絵本「おれはティラノサウルスだ」(宮西達也)  

宮西達也さんの「おまえうまそうだな」シリーズ。

ティラノサウルスに命を狙われたプテラノドンの子供が、怪我したティラノサウルスのために看病をつづける・・・

ちょっと心温まるお話。

 

あらすじ

両親に大事に育てられたプテラノドンの子供。

大きくなって巣立ちのときを迎え、両親はいなくなる・・・

 

そこに、ティラノサウルスが現れ、プテラノドンの巣の岩山を登ろうとする。

丁度その途中で、火山が噴火して地震が起こる。

ティラノサウルスは落下し、崩れた岩の下敷きになる。

 

それに気づいたプテラノドンは、母親から「どんなひとでも、こまっていたら助けてあげるのよ」という言葉を思い出し、ティラノサウルスを救おうとする。

しかし、岩をの取り除いても、ティラノサウルスは大けがで動けず、目も傷つき開けられない。

傷ついたティラノサウルスに、自分がティラノサウルスであると嘘をついて看病を続けるプテラノドンの子供。

 

そして、ある日、ティラノサウルスの傷は癒えて、目を開けて歩いてくる。

プテラノドンは自分の正体を知られ食べられると思い、空高く飛んで逃げ去る・・・

その時、ティラノサウルスはプテラノドンの好物の魚をくわえていた。

とっくに、看病してくれているのはプテラノドンだとわかっていたのだった。

 

遠くに飛んでいくプテラノドンに向かって「ありがとう」とつぶやくのだった。

 

感想

この絵本は、「食べる側」と「食べられる側」という立場を超えて、
友情と別れを描いた物語。
子どもにはやさしく、大人には胸に刺さる一冊。

 

ティラノサウルスは、自分を助けてくれた命の恩人のプテラノドンに、心から感謝して友情を育みたいと思っただろう。

でも、プテラノドンは、そんなことはつゆ知らず、自分の命を守るために逃げ去る。

それ以降、この2人が会って会話を交わすことはないのだろう・・・

「一期一会」。そんな言葉を思い出した。

とてもいい本だから、シリーズ読破しておきたい。

 

「ありがとうを言えないのは後悔賞」

 

作者さん情報「宮西 達也」さん

"1956年静岡県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。「きょうはなんてうんがいいんだろう」(鈴木出版刊)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。「パパはウルトラセブン」(学研刊)などでけんぶち絵本の里大賞を受賞。「おとうさんはウルトラマン」(学研刊)などの作品がある。 「ティラノサウルス」シリーズ初の幼年童話! 5月下旬発売予定 「あなたをずっとあいしてる」 宮西達也 作・絵 ポプラ社刊 定価:本体1000円<税別>"

  (引用 : 絵本ナビ「宮西 達也」)