いくつかのストーリーで構成されている作品であったが、題名で使用されている天下り酒場という発想が非常にユニークだった。
経営不振に陥っている居酒屋に常連客の依頼で元役人が就職するのだが、この内容が痛快であった。
物語の途中までは経営コンサルタントに近い意思決定判断に要する経営分析や経営改善最適化を実施していくのだが、途中からは役人が天下りする仕組みを徐々に構成していく。
破綻寸前だった居酒屋の経営改革がなされ、さらに拡大化し、オーナーが知らぬ間に第三セクター化され、最終的には手を放してしまう。

昔から役人は天下り先を構築し、数回の退職金授受を目的とした生涯年収を高める努力を惜しまない。
裏金もしかりだが、日本の公務員における一種の病であろうと考える。
こういう性質をユニークに小説として表せることができるのが素晴らしい。
天下り酒場 (祥伝社文庫)/祥伝社

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