キマリが長老らしく振舞えばこんなことにはならなかった。」

キマリ  「そうかもしれない。」

リュック  「キマリ・・・・・。」

ガリクは腹を立てたままその場を立ち去ろうとした。

ガリク  「大召喚士ユウナ、お目にかかれて光栄だ。」

ユウナ  「はじめまして。」

ガリク  「ユウナはスピラを救った。だが、ロンゾはまだ救われない。」

ユウナ  「あの・・・。」

ガリク  「ふん。」

ガリクはそのまま立ち去った。

キマリ  「リアンとエイドが心配だ。しかしキマリは御山を離れられない。

      ユウナ、二人を見つけたらガガゼトに連れ戻して欲しい。」

ユウナ  「わかった。」

キマリ  「ロンゾの若者はグアド族への憎しみを募らせている。キマリは困っている。」

ユウナ  「キマリ・・・・。」

ユウナは心配そうにキマリを見つめた。

リュック  「ね、キマリ。ルブラン一味が来たって・・・。」

キマリ  「祈り子の断崖はロンゾが踏み込めない神聖な土地。汚されないかキマリは心配だ。」

ユウナ  「調べてもいいかな?」

キマリ  「ユウナたちならキマリは何も心配しない。」

キマリは快く通してくれた。



ユウナ  「この先か・・・。」

祈り子の断崖につくと、上に登る足場がいくつかあった。

見上げて思わずリュックがため息をつく。

リュック  「もしかして、これ登るの~?」

パイン  「ロンゾが近寄らないわけだ。」

と、その時だった。

ユウナ  「あっ!」

ルブラン一味の姿が見えた。

ユウナたちは急いで後を追ったが、途中で見失ってしまってしまった。

右往左往しながら頂上付近まで来た時、小さな洞窟があった。

抜けると、先はなく、一歩ふみはずせば下に落ちてしまうようなところだった。

ふと、下を見ると温泉が湧いていた。

そして、ルブラン一味の女戦闘員がいた。

女戦闘員A  「ふう・・・・・いい湯だったわ。こんなところに温泉があるなんてね~。」

女戦闘員B  「でもさ、ここって一応ロンゾの聖地でしょ?ちょっとやばいんじゃない?」

女戦闘員A  「なに?たたりでも怖いってわけ?

         そんなのルブラン様に比べたら全然よ。」

二人は笑っていた。

そこへウノーがやってきた。

ウノー  「こら!おまえら、さぼってたろ!」

女戦闘員A  「いえ、その、任務に備えて英気を養ってたわけでして・・・。」

女戦闘員は慌てて言い訳をしていた。

ユウナたちは笑いをこらえながら様子を見ていると、急に足場がくずれて3人は岩と一緒に温泉に落ちた。

ウノーたちはたたりだと思って叫びながら逃げていった。

ユウナ  「ここは?」

リュック  「温泉?」

パイン  「今の連中、ルブラン一味か?」

リュック  「あ~!忘れ物!」

見ると、女戦闘員の服がおいてあった。

リュック  「簡単に手に入っちゃったね。」

ユウナたちは笑った。

ユウナ  「せっかくだから、入ってく?」

リュック  「ロンゾの聖地で?」

パイン  「誰も見てないさ。」


ユウナたちは水着に着替えて温泉に入った。

ユウナ  「はあ・・・・いいねえ・・・・・。」

のんびり浸かっているユウナをリュックがニヤリと見た。

リュック  「・・・・・どれどれ?」

ユウナに忍び寄るリュック。

ユウナ  「なに?」

恥ずかしそうに体を隠すユウナ。

リュック  「ふーん・・・・。

       ま、いっか。あたしの方がピチピチだもんね。」

自分の体を見て笑うリュック。

ユウナ  「失礼な!」

リュックは怒るユウナをよそに今度はパインに近づいた。

パイン  「来るな!」

お湯をかけて追い払おうとするパイン。

それでも近づくリュック。

リュック  「おっ♪ほほ~・・・・・。」

パイン  「シメるぞ。」

一通り眺めて、嬉しそうにユウナに話すリュック。

リュック  「実はパインってさ~!」

パイン  「シメる!」

立ち上がり構えるパイン。

リュック  「やるか~?」

リュックも構える。

ユウナ  「助太刀します!」

手を挙げてリュックの後ろに回るユウナ。

パイン  「さて・・・・。」

拳に力を入れるパイン。

リュック  「じょーだんだって!」

慌てて逃げようとするリュック。

ユウナ&パイン  「ダメ!」

3人は温泉の中ではしゃいだ。

すると飛空挺から通信が入った。

アニキ  「ユウナ、何してるんだ?」

ユウナ  「みんなで温泉入ってるよ。」

アニキ  「温泉!?

