「でんせつのチョコレート」(宮西達也) 

ノラネコが、伝説のチョコレートを求めてカカオの島へ旅に出る。

そして、伝説のチョコレートの材料のピンクに輝くカカオを見つけ、作った「伝説のチョコレート」にはすごいものが入っていた!

 

 

 

あらすじ

ノラネコが、バレンタインデーに酔っ払った人間から、とてもおいしいチョコレートをギリチョコとしてもらう。

これまでの人生で食べたことがないほどおいしかった、そのチョコの包み紙には・・・

『カカオの島の伝説のチョコの木から作ったチョコレート』と書かれていた。

 

それからノラネコは、「伝説のチョコレート」を求めて、カカオの島へ船で旅立つ。

カカオの島では、様々な嘘つきの動物たちに出会い、翻弄される。

 

しかし、同じく伝説のチョコレートを求めてやってきたメスネコの情報から、原材料のカカオの見つけ方を知る。

「ピンクムーンと呼ばれるピンク色の三日月の夜に、ピンクムーンが沈まないうちに、島で一番高い木の横にある、島で一番小さなカカオの木になっているポッドにさわること。それが伝説のチョコになる」という難解なものだった。

そして、その夜は、丁度ピンクムーンの三日月の夜であった。

 

ノラネコは紆余曲折しながら何とか、ピンクムーンが沈む前に原材料のカカオを見つけ出す。

そして、怪しくピンクに輝くカカオから、伝説のチョコレートを作って、島の嘘つき動物達にも振る舞う。

そのチョコを食べると、心の中に素敵なものが入る・・・

その効力で、嘘つき動物たちは、その日から嘘をつかなくなったそうな。

 

感想

この本の面白さは、チョコレートのことを何も知らないノラネコが、他の動物の嘘を信じて誤ったチョコレートの情報を信じてしまうところ。騙され方がかわいいw

 

例えば・・・

「木の葉がチョコレートになるんだよ!」

「カカオの実そのものがチョコレートで、ガブリッとかじったら美味しいよ!」

「カカオの実の中の種がチョコレートだよ。パクっと食べたら最高!」

など、小さい子供も信じるかどうかわからない嘘だった。

 

でも、最後に白いメスネコが親切にチョコレートの作り方を教えてくれる。

このチョコレートの作り方が、しっかりとしたレシピのようになっていて、①~⑩の10工程を丁寧に説明してくれいてる。

勉強になったので、この絵本から引用して載せておく。

①ポット(カカオの実)の中の白いわたで包まれた種を取る

②バナナの葉っぱをかけて、白いわたのまま発酵させる

③カカオ豆だけとって、お日様に当てて乾燥させる

④カカオ豆に熱を加えて、ローストする

⑤カカオ豆をカカオハスク(皮)とカカオニブ(中身)に分ける

⑥カカオニブをドロドロにすりつぶす

⑦砂糖を入れて、なめらかになるまで練り上げる

⑧ものすごーく滑らかになったら、パレットナイフを使ってもっと滑らかにする

⑨カタに入れて冷やす

⑩固まったら、カタから取り出してできあがり~

 

 

最後に、伝説のチョコレートの箱に書かれていた説明書きも良かった。

『伝説のチョコレート、素敵なものが入っています。それは、愛』

 

チョコレートで賞。

バレンタインも近し。チョコ好きはテンション上がるよね。

 

作者さん情報「みやにしたつや」さん

 

"1956年静岡県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。「きょうはなんてうんがいいんだろう」(鈴木出版刊)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。「パパはウルトラセブン」(学研刊)などでけんぶち絵本の里大賞を受賞。「おとうさんはウルトラマン」(学研刊)などの作品がある。 「ティラノサウルス」シリーズ初の幼年童話!"

 

 (引用 : 絵本ナビ「宮西達也」)