こんにちは。京都の朗読家 馬場精子です。ブログにお越しくださいましてありがとうございます。
京都・法然院ー
昨日、東日本大震災で被災された方々の悲しみに心を寄せ、皆さまからのご志納を被災地へ届けてこられた「悲願会」にて、芥川龍之介『蜘蛛の糸』を朗読いたしました。
この会は震災発生以来続けられてきた祈りの場で、今年が30回目。そして今回が最終回でした。長い年月、心の灯を絶やさず続けてこられた法然院様、そしてその思いを支えてこられた皆さまへ、深く敬意と感謝を申し上げます。
さて――
『蜘蛛の糸』には「極楽にお釈迦さまがいらっしゃる」という描写があり、朗読後、その点についてご意見をいただきました。
原案と言われるポール・ケーラスの創作仏教説話『カルマ』。それを鈴木大拙が『因果の小車』として紹介しています。そこでは釈尊(原文では仏陀・如来と表現)は極楽ではなく娑婆世界におり、その地下に地獄がある設定です。
芥川がなぜ位置付けを変えたのか。あえて文学として普遍的な「仏」というイメージを置いたのか。宗教的厳密さと、文学の自由。その間にある余白こそ、今も読み継がれる理由だと感じています。
静かに耳を傾けてくださった皆さま、そして今回も共演くださったギタリスト・溝淵仁啓さんに心よりお礼申し上げます。
終演後、庫裡を出ると京都の街灯りと月明かりが広がり、ふっと胸の奥が温かくなりました。
祈りと言葉が結ばれる時間をいただけたこと、忘れずに受け取り、これからも朗読を続けてまいります。
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