       大変だ!俺もすぐそっちに・・・・・・。」

鈍い音が聞こえた。

ユウナ  「アニキさん?」

ダチ  「殴っといたから安心しろ。」

リュック  「んじゃ、出よっか。あたしのぼせそうだよ。」

笑いながらリュックが言った。

ユウナ  「生き返ったね~。」


温泉から出ると、女戦闘員たちが戻ってきた。

女戦闘員A  「戦闘服、返してもらうよ!」

女戦闘員B  「なくしたらルブラン様に叱られるんだから!」

ユウナたちに敵うはずもなく、女戦闘員はそこに倒れた。


断崖を下りようとすると、ウノーが現れた。

ウノー  「こらぁ!カモメ団っ!

      いきなり降ってきやがって。ちょっとだけ驚いたぞ。」

パイン  「ちょっとの割りに戻ってくるまでずいぶん時間がかかったな。」

ウノー  「うるさーい!」

怒りにまかせて向かってくるウノーだったが、やっぱりユウナたちに負けて逃げていった。

ウノーが逃げると通信が入った。

アニキ  「こちらアニキ!様子はどうだ?」

ユウナ  「作戦成功!戦闘服、手に入れたよ。」

アニキ  「了解!迎えに行くぞ~!」




飛空挺に戻ると、さっそく戦闘服に着替えた。

ユウナ  「どう?」

アニキ  「カンペキだ!」

ほれぼれしながらユウナを見つめるアニキ。

リュック  「んじゃ、ルブランのアジトに。」

パイン  「借りを返す時が来たな。」

ユウナたちはルブランのアジトのあるグアドサラムに向かった。

ユウナたちは発掘の行われているビーカネルに行った。

アルベド族に話を聞くと、オアシスで不審な連中がいるとのこと。

ユウナたちはオアシスに向かった。


砂漠の灼熱の中、オアシスの水に触れていると、後ろから声がした。

サノー  「こんなところで出くわすとはな。

      一石二カモメとでも言っておこうか。」

なにやら自信ありげなサノーが銃を構えて立っていた。

サノーの隣には女戦闘員がいた。

リュック  「はあ?」

パイン  「いい戦闘服だな。」

パインがぼそっとつぶやく。

サノー  「わけのわからねえことを!」

サノーが合図すると、ユウナたちの周りを戦闘員が囲んだ。

ユウナたちは背中合わせに構えて戦った。

囲まれても勝てない相手ではない。


やられると、サノーたちは一目散に逃げていった。

ユウナたちは倒れている女戦闘員の服をひんむいた。

リュック  「シメてひんむき作戦、大成功~♪」


ユウナたちは、もう一つの戦闘服を奪うため、ガガゼト山に向かった。

ユウナ  「私たちが『シン』を倒してすぐに、みんなの心は寺院から離れてしまって・・・。

       この寺院も捨てられて、荒れちゃったんだよ。

       でも今は----。」


ここでもユウナは注目の的だった。

ユウナ  「みんな見てるよ・・・・。」

リュック  「ユウナ、有名人だもん、仕方ないよ。」

ユウナ  「静かに暮らしたいもんだねえ。」

ため息をつくユウナを見てリュックがパインにささやく。

リュック  「ビサイドでの隠居暮らしが長かったからね・・・。」

パイン  「老け込んだか。」

その会話に気づくユウナ。

ユウナ  「誰がよ!」

プイッと顔を背けたユウナの後ろをギップルが通った。

みんな待ってましたとばかりに歓声が上がった。

リュック  「あれがマキナ派のリーダー、ギップルだよ。

       ちょっとウルサイけど、悪いヤツじゃないよ。」

