こんにちは。京都の朗読家 馬場精子です。ブログにお越しくださいましてありがとうございます。
日曜日は京都府立植物園で、樹木医の方と一時間ほど園内を巡りながら、「桜」についてお話を伺う催しに参加しました。想像していた以上に、たいへん貴重で、心惹かれる時間でした。
京都府立植物園には、180種500本の桜が植えられていて、しかも毎年5〜10種ずつ増えているのだそうです。折にふれて訪れている場所ですが、あらためてその豊かさに驚かされました。
今回ご案内いただいたのは、ソメイヨシノだけではなく、ほとんどがサトザクラでした。ひと口に「桜」と言っても、その世界は実に多彩で、花の姿や枝ぶり、咲く時期にもそれぞれ違いがあり、興味は尽きませんでした。
また、桜は本来、15メートルほど間隔を空けて植えるのが望ましいそうです。けれども植物園では、限られた場所の中で多くの品種を育て守っていくため、実際にはもっと狭い間隔で植えられているとのことでした。そうしたご苦労の上に、これだけ多くの桜を私たちは見ることができるのだと知り、ありがたく思いました。
そして、江戸時代からの桜を見ることができるのも、公立の植物園があるからこそだというお話も印象に残りました。ただ花を楽しむだけではなく、その後ろにある長い時間や、守り伝えていく営みの大切さを感じました。
とりわけ心に残ったのは、ソメイヨシノについてのお話です。ソメイヨシノはクローンであること、そして最近よく耳にする「寿命だから伐採される」という見方も、そんなに単純な話ではないということを、丁寧に説明してくださいました。
ソメイヨシノは接木で育てられるため、成長の過程で傷みが出ることがあり、それが倒木の危険につながる場合もあるそうです。しかし、それをすぐに「寿命」とひとまとめにしてしまうのは、少し違うのだと感じました。
さらに、傷んだ部分から新たに根が伸び、それが育って幹になることもあると、実際の木を見せていただきました。桜の静かな、しかし確かな生命力に、深く心を動かされました。
また、ソメイヨシノがなぜ日本でこれほど広く植えられてきたのか、その背景には時代の流れや政策的な事情も関わっていること、そしてなぜ開花予報ができるのかということについても伺い、毎年親しんでいる桜が少し違って見えてきました。
今日は海外向けの放送とのことでテレビカメラも入っていて、途中で「熱心にお話を聞かれていましたね」と声をかけていただき、最後に少しインタビューも受けました。思いがけないことでしたが、それだけ充実した時間だったのだと思います。
ただ美しいだけではない、桜の奥深さに触れた一日でした。これから桜を見るたびに、今日伺ったお話をきっと思い出すのではないかと思います。
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