リュックがささやいた。

ギップル  「面接はじめっぞ!かかってこいや!」

みんなに向かってそう言うとギップルはニッと笑った。

今ここは、マキナ族が根城としている。

マキナ族はビーカネル砂漠の発掘をしている最中で、その発掘のメンバーを募集している。

そのメンバー選出のための面接をリーダーのギップルが行っている。

ユウナ  「うん。悪い人じゃなさそう。」

ユウナはクスクスと笑った。

ギップル  「あ!」

ユウナに気づくギップル。

ユウナ  「こんにちは。」

ギップル  「生ユウナ様かぁ・・・。」

まじまじとユウナを見るギップル。

ユウナ  「生・・・?」

ギップル  「いい感じじゃねえかよ。」

ユウナ  「いい感じ・・・?」

たどたどしく対応するユウナ。

ギップルは隣のリュックを見た。

ギップル  「よっ!シドの娘。元気か?」

リュック  「リュックって呼べ!」

軽くギップルを小突くリュック。

ギップル  「アニキは元気か?」

リュック  「相変わらず。ダチも一緒だよ。」

ギップル  「そりゃ相変わらずだな。」

あきれ顔で笑うギップル。

そしてパインを見て驚いた。

ギップル  「あ、あんた!?」

パイン  「私はパイン。初めまして。」

ギップル  「・・・・・お、おう。

        そんじゃ、俺行くわ。」

そう言って、ギップルは面接会場に入っていった。




ユウナたちはルブラン一味の情報収集を始めた。

ジョゼ街道で怪しい連中を見かけたという情報を元に街道に出た。

街道には何人かの戦闘員がうろついていた。

女戦闘員A  「おっかしいな~、どこに落としたんだろ?」

女戦闘員B  「もう、大事なスフィアなんだから、なくしたらルブラン様に蹴られるよ?」

女戦闘員A  「文句言ってないで、あんたも探してよ。」

どうやらスフィアを落として探しているらしい。

ユウナ  「聞いた?

       横取りしちゃおっか。」

嬉しそうに言うユウナ。

パイン  「考え方が染まってきたな。」

パインはリュックを見て言った。

リュック  「誰に~?」

しらばっくれるリュック。

ユウナたちはこっそりスフィアを探した。

そして、街道の隅に落ちてあったスフィアを見つけた。

ウノー  「そんなところにあったのか~。

      いや~、悪い悪い。わざわざ探してもらっちゃって。」

ユウナたちはウノーに背を向けた。

ウノー  「あの・・・・・返してくれないの?」

後ろを向いたまま、ユウナたちは首を横に振った。

ウノー  「そんなあ!」

ウノーの後ろからサノーも現れた。

サノー  「カモメ団!」

ウノー  「こいつらヒドイよ!スフィア返してくれないんだ!」

ウノーはサノーに泣きついた。

サノー  「取り返しゃいいだろうが。」

ウノー  「あ。」

目からウロコのウノー。

サノー  「そういうわけだ。おまえら、かかれっ!」

戦闘員たちが集まってきた。

ユウナたちはなんなく倒した。


ユウナたちはウノーとサノーが逃げたあと、気絶している女戦闘員の服を剥ぎ取った。

リュック  「横取り作戦、大成功~♪」

まず、一つ目の戦闘服をゲットした。

ユウナたちはまずルカに向かった。

ルカに着くなり、ユウナは囲まれた。

市民A  「ユウナ様、コンサート最高でした!」

市民B  「サインして、サイン!」

リュック  「は~い、並んで並んで!

       カモメ団、よろしくぅ!」

さばさばと場を仕切るリュック。

苦笑いしながら相手をするユウナ。

なんとか市民を振り切り、街の中心に向かった。

リュック  「で、あのあと何やってたの?」

ユウナ  「内緒。」

照れながら答えるユウナ。

リュック  「ニセモノ、超満員で踊りまくってたよ。」

ユウナ  「ルブランもいい気分だったかな。」

パイン  「シメられる前まではな。」

ユウナ  「ニセモノでした・・・なんて言いにくいんだよね。

       事件のきっかけはリザルトプレート。

       ドレスフィアの力を引き出すすごいアイテムなんだけど・・・。

       リザルトプレートを盗んだどろぼうたちを追って、ルカに乗り込んできたら----。」

市民C  「ユウナ様のコンサートだってよ!」

市民D  「チケット、まだ残ってるかな?」

走り去っていく市民。

リュック  「ユウナのニセモノ、大人気だねえ。」

にやにやしながらユウナを見るリュック。

パイン  「こっちが本物って言っても誰も信じないだろうな。」

リュック  「この格好じゃあね。」

ユウナ  「好きで着てないって。」

ユウナは着ぐるみを着ていた。

ユウナ  「暑い・・・・。」

パイン  「ユウナがへばる前に終わらせるか。」

リュック  「チョイチョイって片付けるから、そこらへんで遊んでてよ。」

ユウナの肩をポンとたたいて、リュックとパインは走っていった。

ユウナ  「私のニセモノが開いたコンサートに潜入して、リザルトプレートを取り返すって作戦。

       私が行ったら、すぐばれるから、潜入するのはリュックとパインだけ。

       その間、私は正体を隠して待機ってことになったんだ。

       で、渡されたのが、カモメ団秘蔵の・・・・・ドレス?

       文句は言ったんだけど、アニキさんのリーダー命令なんだよね。」

ユウナ  「うー、早くしてよ。」

市民E  「あ、いたいた。こっちだ、こっち。」

ユウナ  「へ?」

ユウナは呼ばれるがままについていった。

市民E  「じゃ、コンサートの宣伝、よろしくな。」

そう言って、手渡されたのは風船だった。

ユウナ  「宣伝?あの、私・・・・・。」

市民E  「しっかりやってくれよ、頼んだぞ!」

ユウナ  「頼まれると断れないっていうか、断る前に話が終了っていうか・・・・。」

そうして、ユウナは街の人たちに宣伝用の風船を配ることになった。

一通り配ると、通信が入った。

リュック  「ユ・リ・パ、レディ。」

ユウナ  「始まった。」

ユウナは、こっそり会場に向かった。

ユウナ  「そんなに似てるのかな?」

ところが、警備員に止められた。

警備員A  「ちょっとちょっと!もう満員だ、入れないよ!」

ユウナ  「ダメ?」

警備員A  「ダメダメ!ほら、帰った帰った!」

すると、もう一人の警備員が走ってきた。

警備員B  「おい、侵入者だってよ!」

警備員A  「スフィアハンターどもだな。行くぞ!」

そう言って、警備員はルブラン一味の服装になった。

警備員B  「了解!」

そして、会場へ走っていった。

ユウナ  「まずいっす。」

慌てるユウナ。

ユウナ  「リュックたちから連絡もないし、どうしていいかわからなくて----何やってんだろうな、私って感じ。

       隠れてるの見つけて、リュック、楽しんでたよね?」

ユウナ  「ふう・・・。」

ユウナが一息ついた時、サノーがリュックたちを追っているのが見えた。

サノーは着ぐるみのユウナを見て去っていった。

ユウナ  「まずいっす!」

ユウナは着ぐるみを脱いで、後を追った。

ユウナ  「暑かった~!」

そして----。

ユウナ  「本物ユウナ、参上!」

リュック  「あたしがキメようと思ってたのにさ、ユウナにおいしいとこ取られちゃった。」

ユウナ  「ずっと着ぐるみだったから、脱いだら身体軽くって。」

パイン  「それであの後、踊りっぱなし?」

笑ってごまかすユウナ。

アニキ  「ユウナの踊り!?どこだ!すぐ行く!」

飛空挺の音が近づく。

リュック  「反応、早すぎ。」

ユウナ  「今の私はこういう感じ。みんなと飛び回っていると毎日があっという間だね。

       でも、気がつくと立ち止まって、あの指笛を聞こうとしてる。」

ユウナたちは広場の中心に来た。

そこではシェリンダがいた。

シェリンダはマイク片手にカメラに向かってリポートしていた。

シェリンダ  「ルカのみなさん、こんにちは。

         私、シェリンダがスピラの今をお伝えします。

         さてさて、スピラをまたにかけて多くの組織がスフィアを奪い合っています。

         まずは青年同盟ですね。盟主ヌージを始め、元討伐隊員が多いのが特徴です。

         このほど、キーリカ寺院を襲撃し、スピラに大きな衝撃を与えたばかりですね。

         そんな同盟と対立するのが、新エボン党です。

         先日、突然党首が辞任に追い込まれて混乱は必至とみられていましたが、新たに就任したバラライ議長が見事な手腕で組織の結束を保っています。

         アルベド人のグループ、マキナ族もその動向が注目されています。

         彼らはスフィアの奪い合いには興味がないようですが、優れた機械技術を持つ彼らが立ち上がれば、スピラの勢力地図は一変するかもしれません。

         さらにルブラン一味も独自の動きを見せています。

         グアドサラムにアジトをスピラ全土に出没しています。

         これらの組織に加えて、最近大きな注目を集めているグループがあります。

         そう!あの大召喚士が率いるカモメ団です!

         ここで本日の特別ゲスト!大召喚士ユウナ様でーす!」

ユウナ  「・・・・・え?」

パイン  「じゃあ、頑張って。」

勢いでユウナはゲストになってしまった。

シェリンダのインタビューを受けるユウナ。

シェリンダ  「ユウナ様、先日のコンサートお疲れ様でした。」

ユウナ  「えっと、あれは、私なんだけど、私じゃあなくて・・・。」

シェリンダ  「謎めいたお言葉ですね。

         謎と言えば、どうして突然スフィアハンターに?」

ユウナ様が姿を消して、ビサイド島は大騒ぎになったそうですよ。

ユウナ  「はあ・・・・、反省してます。」

シェリンダ  「噂ではある男性の手がかりを求めて島を飛び出したとのことですが・・・・。」

ユウナ  「秘密です。」

シェリンダ  「ノーコメントですか?そこをなんとか。」

ユウナ  「話すと長いんです。」

シェリンダ  「なるほど。いろいろなドラマを乗り越えて、カモメ団のリーダーになったんですね。」

アニキ  「ちがーう!リーダーは俺だ、俺!カモメ団!よろしくな!」

どこから出てきたのか、アニキたちが乱入してきた。

ダチ  「おっ!これ映ってんのか?」

シンラ  「馬鹿が二人映ってるし。

       こんな機械、僕の発明に比べたらおもちゃ同然だし。」

カメラを覗き込むシンラ。

シェリンダ  「ところで、カモメ団が新エボン党と手を組んだというのは事実でしょうか?」

アニキ  「そんなことは少~しある。でも、それほどな~い!」

ダチ  「妙なしがらみに縛られるのはカンベンしてほしいからな。」

シェリンダ  「もっとお話を伺いたいところですが、そろそろ終了の時間です。

         本日のゲストは大召喚士ユウナ様とカモメ団のみなさんでした。」

ユウナたちはカメラのに向かって手を振った。


ユウナ  「ふう。」

パイン  「やるな。」

ユウナ  「パインも出ればよかったのに。」

パイン  「ユウナの慌てぶりを見てるほうがね。」

そこにシェリンダが走ってきた。

シェリンダ  「ユウナ様、お疲れ様です。ご協力ありがとうございました。」

リュック  「いつからこの仕事をやってるの?」

シェリンダ  「ナギ節がきて、寺院が傾いた時ですね。

         始めのうちは、寺院を立て直そうって頑張ってたんですけど、なんでも他人に頼って押し付ける人ばかりで疲れちゃって・・・。」

ユウナ  「でも、頼まれたら嫌と言えない?」

シェリンダ  「そんな自分を変えたかったんですよ。

         だから思い切って寺院を飛び出してルカに来たら、人手が足りないって頼まれて、この仕事を手伝うことになったんです。」

パイン  「また頼まれ仕事か。」

シェリンダ  「結局、何にも変わってないんですよね、私って。

         ・・・・あ、行かなくちゃ!

         もうすぐ次の仕事なんです。ユウナ様、また今度!」

シェリンダは走っていった。

パイン  「ああは言うけど、楽しんでるな。」

リュック  「なんかさ、ユウナに似てない?」

ユウナ  「そう?」

リュックとパインはあきれたとばかりに両手を広げた。

そして、マイクを持ったふりをしたリュックがパインに言った。

リュック  「パイン先生、コメントどうぞ!」

パイン  「自分のことは見えにくい、と。」

ユウナは唇を尖らせた。

ユウナ  「なんか・・・・・ムカツク。」

リュックたちはユウナをなだめつつ、情報収集を行った。

しかし、ここではルブラン一味の情報を得ることができなかった。


仕方なく飛空挺に帰ろうとした時、通信が入って、ジョゼとビーカネルで目撃情報があったことがわかった。

ユウナたちはすぐにジョゼに飛んだ。


リュック  「盛り上がってるね~♪」

ユウナたちは着くなり大歓迎を受けた。

ユウナ  「どうしてかな?」

パイン  「大召喚士様だから。」

ダチ  「エボンの連中に囲まれると落ち着かないな。」

アニキ  「気にするな!堂々と行くぞ!」

ユウナたちはバラライに謁見した。

バラライ  「ようこそ。カモメダンのみなさん。」

ユウナ  「これ、キーリカ寺院のスフィアです。」

ユウナはスフィアを差し出した。

バラライ  「ありがとうございます。

        奪ったスフィアを返しに来るハンターというのも珍しいですね。」

ユウナ  「まあ、いろいろあって。」

バラライ  「みなさんは、このスフィアを青年同盟から守ってくれた。

        そういうことにしておきましょう。助かりました、大召喚士様。」

リュック  「ユウナって名前があるの!

       で、カモメ団の一員なの!」

後ろからバラライを睨みながらリュックが言った。

バラライ  「ああ、失礼。

        ところで、スフィアの中身はご覧になりましたか。」

ユウナ  「・・・はい。」

バラライ  「でしたら、一通り説明しておいた方がいいでしょうね。

        あれは、ヴェグナガン。およそ1000年前に建造された兵器です。

        今は厳重に保管されてます。

        その場所は・・・・・、最高機密ですね。」

パイン  「エボンは隠し事が好きだからな。」

バラライ  「確かに。」

バラライは笑って答えた。

バラライ  「青年同盟は、あれを利用し、スピラを支配しようと狙っているんです。

        もちろん、僕たちが全力で阻止しますから、みなさんは安心していてください。」

ユウナ  「あの・・・・・。一緒に映っていた男の人は?」

バラライ  「さあ・・・・・・・、そこまでは。」

ユウナ  「そっか・・・・・。」

ユウナは下を向いた。

すると、ダチが通信を受け取った。

ダチ  「おい、飛空挺からの緊急信号だ!カモメ団、すぐに戻るぞ!」




飛空挺に戻ると、侵入者の警報が鳴っていた。

シンラ  「見事にかっぱらわれたし。

      ザナルカンドで見つけた壊れたスフィアだね。」

ダチ  「代わりにこんなもの残していきやがった。」

残されたスフィアを再生した。

ルブラン  「ざまーみな、カモメ団。

        このルブラン様に張り合おうなんて1000年早いんだよ。」

ルブラン一味が笑いながら映っていた。

パイン  「なめられたもんだ。」

ユウナ  「ムカツキ。」

ほっぺたをふくらますユウナ。

リュック  「その言い方、やめなよ。」

ユウナ  「リュックのマネだよ。」

パイン  「で、どうする?」

ユウナ  「取り返すに決まってるでしょ。なめられちゃ終わりよ。」

パイン  「ヴェグナガンの方は?」


ユウナ  「深く関わると、召喚士だった頃に戻っちゃう気がして・・・・・。」


ユウナは首を横に振った。

ユウナ  「私たちは何?スフィアハンター・カモメ団よ!」

ユウナは拳に力を入れた。

リュックもパインも笑って応えた。

アニキ  「そうだ!盗られたら、盗り返す!それがスフィアハンターの掟!

       ルブラン一味のアジトに堂々と突撃だ~!」

シンラ  「堂々と迎撃されるし。」

固まるアニキ。

ユウナ  「変装して忍び込むとか。」

アニキ  「それだ~!さっすがユウナ!」

リュック  「そんじゃ、あちこち飛び回ってルブラン一味を見つけて----。」

パイン  「奴らの戦闘服を奪う。3人分だな。」

三人は手を合わせた。